鞍手駅

鞍手駅(くらてえき)は、福岡県鞍手郡鞍手町大字小牧にある、九州旅客鉄道(JR九州)筑豊本線福北ゆたか線)のである[1]。駅番号はJC22。駅関連施設は、鞍手町が保有しており[3]指定管理者制度により、JR九州が駅の管理・運営を行っている[4]。常設駅としては国鉄からJRへ分割されて最初に開業した駅でもある。

鞍手駅
駅舎(2007年3月)
くらて
Kurate
JC23 筑前垣生 (2.3 km)
(2.5 km) 筑前植木 JC21
所在地 福岡県鞍手郡鞍手町大字小牧[1] 574
北緯33度47分51.73秒 東経130度41分57.92秒
駅番号 JC  22 
所属事業者 九州旅客鉄道(JR九州)
所属路線 JC 筑豊本線福北ゆたか線
キロ程 18.7 km(若松起点)
電報略号 クラ
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線[2]
乗車人員
-統計年度-
562人/日(降車客含まず)
-2021年-
開業年月日 1987年昭和62年)7月1日[2]
備考 無人駅
駅集中管理システム(Smart Support Station)導入駅

歴史

室木線の廃止に伴い旧鞍手駅をはじめとした町内所在の駅を全て失った鞍手町が、室木線廃止と引き替えに当時同町を通りながらも駅がなかった筑豊本線に新駅を設置すべく請願を行い[2]、結果的に室木線廃止の2年後、1987年に当駅が開業した(現在当駅は鞍手町唯一の鉄道駅)[1]。 鉄道廃止の際、運輸省(現・国土交通省)から1kmあたり3000万円の転換交付金が受けられるが、この駅はその室木線の転換交付金で作られており、その費用はほぼ1km分に相当する約3000万円である[5]

年表

駅構造

単式ホーム2面2線を有する地上駅[2]。かつて炭鉱からの石炭輸送で栄えていたころ、現在の複線の内側にもう1本線路が敷かれた複単線構造だった名残で上下線間の幅(分離帯)が広いため、当駅ホームは相対式や島式ではなく西側から見てホーム、線路、ホーム、線路の順に並ぶ特異な配置(1面1線ホームを並列配置した形)となっている。駅本屋は西側のホームの西、階段を降りたところに置かれており、二つのホームの中ほどを一本の跨線橋が結んでいる(車いす用エレベータはなし)。

無人駅であり、簡易自動券売機および簡易SUGOCA改札機が設置されている。SUGOCAの利用が可能であるが、カード販売は行わずチャージのみ取り扱いを行う。2004年までは簡易委託駅であった。

当駅構内の中間寄りには筑前中山炭鉱(筑前中山駅)への石炭輸送用引き込み線分岐点だった「小牧信号場」がかつて存在し[1]、現在でもその線路跡が上下線間に残っている[5]

のりば

のりば路線方向行先
1 JC 福北ゆたか線 上り 折尾若松方面
2 下り 直方新飯塚方面

停車列車

2001年10月6日に当駅を含む区間が電化開業し、筑豊本線の運転系統は「福北ゆたか線」・「若松線」・「原田線」へと3分割された。これに伴い、博多駅及び小倉駅まで(ごく一部は門司港駅下関駅まで)乗り換えなしで利用可能(但し朝夕が中心で日中は直方止まりや折尾止まりの便が多い)となったが、以前運行されていた原田方面への直通便の廃止により桂川駅での乗り換えが必要となり、若松方面へは朝の一部の直通便を除き折尾駅で乗り換えが必要となった。しかし2017年3月4日のダイヤ改正でBEC819系電車(通称・DENCHA)が投入され大半の列車が若松線へ直通運転するようになった。

利用状況

2020年(令和2年)度の1日平均乗車人員530人であり、JR九州の駅としては第209位である[11]

近年の1日平均乗降人員及び乗車人員は下表のとおりである。

年度別1日平均乗車人員
年度 1日平均

乗降人員

1日平均
乗車人員
2009年(平成21年) 1,582[12]
2016年(平成28年) 740
2017年(平成29年) 726[13]
2018年(平成30年) 731[14]
2019年(令和元年) 677[15]
2020年(令和02年) 530[11]

駅周辺

当駅は鞍手町の東辺部に位置し町中心部から2kmほど離れた場所に存在する。駅前は民家が数軒ある程度で閑散としている。なお遠賀川に架かる橋梁(遠賀橋や中島橋など)の混雑緩和を目的とした「北九鞍手夢大橋」の建設を進め、2015年春に完成した。これにより鞍手町小牧地区と北九州市八幡西区楠橋地区とが直結され、八幡西区方面からも当駅が利用しやすくなった。

バス路線

  • 鞍手町コミュニティバス「鞍手駅前」バス停
    • 「すまいるバス」として(「くらじの郷」経由宮田行き)「宮若線」・(「くらじの郷」行き)「まちなか線」・「循環線」(古門コース、永谷コース)を運行。「くらじの郷」・「鞍手車庫」・「くらて病院前」の3バス停では西鉄バス筑豊の路線バス(68系統「中山中間線」と予約制デマンドタクシー「もやいタクシー長谷線」に各々接続し、鞍手町民に対しては相互乗り継ぎ割引適用。ただし「もやいタクシー」は鞍手町民のみ利用可[8]

隣の駅

九州旅客鉄道(JR九州)
JC 福北ゆたか線(筑豊本線)
快速(下りのみ運転)・普通
筑前垣生駅(JC23) - 鞍手駅(JC22) - 筑前植木駅(JC21)

脚注

  1. 『週刊JR全駅・全車両基地』第07号、朝日新聞出版、2012年9月23日、21頁。
  2. 鉄道ジャーナル』第21巻第11号、鉄道ジャーナル社、1987年9月、127頁。
  3. 鞍手駅関連施設設置及び管理運営に関する条例
  4. 公の施設の指定管理者
  5. 弓削信夫『福岡県JR全駅』葦書房、1993年10月15日、144-145頁。ISBN 4751205293。
  6. 鉄道ジャーナル』第21巻第6号、鉄道ジャーナル社、1987年5月、104頁。
  7. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (2009年3月3日)
  8. “10月から町のバスが変わります” (pdf). 広報くらて (鞍手町): pp. 2-3. (2011年9月). http://www.town.kurate.lg.jp/syoukai/kouhou/documents/h23_9_1.pdf 2015年8月9日閲覧。
  9. (PDF)『筑豊本線の一部が「Smart Support Station」に変わります』(プレスリリース)九州旅客鉄道、2017年2月3日。 オリジナルの2018年9月28日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20180928044356/https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2017/02/03/20170203tikuhouhonsensss.pdf2020年2月7日閲覧
  10. “駅遠隔案内システム導入 新入-若松間 筑豊線、11駅無人化”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (2017年2月8日)
  11. 駅別乗車人員上位300駅(2020年度) (PDF). 九州旅客鉄道. 2021年9月17日閲覧。
  12. 第4次鞍手町総合計画・後期基本計画 第1章
  13. 駅別乗車人員上位300駅(2017年度) (PDF). 九州旅客鉄道. 2019年6月8日閲覧。
  14. 駅別乗車人員上位300駅(2018年度) (PDF). 九州旅客鉄道. 2019年8月5日閲覧。
  15. 駅別乗車人員上位300駅(2019年度) (PDF). 九州旅客鉄道. 2020年12月24日閲覧。

関連項目

外部リンク

  • 鞍手駅(駅情報) - 九州旅客鉄道


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