レディスプレリュード

レディスプレリュードは、特別区競馬組合大井競馬場ダート1800mで施行する地方競馬重賞競走ダートグレード競走統一JpnII)である。農林水産大臣が賞を提供しており、正式名称は農林水産大臣賞典 レディスプレリュードと表記される。2010年まではTCKディスタフとして施行されていた。TCKとは東京シティ競馬(大井競馬場の愛称)の略である。

レディスプレリュード
Ladies’ Prelude[1]
開催国 日本の旗日本
主催者 特別区競馬組合南関東公営
競馬場 大井競馬場
2022年の情報
距離 ダート1800m
格付け JpnII
賞金 1着賞金3100万円
出走条件 サラブレッド系3歳以上牝馬(指定交流)
出走資格も参照
負担重量 別定(本文に記載
出典 [2]

副賞は、農林水産大臣賞、日本中央競馬会理事長賞、日本馬主協会連合会長奨励賞、日本地方競馬馬主振興協会会長賞、地方競馬全国協会会長賞、東京都馬主会理事長賞、特別区競馬組合管理者賞(2022年)[3]

概要

2003年地方競馬全国のサラブレッド系3歳以上牝馬による準重賞競走として施行。2004年から重賞として創設され、格付けは南関東SIII。2003年より地方競馬の全国交流競走として施行されていた。2010年よりGRANDAME-JAPAN・古馬シーズンに指定されている。

以前はジャパンブリーディングファームズカップ(JBC)施行当日に、地方競馬版のブリーダーズカップ・ディスタフに相当する競走として行われており、名称もそこからつけられていた。大井競馬場で開催される年はアンダーカードとして施行され(2003年、2004年、2007年)、2005年もJBC当日(この年は名古屋競馬場で施行)に行われた。2006年と2010年はJBCが南関東公営競馬の競馬場にて実施され開催日程が調整されたため、JBC当日の施行ではなかった。

2011年からは『JBCレディスクラシック』が創設されるために発展的解消を行い、新たに中央競馬所属馬を含めた新重賞『レディスプレリュード』として施行されることが発表された[4]。なお、南関東公営競馬のサイトでは「TCKディスタフ」からレース名称を変更するという説明がなされている[5]。これに伴い、Road to JBCに指定された。

なお、レディスプレリュードと改められた2011年以後2年間は、日本グレード格付け管理委員会の取り決め[注釈 1]により、ダートグレード競走としての格付けなしで施行されていた。2013年に同委員会によりJpnIIに格付けされた[6][注釈 2]

なお、2012年までは地方所属馬に限り本競走の上位2着までにクイーン賞の優先出走権が与えられていた。

条件・賞金等(2022年)

出走資格
サラブレッド系3歳以上牝馬。
負担重量
別定。3歳は53kg(南半球産馬は2kg減)、4歳以上は55kgを基本とに、本年9月30日より過去のGI及びJpnI競走1着馬は2kg増、GII及びJpnII競走1着馬は1kg増が課せられる。ただし、2歳時の成績は対象外[2]
賞金額
1着3100万円、2着1085万円、3着620万円、4着310万円、5着155万円[2]、着外手当18万円[7]
優先出走権付与[2]
本競走の優勝馬にはJBCレディスクラシックの優先出走権が付与される。

過去の賞金額

中央競馬地方競馬全国指定交流競走に指定された2011年以降
回数総額賞金
(万円)
1着賞金
(万円)
2着賞金
(万円)
3着賞金
(万円)
4着賞金
(万円)
5着賞金
(万円)
第8回(2011年)3,5702,100735420210105
第9回(2012年)
第10回(2013年)5,270[8]3,1001,085620310155
第11回(2014年)5,270[1]3,1001,085620310155

※ここで示される総額賞金には、着外賞金(着外手当)は含まれていない。

歴史

  • 2003年 - 大井競馬場のサラブレッド系3歳以上牝馬の地方競馬全国交流の別定重量のダート1800mの南関東準重賞競走「TCKディスタフ」として施行。
  • 2004年 - 大井競馬場のサラブレッド系3歳以上牝馬の地方競馬全国交流の別定重量のダート1800mの南関東重賞(G3)競走「TCKディスタフ」として準重賞から重賞に昇格する形で創設。
  • 2007年 - 南関東重賞格付け表記を南関東SIIIに変更。
  • 2008年
    • 船橋のパフィオペディラムが史上初の連覇。
    • 船橋の左海誠二が騎手として史上初の連覇。
    • 船橋の岡林光浩が調教師として史上初の連覇。
  • 2010年 - GRANDAME-JAPAN・古馬シーズンに指定[9]
  • 2011年
    • 「JBCレディスクラシック」創設により発展的解消し「レディスプレリュード」と名称変更[4][5]。施行回数は「TCKディスタフ」を引き継ぐ。
    • 中央競馬地方競馬全国指定交流競走に指定。
    • Road to JBCに指定。
    • 南関東重賞格付けを南関東SIIに格上げ。
  • 2012年
    • JRAミラクルレジェンドが中央競馬・地方競馬全国指定交流競走になってから初の連覇。
    • JRAの岩田康誠が騎手として中央競馬・地方競馬全国指定交流競走になってから初の連覇。
    • JRAの藤原英昭が調教師として中央競馬・地方競馬全国指定交流競走になってから初の連覇。
  • 2013年
    • 統一JpnIIに格付け。
    • この年より農林水産大臣賞典として施行。
    • GI及びJpnI競走1着馬の加重内容を3kg増から2kg増に、GII及びJpnII競走1着馬は2kg増から1kg増に変更。GIII及びJpnIII競走1着馬の1kg加増を除外した。
  • 2021年 - COVID-19の流行により「無観客競馬」として開催。

歴代優勝馬

回数施行日優勝馬性齢所属タイム優勝騎手管理調教師馬主
第1回2004年11月03日プルザトリガー牝5船橋1分53秒2内田博幸山浦武高橋照比古
第2回2005年11月03日ジーナフォンテン牝7船橋1分52秒9佐藤隆熊坂光広吉橋計
第3回2006年10月18日アウスレーゼ牝4大井1分53秒8真島大輔阪本一栄山田祐三
第4回2007年10月31日パフィオペディラム牝4船橋1分54秒8左海誠二岡林光浩(有)上水牧場
第5回2008年10月29日パフィオペディラム牝5船橋1分54秒3左海誠二岡林光浩(有)上水牧場
第6回2009年10月21日ツクシヒメ牝3船橋1分53秒7山田信大山浦武沖田方子
第7回2010年10月20日ザッハーマイン牝5船橋1分52秒8的場文男出川克己吉田和子
第8回2011年09月29日ミラクルレジェンド牝4JRA1分50秒8岩田康誠藤原英昭吉田照哉
第9回2012年10月04日ミラクルレジェンド牝5JRA1分54秒0岩田康誠藤原英昭吉田照哉
第10回2013年10月03日メーデイア牝5JRA1分53秒0浜中俊笹田和秀(有)社台レースホース
第11回2014年10月02日ワイルドフラッパー牝5JRA1分51秒5蛯名正義松田國英吉田照哉
第12回2015年10月01日サンビスタ牝6JRA1分50秒2岩田康誠角居勝彦(株)ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン
第13回2016年09月19日タマノブリュネット牝4JRA1分54秒7田邊裕信高柳瑞樹玉腰勇吉
第14回2017年10月05日クイーンマンボ牝3JRA1分53秒1C.ルメール角居勝彦(株)ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン
第15回2018年10月11日プリンシアコメータ牝5JRA1分53秒9J.モレイラ矢野英一芳川貴行
第16回2019年10月03日アンデスクイーン牝5JRA1分53秒2戸崎圭太西園正都(株)グリーンファーム
第17回2020年10月08日マルシュロレーヌ牝4JRA1分52秒1川田将雅矢作芳人(有)キャロットファーム
第18回2021年10月07日レーヌブランシュ牝4JRA1分52秒6松山弘平橋口慎介前田晋二
第19回2022年10月06日プリティーチャンス牝5JRA1分51秒7岩田望来野中賢二廣崎利洋HD(株)

※南関東4競馬場公式サイトの情報[10]に基づく。

脚注

注釈

  1. 重賞が新設される場合は最低2年間は「(新設)重賞」と表記してグレードを付けないことになっている。
  2. 2012年までの1着賞金2,100万円は地方競馬のダートグレード競走の多数のJpnIII格付け競走と同額。

出典

  1. 2015 International Cataloguing Standards Book Japan (PDF) (英語). 国際セリ名簿基準委員会. 2015年10月2日閲覧。
  2. 令和4年度 第12回大井競馬競走番組表(決定) (PDF). 東京シティ競馬 : TOKYO CITY KEIBA. 2022年10月4日閲覧。
  3. 大井競馬出走馬一覧表令和4年度第12回大井競馬第4日10月6日(木) (PDF). 名古屋けいばオフィシャルサイト. 2022年10月4日閲覧。
  4. ~日本における牝馬ダート競走の最高峰!~ JBCレディスクラシック競走の実施について”. 東京シティ競馬公式サイト (2010年12月7日). 2010年12月7日閲覧。
  5. 平成23年度 開催日程及び重賞競走日程について”. 南関東4競馬場|nankankeiba.com (2010年12月14日). 2010年12月14日閲覧。
  6. 2013年ダート交流重賞の新規格付けについて”. 地方競馬全国協会 (2012年10月22日). 2021年5月31日閲覧。
  7. 令和4年度大井競馬番組 (PDF). 特別区競馬組合. p. 28. 2022年10月4日閲覧。
  8. 2013年(1~12月)ダート交流重賞競走一覧”. 地方競馬情報サイト. 地方競馬全国協会 (2013年3月11日). 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年3月11日閲覧。
  9. レーススケジュール”. GRANDAME-JAPAN2010公式サイト. 2021年5月31日閲覧。
  10. レディスプレリュード競走優勝馬  距離1,800m”. 南関東4競馬場. 2021年10月5日閲覧。


関連項目

外部リンク

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