上有住駅
上有住駅(かみありすえき)は、岩手県気仙郡住田町上有住字土倉にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)釜石線の駅である。
上有住駅 | |
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駅入口(2017年1月) | |
かみありす Kami-Arisu | |
岩手県気仙郡住田町上有住字土倉298 | |
所属事業者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
所属路線 | ■釜石線 |
キロ程 | 65.4 km(花巻起点) |
電報略号 | カア |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面1線 |
開業年月日 | 1950年(昭和25年)10月10日[1] |
備考 | 無人駅[2] |
歴史
花巻と釜石を結ぶ鉄道は東西両方から建設が行われ、西側は岩手軽便鉄道が、東側は釜石鉱山鉄道が存在していた[3]。しかしその中間にある仙人峠は険しく、直接鉄道で越えることができずに徒歩連絡が長く続けられていた[3]。岩手軽便鉄道は国有化されて国鉄釜石線(釜石東線の開通により釜石西線)となり、また釜石鉱山鉄道と並行して国鉄釜石東線が建設された[3]。残された仙人峠の区間は、釜石西線の終点の駅の1つ手前にある足ケ瀬駅で分岐して、栗ノ木峠の下を足ケ瀬トンネルでくぐり、土倉峠の下を土倉トンネルでくぐって仙人峠の東側斜面に沿って下っていくルートが選択されることになり着工された[1]。しかし第二次世界大戦の戦局悪化により工事は一時中断された[1]。この時点で土倉トンネルは既に貫通していた。
大戦後、1948年(昭和23年)9月にアイオン台風によって山田線が大きな被害を受けると、三陸海岸方面への鉄道連絡を早期に回復させるために釜石線の工事が再開されることになり、12月に再着工した[1]。1950年(昭和25年)10月10日に全線が開通し、これに伴い当駅も開業した[1]。
駅周辺
西隣の足ケ瀬駅との間で栗ノ木峠を足ケ瀬トンネルで抜けており、また東隣の陸中大橋駅との間では土倉峠の下を土倉トンネルで抜けている[5]。このことから、当駅は釜石線で唯一気仙川流域に所在する駅となっている。
当駅は住田町唯一の鉄道駅だが、町役場のある中心部の世田米地区へは県道167号・仙人峠道路・国道340号を大きく迂回しなければならない。 険しい山々に囲まれており、人家もわずかに存在する程度。快速「はまゆり」は通過するが、観光名所滝観洞の最寄り駅とあって、「SL銀河」は上下とも停車する。
- 気仙川
- 県道167号釜石住田線
- 釜石自動車道(仙人峠道路) 滝観洞インターチェンジ
- 滝観洞・白蓮洞
- 住田町コミュニティバス「上有住駅」停留所
その他
- エスペラントによる、「Kaverno(カヴェルノ:洞窟)」という愛称がついている。当駅は両端を長大なトンネルで挟まれている。
脚注
- 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 通巻21号 釜石線・山田線・岩泉線・北上線・八戸線 11頁
- “JR釜石線自動制御に移行 7駅が無人化 地元に不満残したまま”. 岩手日報 (岩手日報社): p.2 (1993年10月2日 夕刊)
- 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 通巻21号 釜石線・山田線・岩泉線・北上線・八戸線 10頁
- 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、495頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- 『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 通巻21号 釜石線・山田線・岩泉線・北上線・八戸線 8頁
参考文献
関連項目
- 日本の鉄道駅一覧
- 列島縦断 鉄道12000キロの旅 〜最長片道切符でゆく42日〜 - 2004年5月13日、上有住駅から生中継された。
- 所さんのそこんトコロ スペシャル (2018年08月17日放送分)…あなたはナゼ秘境駅へ来たんですか?コーナーで取材を受けた。
外部リンク
- 駅の情報(上有住駅):JR東日本