駿蹄賞

駿蹄賞(しゅんていしょう)は、愛知県競馬組合が施行する地方競馬重賞競走SPI)である。正式名称は「中日スポーツ杯 駿蹄賞」、中日スポーツを発行する中日新聞社が優勝杯を提供している。

駿蹄賞
開催国 日本の旗 日本
主催者 愛知県競馬組合
競馬場 名古屋競馬場
創設 1962年
2023年の情報
距離 ダート2000m
格付け SPI
賞金 1着賞金700万円
出走条件 サラブレッド系3歳オープン・東海所属
負担重量 56kg、牝馬54kg
出典 [1]

概要

1962年に名古屋競馬場のアングロアラブ系4歳(現3歳)の東海(愛知・笠松)所属馬限定の重賞競走「中日スポーツ杯・春」として創設。施行距離はダート1900mだが、一時ダート1600mやダート1800mで施行された時期もあり、更に1983年 - 1992年1994年 - 1995年中京競馬場の芝コース1800mで施行された。1966年からは出走条件を「サラブレッド系4歳(現3歳)の東海所属馬」に変更された。

1991年からは、「中日スポーツ杯(春・秋)」を駿蹄賞とゴールドウィング賞に分割し、名称も「中日スポーツ杯 駿蹄賞」に変更[注 1]1996年からは東海地区重賞格付け制度施行によりSPI(スーパープレステージワン)に格付けされ、東海三冠競走の第1戦に指定。更に名古屋優駿(現・東海ダービー)のトライアル競走に指定され、1着馬のみに名古屋優駿の優先出走権が与えられるようになった。

2010年からは、東海ダービーへの優先出走権付与対象が1着馬から上位2着馬までに変更された。

2015年からは、HITスタリオンシリーズに指定されている。

2022年からは、名古屋競馬場の移転に伴い、ダート2000mへ距離が変更された[2]

条件・賞金等(2023年)

出走条件
サラブレッド系3歳、東海所属[1]
負担重量
別定。56kg、牝馬は54kg。
賞金額
1着700万円、2着245万円、3着140万円、4着105万円、5着70万円、着外7万円[3]
副賞
中日スポーツ賞、(一社)JBC協会賞(アルアイン号の種付権利)、愛知県競馬組合管理者賞、開催執務委員長賞[4]
優先出走権付与
上位2着までに入った馬に東海ダービーの優先出走権が付与される。

歴史

  • 1962年 - 名古屋競馬場のダート1900mのアングロアラブ系4歳(現3歳)の東海所属馬限定の重賞競走「(第1回)中日スポーツ杯・春」として創設。
  • 1966年
    • 出走条件を「アングロアラブ系4歳(現3歳)の東海所属馬」から「サラブレッド系4歳(現3歳)の東海所属馬」に変更。
    • 施行距離をダート1600mに変更。
  • 1973年 - 施行場を中京競馬場のダート1600mに変更。
  • 1974年 - 施行場を名古屋競馬場のダート1600mに変更。
  • 1977年 - 施行場を中京競馬場のダート1800mに変更。
  • 1982年 - 施行場を名古屋競馬場のダート1600mに変更。
  • 1983年 - 施行場を中京競馬場の芝1800mに変更。
  • 1991年 - 「中日スポーツ杯(春・秋)」を分割、名称も「中日スポーツ杯 駿蹄賞」に変更。
  • 1993年 - 施行場を名古屋競馬場のダート1800mに変更。
  • 1994年 - 施行場を中京競馬場の芝1800mに変更。
  • 1996年
    • 東海地区重賞格付け制度施行によりSPIに格付け。
    • 東海三冠競走の第1戦に指定。
    • 名古屋優駿(現・東海ダービー)のトライアル競走に指定され、1着馬のみに名古屋優駿への優先出走権が付与される様になる。
    • 施行場を名古屋競馬場のダート1600mに変更。
  • 1998年 - 施行距離をダート1900mに変更。
  • 2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件を「サラブレッド系4歳の東海所属馬」から「サラブレッド系3歳の東海所属馬」に変更。
  • 2010年 - 東海ダービーへの優先出走権取得条件を上位2着までの入賞馬に変更。
  • 2013年 - 施行距離を名古屋競馬場のダート1800mに変更。
  • 2022年 - 名古屋競馬場の移転に伴い、施行距離をダート2000mに変更。

歴代優勝馬

馬齢は2000年以前についても現表記を用いる。

コース種別を記載していない距離は、ダートコースを表す。2021年以前の名古屋は旧・名古屋競馬場。

中日スポーツ杯(春)

回数施行日競馬場距離優勝馬性齢所属タイム優勝騎手管理調教師母父
第1回1962年5月4日名古屋1600mアア・カネマサル牡3愛知1:45.9西山好夫西山好夫アア・カンダオーアア・ミスヒカルサラ・イーストパレード
第3回1963年4月27日名古屋1600mアア・マサボー牡3愛知1:47.4藤ヶ崎一男光岡直三郎アア・リキスベビーアア・浅間山アア・ニイタカヤマ
第5回1964年5月1日名古屋1600mアア・ミスホマレ牝3愛知1:45.1榊原修光岡直三郎アア・セイユウアア・ミスニホンサラ・シゲハヤ
第7回1965年5月1日名古屋1600mアア・ライデンカブト牡3愛知1:46.9藤ヶ崎一男光岡直三郎アア・タカラボシアア・第四マツザクラサラ・ロイヤルウツド
第9回1966年4月29日名古屋1600m軽半・イチヨシ牡3愛知1:43.8藤ヶ崎一男水谷文平サラ・ハクリヨウ軽半・ダイニセカンドサラ・ハツピーマイト
第11回1967年4月29日名古屋1600mサラ・リユウシンゲキ牡3笠松1:43.0羽生作造大橋憲サラ・シーフユリユーサラ・ワカリユウサラ・オートキツ
第13回1968年5月3日名古屋1600mサラ・タツミリヨウ牡3愛知1:43.9川辺三郎安達小八サラ・ハクリヨウサラ・ロンドンゴコロサラ・ミツハタ
第15回1969年5月4日名古屋1600mサラ・グロリアン牡3笠松1:43.5後藤保大橋憲サラ・ハクリヨウサラ・シルバーウエーブサラ・Balloch
第17回1970年5月3日名古屋1600mサラ系・ミスタカヨ牝3愛知1:44.2栗田和昌栗田実サラ・カリムサラ系・オーキツトサラ・ボストニアン
第19回1971年5月5日名古屋1600mサラ・シナノホスター牡3愛知1:44.0坂本敏美安達小八サラ・チヤイナロツクサラ・キタタモツサラ・シゲハヤ
第21回1972年5月3日名古屋1600mサラ・シナノルラー牡3愛知1:42.8坂本敏美安達小八サラ・ナデイアサラ・エフアンドエルサラ・タリヤートス
第23回1973年5月3日中京1600mサラ・ギフオーザ牡3笠松1:43.8坂本敏美倉間明夫サラ・アウトリガーサラ・スターヒメサラ・チエスタア
第25回1974年4月24日名古屋1600mサラ・サンチヤイナ牡3愛知1:42.2国光徹水谷文平サラ・チヤイナロツクサラ・トサフブキサラ・トサミドリ
第27回1975年4月23日名古屋1600mサラ・ワルツニセイ牡3愛知1:41.6今津勝之市川安一サラ・テツノオーサラ・オースルサラ・アポツスル
第29回1976年5月5日名古屋1600mサラ・パールバンダ牡3笠松1:42.4古賀土生大橋憲サラ・フロリバンダサラ・プロジツトサラ・ラツシー
第31回1977年5月5日中京1800mサラ・スターチヤリオツト牝3愛知1:50.1伊藤光雄山中かね雄サラ・バルダストサラ・ムーンチヤリオツトサラ・Crepello
第33回1978年5月3日中京1800mサラ・イシノサミイ牡3愛知1:49.9内沢信昭信次英治サラ・サミーデイヴイスサラ・ムネマササラ・ヒカルメイジ
第35回1979年5月3日中京1800mサラ・トモエリユウ牡3愛知1:51.1内沢信昭大藪憲三サラ・オンリーフオアライフサラ・ハマスターサラ・シマタカ
第37回1980年5月3日中京1800mサラ・イズミダツパー牡3笠松1:51.5町野良隆大橋憲サラ・ダツパーダンサラ・ソヨコマクインサラ・シプリアニ
第39回1981年5月3日中京1800mサラ・シナノセイダイ牡3愛知1:50.9坂本敏美安達小八サラ・フイルモンサラ・ゲイポストサラ・Le Filou
第41回1982年5月1日名古屋1600mサラ・ゴールドレツト牡3愛知1:43.2原口次夫磯村林三サラ・ボールドアンドブレーヴサラ・ミナレツトサラ・レイバーン
第43回1983年5月3日中京芝1800mサラ・ビートシヤダイ牡3愛知1:52.3井手上慎一森島義弘サラ・ラムサラ・タマズササラ・ネヴアービート
第45回1984年5月3日中京芝1800mサラ・ゲイルオウシヨウ牡3愛知1:52.9黒宮高徳信次英治サラ・ゲイルーザツクサラ・セントミスサラ・シプリアニ
第47回1985年5月5日中京芝1800mサラ・グレートレーベン牡3愛知1:50.8坂本敏美野島三喜雄サラ・アローエクスプレスサラ・シズナイデイクタサラ・デイクタドレーク
第49回1986年5月3日中京芝1800mサラ・マイノーブル牡3愛知1:55.2兒島真二国光徹サラ・マグニテユードサラ・ブルーゲイルサラ・フオンタラバル
第51回1987年5月4日中京芝1800mサラ・シゲルオー牡3笠松1:51.4横山誠松村友二サラ・ステインテイノサラ・ワイルドタカラサラ・マルゼンスキー
第53回1988年5月5日中京芝1800mサラ・トミシノシエンロン牡3笠松1:52.0安藤光彰飯干秀人サラ・フエートメーカーサラ・チヤームアゲインサラ・Finnegan
第55回1989年5月3日中京芝1800mサラ・サンリナール牡3愛知1:51.5白坂芳文錦見勇夫サラ・ホリスキーサラ・サンキウグレースサラ・フイダルゴ
第57回1990年5月4日中京芝1800mサラ・トウカイイツトー牡3笠松1:50.0安藤勝己中山義宣サラ・サクライツトーサラ・ナカノサツキサラ・インデイアナ

中日スポーツ杯 駿蹄賞

回数施行日競馬場距離優勝馬性齢所属タイム優勝騎手管理調教師
第30回1991年5月6日中京芝1800mエックスワイスキー牝3愛知1:49.6井手上慎一山本茂則
第31回1992年5月13日中京芝1800mキングランナー牡3笠松1:51.4濱口楠彦谷川義明
第32回1993年5月12日名古屋1800mサブリナチェリー牡3笠松1:57.0仙道光男荒川友司
第33回1994年5月3日中京芝1800mテイオーライデン牡3笠松1:50.4井上孝彦荒川友司
第34回1995年5月3日中京芝1800mベッスルキング牡3笠松1:51.2安藤光彰飯干秀人
第35回1996年5月3日名古屋1800mハカタダイオー牡3笠松1:57.2安藤光彰柳江俊明
第36回1997年5月2日名古屋1800mシンプウライデン牡3笠松1:57.1安藤勝己荒川友司
第37回1998年5月4日名古屋1900mチェリーラスター牡3笠松2:03.5安藤勝己荒川友司
第38回1999年5月5日名古屋1900mボナンザーローマン牡3笠松2:06.6坂口重政今井孝一
第39回2000年5月5日名古屋1900mブルーロビンソン牡3笠松2:03.2安藤光彰藤田正治
第40回2001年5月4日名古屋1900mセイエイカネノー牡3笠松2:04.6坂井薫人岩崎幸紀
第41回2002年5月5日名古屋1900mカンセイグローバル牡3愛知2:05.3兒島真二今井孝一
第42回2003年5月5日名古屋1900mチアズファルコン牡3愛知2:04.0吉田稔角田輝也
第43回2004年5月5日名古屋1900mメジャーガール牝3笠松2:05.9安藤光彰柳江仁
第44回2005年5月5日名古屋1900mミラージェネス牝3笠松2:06.0土田龍也柳江仁
第45回2006年5月5日名古屋1900mホウライミサイル牡3愛知2:04.3吉田稔藤ヶ崎一男
第46回2007年5月4日名古屋1900mワイティタッチ牡3愛知2:06.4尾崎章生櫻井今朝利
第47回2008年5月5日名古屋1900mクロスウォーター牝3愛知2:07.3安部幸夫角田輝也
第48回2009年5月5日名古屋1900mカキツバタロイヤル牡3笠松2:05.5阪上忠匡森山英雄
第49回2010年5月5日名古屋1900mラッキーサンライズ牡3愛知2:06.6戸部尚実川西毅
第50回2011年5月5日名古屋1900mミサキティンバー牡3愛知2:05.4山本茜櫻井今朝利
第51回2012年5月3日名古屋1900mアウヤンテプイ牡3笠松2:03.9尾島徹柴田高志
第52回2013年5月2日名古屋1800mゴールドブラザー牡3笠松1:59.3佐藤友則鈴木良文
第53回2014年5月4日名古屋1800mリーダーズボード牡3愛知1:59.2戸部尚実川西毅
第54回2015年5月5日名古屋1800mハナノパレード牝3愛知1:57.3戸部尚実迫田清美
第55回2016年5月4日名古屋1800mカツゲキキトキト牡3愛知2:01.6大畑雅章錦見勇夫
第56回2017年5月4日名古屋1800mドリームズライン牡3愛知2:00.1大畑雅章川西毅
第57回2018年5月2日名古屋1800mサムライドライブ牝3愛知1:58.2丸野勝虎角田輝也
第58回2019年5月2日名古屋1800mエムエスクイーン牝3愛知1:59.0今井貴大竹下直人
第59回2020年5月1日名古屋1800mニュータウンガール牝3笠松1:58.6佐藤友則井上孝彦
第60回2021年5月4日名古屋1800mトミケンシャイリ牡3愛知1:57.7今井貴大竹下直人
第61回2022年5月4日名古屋2000mタニノタビト牡3愛知2:09.8岡部誠角田輝也
第62回2023年5月3日名古屋2000mリストン牡3愛知2:10.0丸野勝虎荒巻透

脚注・出典

注釈

  1. 「中日スポーツ杯」の回次は天皇賞のように春→秋の順に加算し、1990年までは「第57回」となっていたが、分割にあたり春の施行回数を数えなおして通算し、1991年の競走は「第30回」とされた。

出典

  1. 競馬番組要綱 (PDF). 名古屋けいばオフィシャルサイト. 2023年4月30日閲覧。
  2. 令和4年度の重賞日程について”. 名古屋競馬オフィシャルサイト (2022年2月25日). 2022年2月25日閲覧。
  3. 2023 年度(令和 5 年度)愛知県競馬組合営名古屋競馬賞金等支給基準 (PDF). 名古屋けいばオフィシャルサイト. 2023年4月30日閲覧。
  4. 令和5年度 第3回 名古屋競馬番組 かきつばた記念(JpnIII)シリーズ (PDF). 名古屋けいばオフィシャルサイト. 2023年4月30日閲覧。

各回競走結果の出典

関連項目

上記の2つはどちらも同じく東海三冠競走に指定されている競走。
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