香
歴史
香の歴史はかなり古く、古代のオリエント世界では乳香、没薬などの薫香が盛んに用いられた。紀元前3000年前のメソポタミア文明ではシダーが香木として称えられ、古代エジプトではキフィと呼ばれる調合した香が重要な輸出品となっていた。オリエントの香りに関する知識はインドを経て中国・日本までもたらされた[1]。
北アメリカのインディアンは、セージやジュニパーなど虫除けや人体にある種の効能を与える植物を使った香の伝統を培っている[1]。
使用方法
使用方法の違いによって、焚いて使用する香(焼香)と、焚かずに体に塗る香(塗香)に大きく分けられる。
焚いて使用する香は次のような方法で使用されている。
- 線香 - 棒状、渦巻状があり、棒状のものには竹などの芯に香を塗りつけたものと香自体を棒状に成形したものがある。線香は砂を盛った皿やホルダーに立てて使われ、主に南アジアから東アジアに見られる。
詳細は「線香」を参照
宗教における使用
危険性
お香の煙にはタバコと同様の一酸化炭素、ホルムアルデヒド、酸化窒素などの有害物質が含まれており、目・鼻・喉・皮膚の刺激、呼吸器症状、頭痛、心血管疾患の悪化、肺細胞構造の変化など多数の健康障害と関連付けられている[2]。
バンコクにおいてはお香が大気汚染の原因の一つとなっており、当局は国民に自粛を要請している[3]。
詳細は「煙害」を参照
脚注
注釈
出典
- トーマス・キンケレ『インセンス:薫香料と香を焚く儀式』竹之内悦子訳 フレグランスジャーナル社 2010 ISBN 9784894791749 pp.7-27.
- “世界の健康ニュース : お香が肺細胞炎症を引き起こす”. ライブドアニュース. 2019年7月1日閲覧。
- 「大気汚染深刻なバンコク、旧正月入りで中国系住民がお香」『Reuters』、2019年2月6日。2019年7月1日閲覧。
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