スプリングカップ (名古屋競馬)

スプリングカップ愛知県競馬組合が施行する地方競馬重賞SPI)である。正式名称は「スポーツニッポン賞 スプリングカップ」。

スプリングカップ
開催国 日本の旗 日本
主催者 愛知県競馬組合
競馬場 名古屋競馬場
創設 1973年3月21日
2023年の情報
距離 ダート1700m
格付け SPI
賞金 1着賞金600万円
出走条件 サラブレッド系3歳オープン、全国地方交流
負担重量 56kg、牝馬2kg減
出典 [1]

概要

1973年に名古屋競馬場のサラブレッド系4歳(現3歳)の東海(笠松・愛知)所属馬限定の重賞競走「スプリングカップ」として創設で毎年3月(1990年1996年では2月)に開催。但し、1980年1983年1986年は施行されなかった。

1997年からは東海地区重賞格付け制度施行によりSPII(スーパープレステージツー)に格付けされた。同年は中央競馬NHKマイルカップのステップ競走の北陸・東海地区のブロック代表馬として行われ、優勝馬はニュージーランドトロフィーの競走に出走可能となり、更にこの競走で上位3着までに入賞すると、NHKマイルカップへ出走可能であった。

1998年からは中央競馬のGIステップ競走の対象がNHKマイルカップから東京優駿(日本ダービー)に変更された。優勝馬は中央競馬の東京優駿のステップ競走の北陸・東海地区(2000年からは近畿地区、2009年からは中国地区を含む)のブロック代表馬として、青葉賞京都新聞杯プリンシパルステークスのいずれかの競走に出走可能となり、更にこのいずれかの競走で青葉賞と京都新聞杯では上位2着までに、プリンシパルステークスでは1着に入ると、東京優駿へ出走可能となっていた[2]。但し、本競走優勝馬が東京優駿のトライアル競走に出走したことは一度も無かった。

1992年から数年間は三重テレビ放送から優勝杯の提供を受け、「三重テレビ賞 スプリングカップ」の名称で施行され、2000年代名古屋タイムズ社から優勝杯の提供を受け、「名古屋タイムズ賞 スプリングカップ」の名称で施行された。

2009年は名古屋タイムズ社が2008年10月31日の発行分をもって休刊したことにより優勝杯の提供から撤退し、名称を「スプリングカップ」に変更、その後の名称は2010年から2013年までが「中京スポーツ賞 スプリングカップ」2015年が「スポーツ報知賞 スプリングカップ」、2016年からは「スポーツニッポン賞 スプリングカップ」となっている。

2015年に格付けがSPIに格上げされた。

施行距離は創設当初と2016年 - 2018年はダート1600m、2002年 - 2013年・2019年はダート1800m、2014年 - 2015年はダート1400m。なお、1978年 - 1985年までは中京競馬場の芝コース(1978年のみ芝1700m、1979年 - 1985年では芝1800m)で施行された。

2023年からは名古屋競馬場の移転に伴い、ダート1700mへ距離が変更される[3]

出走条件は創設当初と2014年は東海所属限定、1997年 - 1999年までは北陸・東海地区、2000年 - 2006年は北陸・東海・近畿地区、2007年 - 2013年は北陸・東海・近畿・中国地区交流で行われた。2015年以後は全国地方交流として行われているが、2024年より西日本地区交流競走に変更となる予定[4]

条件・賞金(2023年)

出走条件
サラブレッド系3歳、全国地方交流で他地区所属馬の出走枠は5頭以下と定められている[1]
負担重量
別定(56kg、牝馬2kg減)[1]
賞金額
1着600万円、2着196万円、3着120万円、4着76万円、5着54万円、着外6万円[5]
副賞
スポーツニッポン新聞社賞、愛知県競馬組合管理者賞、開催執務委員長賞[6]

歴史

  • 1973年 - 名古屋競馬場のダート1600mのサラブレッド系4歳(現3歳)の東海所属馬限定の重賞競走「スプリングカップ」として創設。
  • 1978年 - 施行場を中京競馬場の芝1700mに変更。
  • 1979年 - 施行距離を芝1800mに変更。
  • 1980年 - 施行されず。
  • 1983年 - 施行されず。
  • 1986年 - 施行されず。
  • 1987年 - 施行場を名古屋競馬場のダート1600mに戻す。
  • 1992年 - 三重テレビ放送から優勝杯の提供を「三重テレビ賞 スプリングカップ」に変更。
  • 1997年
    • 東海地区重賞格付け制度施行によりSPIIに格付け。
    • この年から北陸・東海地区交流競走として施行され、出走条件を「サラブレッド系4歳(現3歳)の北陸・東海所属馬」に変更。
    • NHKマイルカップへのステップ競走に指定され、1着馬にNHKマイルカップトライアルへの出走権が付与される様になる。
  • 1998年
    • NHKマイルカップから東京優駿(日本ダービー)のステップ競走に変更。1着馬に、東京優駿トライアルへの出走権が付与される様になる。
    • 当時、笠松所属の安藤勝己が騎手として史上初の4連覇。
    • 笠松の荒川友司が調教師として史上初の連覇。
  • 2000年 - この年から北陸・東海・近畿地区交流競走として施行され、出走条件を「サラブレッド系4歳(現3歳)の北陸・東海・近畿所属馬」に変更。
  • 2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件が「サラブレッド系4歳の北陸・東海・近畿所属馬」から「サラブレッド系3歳の北陸・東海・近畿所属馬」に変更。
  • 2002年 - 施行距離をダート1800mに変更。
  • 2003年
    • 愛知の吉田稔が騎手として史上2人目の連覇。
    • 愛知の角田輝也が調教師として史上2人目の連覇。
  • 2007年 - この年から北陸・東海・近畿・中国地区交流競走として施行され、出走条件を「サラブレッド系3歳の北陸・東海・近畿・中国所属馬」に変更。
  • 2009年 - 名古屋タイムズ社が優勝杯の提供から撤退され、名称を「スプリングカップ」に変更。
  • 2010年 - 東京スポーツ中部支社から優勝杯の提供を受け、名称を現在の「中京スポーツ賞 スプリングカップ」に変更。
  • 2012年 - 兵庫のエーシンユリシーズが東海地区以外の所属馬として初制覇。
  • 2013年 - 福山競馬場の廃止により中国地区から競馬場がなくなったため、出走条件を「サラブレッド系3歳の北陸・東海・近畿所属馬」に変更。
  • 2014年
    • 施行距離をダート1400mに変更。
    • 東京優駿へのステップ競走から除外。
    • 出走条件を「サラブレッド系3歳の東海所属馬」に変更。
  • 2015年
    • 出走条件を「サラブレッド系3歳・全国地方交流」に変更
    • SPIに格上げ。
  • 2016年 - 施行距離をダート1600mに変更。
  • 2019年 - 施行距離をダート1800mに変更。
  • 2023年 - 名古屋競馬場の移転に伴い、施行距離をダート1700mに変更。

歴代優勝馬

回数施行年月日優勝馬性齢所属タイム優勝騎手管理調教師
第1回1973年3月21日ギフオーザ牡4笠松倉間昭夫
第2回1974年3月17日サンチヤイナ牡4愛知1:40.6本名信行水谷文平
第3回1975年3月21日アビヨン牡4愛知1:43.1近藤二郎磯村林三
第4回1976年3月20日サンキン牡4愛知1:43.3内村寛司竹田正克
第5回1977年3月21日ダイタクチカラ牡4笠松1:41.8原隆男倉間昭夫
第6回1978年3月21日タツノベースン牡4愛知1:45.2伊藤光雄野島三喜雄
第7回1979年3月25日キタカミ牡4愛知1:52.4本名信行岩瀬裕
第8回1981年3月21日ブルーホオシヨウ牡4愛知1:53.5内沢信昭野島三喜雄
第9回1982年3月22日ゴールドレツト牡4愛知1:53.3原口次夫磯村林三
第10回1984年3月20日リユウズイシヨウ牡4笠松1:53.4町野良隆大橋憲
第11回1985年3月21日ワイドアロー牡4愛知1:54.8荒巻透青山幸健
第12回1987年3月18日ワイズルーラ牡4笠松1:42.2川原正一後藤保
第13回1988年3月21日トウカイシヤーク牡4笠松1:45.2安藤勝己小井土金一
第14回1989年3月1日サンリナール牡4愛知1:42.7白坂芳文錦見勇夫
第15回1990年2月28日マツクスフリート牝4笠松1:44.8安藤勝己荒川友司
第16回1991年3月6日カズノタンポポ牝4愛知1:43.2佐野宗位永田三郎
第17回1992年3月4日シンワコウジ牡4愛知1:43.3櫻井今朝利伊藤光雄
第18回1993年3月3日ライデンスキー牡4笠松1:41.3井上孝彦荒川友司
第19回1994年3月2日マルカショウグン牡4笠松1:43.5今井孝一神部幸夫
第20回1995年3月1日コルテスチェリー牡4笠松1:43.3安藤勝己荒川友司
第21回1996年2月28日フジノハイメリット牡4笠松1:44.4安藤勝己梶原軍造
第22回1997年3月5日シンプウライデン牡4笠松1:43.6安藤勝己荒川友司
第23回1998年3月18日チェリーラスター牡4笠松1:42.6安藤勝己荒川友司
第24回1999年3月10日ケイオーミステリー牡4笠松1:44.0岡部誠山中敏彦
第25回2000年3月29日レジェンドハンター牡4笠松1:41.3安藤勝己荒川友司
第26回2001年3月28日レタセモア牡3愛知1:43.3安部幸夫本村光男
第27回2002年3月22日キウィダンス牝3愛知1:59.7吉田稔角田輝也
第28回2003年3月24日チアズファルコン牡3愛知2:01.6吉田稔角田輝也
第29回2004年3月25日パワフルボーイ牡3笠松1:57.1柴山雄一小井土金一
第30回2005年3月24日クインオブクイン牝3笠松1:58.3濱口楠彦松原義夫
第31回2006年3月29日イエロージャケット牝3笠松2:00.2安藤光彰小井土金一
第32回2007年3月8日キャプテンハート牡3笠松2:00.3東川公則柴田高志
第33回2008年3月6日ノゾミカイザー牡3愛知2:01.0兒島真二錦見勇夫
第34回2009年3月5日シルバーウインド牝3愛知2:00.5宇都英樹藤ヶ崎一男
第35回2010年3月5日エレーヌ牝3笠松1:56.7筒井勇介山中輝久
第36回2011年3月10日アポインホープ牡3愛知1:59.8戸部尚実原口次夫
第37回2012年3月8日エーシンユリシーズ牡3兵庫1:57.7木村健橋本忠男
第38回2013年3月7日エストレーモ牡3愛知1:58.8阪野学川西毅
第39回2014年3月7日ホウライナデシコ牝3愛知1:30.9戸部尚実藤ヶ崎一男
第40回2015年3月12日ハナノパレード牝3愛知1:28.1安部幸夫迫田清美
第41回2016年3月3日カツゲキキトキト牡3愛知1:43.6大畑雅章錦見勇夫
第42回2017年2月28日メモリーミラクル牝3愛知1:46.1友森翔太郎塚田隆男
第43回2018年2月27日サムライドライブ牝3愛知1:43.9丸野勝虎角田輝也
第44回2019年2月26日アンタエウス牡3愛知2:00.5山田祥雄川西毅
第45回2020年2月24日ニュータウンガール牝3笠松1:58.8佐藤友則井上孝彦
第46回2021年2月24日ブンブンマル牡3愛知2:00.0戸部尚実川西毅
第47回2022年2月15日アップテンペスト牝3愛知2:01.4加藤聡一井手上慎一
第48回2023年2月28日セブンカラーズ牝3愛知1:50.3山田祥雄川西毅

※馬齢は2000年以前については旧表記を用いる。

各回競走結果の出典

脚注

  1. 全国地方交流スポーツニッポン賞第48回スプリングカップ(SPⅠ)競走 (PDF). 愛知県競馬組合. 2023年2月25日閲覧。
  2. 但し、2009年までは青葉賞では上位3着までに、京都新聞杯とプリンシパルステークスでは上位2着までに入賞すると、東京優駿へ出走可能であった。
  3. 令和4年度の重賞日程について”. 名古屋競馬 (2022年2月25日). 2022年2月25日閲覧。
  4. 令和5年度(2023年度)名古屋競馬重賞競走等予定 (PDF) - 愛知県競馬組合、2023年2月22日配信・閲覧
  5. 名古屋競馬番組要綱・賞金等支給基準(2022年度)”. 名古屋競馬オフィシャルサイト. 2023年2月25日閲覧。
  6. 令和4年度 第25回 名古屋競馬番組 スプリングカップ(SPⅠ) シリーズ (PDF). 名古屋けいばオフィシャルサイト. 2023年2月25日閲覧。

外部リンク

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