ソノラマ文庫
沿革
レーベルとしての発売第1巻目は1975年11月10日に刊行された豊田有恒原案、石津嵐著の「宇宙戦艦ヤマト」である(宇宙戦艦ヤマトシリーズ#石津嵐版を参照)。緑色の装丁の時代には、背の上部に「SF」や「推理」といったようにジャンルが書かれていた(最初期には無い)。SFや推理小説が多かったが、怪奇などもあった。
高千穂遙の『クラッシャージョウ』や、菊地秀行の『吸血鬼ハンターD』、笹本祐一の『ARIEL』などの人気シリーズを擁した。後にライトノベルと呼ばれるような作品をメインとしたレーベルは以前にもあったが、ライトノベル時代まで継続したレーベルとしては最古参のグループに属する。
派生レーベルとして、仁賀克雄監修の海外シリーズや、朝日ソノラマ航空戦史シリーズ・スパイ戦史シリーズ等がある。ミリタリ系は、だいたい現在の光人社NF文庫乃至学研M文庫に似た方向性であった。
ソノラマ文庫海外シリーズは全35冊が出版された。シリーズの前半はSF的要素が強い内容だったが、途中からはマイナーなホラーアンソロジー・シリーズを中心に据えていた。当時あまり話題にならなかったためか現在は古書店に出回ることが少ない。1冊数千円で売買されることもある。
航空戦史シリーズ、新戦史シリーズ(カバーが青)、スパイ戦史シリーズ(カバーが薄緑)については現在の光人社NF文庫や学研M文庫と同様の客層で、大井篤、吉田俊雄、奥宮正武、三野正洋らを執筆陣に擁した。学研M文庫などから復刻されているものもある。
1985年から1994年までは「獅子王」(1992年には「グリフォン」と改名しリニューアル)という朝日ソノラマの小説誌が存在し、同誌の連載作品の多くがソノラマ文庫で単行本化されていた。
主な作品
- シリーズタイトル(著者、原作者、編集者など/イラスト、デザインなど)
以下に作品を追加するときには、作品を五十音順に並べ、著者名の他、完結済みかどうかも出来る限り併記してください。また、新たに記事を作るときはリンクをつけてください。
あ
か
- 怪獣男爵(横溝正史)
- 風の名はアムネジア(菊地秀行)
- ガッチャマン(柿沼秀樹、梅津泰臣、全3巻)
- 株式学園の伝説シリーズ(辻真先、全3巻)
- 機械獣ヴァイブ(山田正紀)
- 機甲猟兵メロウリンク(高橋良輔/谷口守泰(原作:矢立肇))(第1巻のみで未完。続刊予定無し)
- 機動戦士ガンダム(富野由悠季(原作:矢立肇、富野由悠季))(全3巻。角川スニーカー文庫に移籍)
- キマイラ・吼 シリーズ(夢枕獏、ソノラマノベルスに移籍)
- 逆宇宙シリーズ(朝松健 「逆宇宙ハンターズ」全5巻 「逆宇宙レイザース」全6巻 外伝 ベルバランの鬼火/修羅鏡 各1巻)
- 吸血鬼ハンターD シリーズ(菊地秀行)(朝日文庫に移籍)
- 薩次&キリコシリーズ(スーパー&ポテトのシリーズ)(辻真先、ソノラマ文庫としては全6巻)
- クトゥルー・オペラ シリーズ(風見潤、全4巻)
- クラッシャージョウ シリーズ(高千穂遙/安彦良和)(ハヤカワ文庫に移籍)
- クレージーリー シリーズ(渡邉由自 「クレイジー・リー」シリーズ全4巻 外伝1巻 「ダーティプリンス」全5巻)
- 黄金の竜騎兵(児島冬樹 続刊「黄金の一角獣」全1巻)
さ
た
は
ま
- 魔界都市〈新宿〉(菊地秀行)
- 魔聖界ロードシリーズ(渡邉由自 全4巻 完結)
ら
- 竜の七部族(ひかわ玲子、全5巻。朝日ノベルズにて全3巻に改訂再版)
わ
- 聖刻1092(ワース1092) シリーズ(千葉暁)(本編19冊、外伝2冊。未完。ソノラマノベルスに移籍)
関連項目
外部リンク
- 朝日ソノラマより引き継いだ本(朝日新聞出版)
- ソノラマ文庫戦史シリーズの部屋