LUNAR DREAM CAPSULE PROJECT
LUNAR DREAM CAPSULE PROJECT(ルナ・ドリーム・カプセル・プロジェクト)は、大塚製薬、シンガポールのアストロスケール社、アメリカのアストロボティック社によって構成されるLUNAR DREAM実行委員会の主導で進行している民間による月面着陸計画である[1]。38万kmの彼方の月へポカリスエット型のカプセルを送る予定で、カプセルに同封するメッセージを募集していた[2]。
概要
月面にポカリスエット型のカプセルを送ることを目標としており、プロジェクトは2014年5月15日に開始された[2]。 応募者からのメッセージを刻んだプレートと、ポカリスエットの粉末が封入されたLUNAR DREAM CAPSULEとよばれるポカリスエット型のカプセルを送り込むとしている。当初は、民間による最初の月面着陸を目指すGoogle Lunar X PrizeのAstrobotic Technologyのグリフィン着陸船に相乗りする形で月面到達を予定していた。
技術面では東京大学、九州大学、九州工業大学、由紀精密、海内工業、電化皮膜工業が参画した[2]。
当初は打ち上げは2015年10月に予定していたが、後に着陸船の新技術搭載のためという理由で2016年夏に延期された[3]。しかし、Google Lunar X Prize自体が2018年3月に期限切れで終了したため、グリフィン着陸船の製造は中止され、打ち上げは行われなかった。
その後も、アストロボティック社は独自に月着陸船の開発を継続しており、より小型のペレグリン着陸船を用いて行うPeregrine Mission Oneにて、他のペイロードとともにカプセルを月面に到達させる予定となった[4]。打ち上げは2023年第1四半期に、ヴァルカン・セントールロケットで行われる予定である[5]。
脚注
- “LUNAR DREAM CAPSULE PROJECT”. lunar-dream.com. 大塚製薬. 2021年3月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年10月6日閲覧。
- “ポカリスエット、月へ飛ぶ。民間初の月面着陸を目指す「LUNAR DREAM CAPSULE PROJECT」”. gizmodo.jp. 2015年10月6日閲覧。
- “着陸船の新技術搭載に伴う打ち上げ時期変更について”. LUNAR DREAM実行委員会 (2014年12月17日). 2019年4月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年7月29日閲覧。
- “Moon Manifest” (英語). Astrobotic Technology. 2023年2月21日閲覧。
- Roulette, Joey (2022年10月10日). “United Launch Alliance's debut Vulcan mission slips to 2023 -CEO” (英語). Reuters 2023年2月21日閲覧。