足尾駅

足尾駅(あしおえき)は、栃木県日光市足尾町掛水にあるわたらせ渓谷鐵道わたらせ渓谷線である。駅番号WK16

足尾駅
駅舎(2004年8月)
あしお
ASHIO
WK15 通洞 (0.9 km)
(1.3 km) 間藤 WK17
所在地 栃木県日光市足尾町掛水6
北緯36度38分29.99秒 東経139度26分52.70秒
駅番号 WK16
所属事業者 わたらせ渓谷鐵道
所属路線 わたらせ渓谷線
キロ程 42.8 km(桐生起点)
電報略号 アシ
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
乗降人員
-統計年度-
57人/日
-2018年-
開業年月日 1912年大正元年)12月31日[1]

足尾を名乗っているが、隣の通洞駅のほうが旧・足尾町の中心街に近い。足尾駅からJR日光駅行きの路線バスが1日4本接続する。

歴史

駅構造

2面2線のホームを有する地上駅。上り桐生方面ホーム側に駅舎を有するが、駅舎以外からもホームへの出入りが可能。下り間藤方面ホーム側には複数の留置線があり、貨物輸送が盛んな頃は機関車などが留置されたが、現在使用されているのは1本のみ(間藤側から入線可能)で、「トロッコわたらせ渓谷号」の留置や早朝列車の夜間滞泊に使われる。

わたらせ渓谷線の交換駅で唯一、一線スルー方式と同じ配線になっているが、待避などは行われていないため、待避線側が間藤方面の本線ホームとなっている。そのため下り列車はポイント付近で減速し低速でホームに入る。間藤側のポイントに制限20 km/hがあるため、列車は発車後もしばらくは徐行する。

間藤方面へはホーム中央にある構内踏切を利用する。間藤行き列車は踏切の手前に停車し、降車した乗客が全員踏切を渡り終えてから発車する。ただし、5両編成の「トロッコわたらせ渓谷号」到着時は列車が構内踏切を塞ぐため、降車後の乗客は列車発車(間藤側への引き上げ)までホーム上で待機することとなる。

のりば

番線路線方向行先
駅舎側 わたらせ渓谷線 上り 大間々桐生方面
反対側 下り 間藤方面

※案内上ののりば番号は割り当てられていない。

利用状況

朝の通勤通学の時間帯以外は、閑散としている。

一方、沿線景観が口コミで広がっており、わたらせ渓谷線乗車を観光バスツアーに組み入れることが増加している。シーズン中はトロッコ列車はもちろん普通列車においても日中の団体客の乗車・降車の利用が多くなっている。そのためか、駅前まで観光バスが乗り入れることも多い。

1日乗降人員推移 [2]
年度 1日平均人数
2011年 49
2012年 59
2013年 48
2014年 53
2015年 50
2016年 48
2017年 63
2018年 57

駅務

窓口営業は春から秋にかけては、8:00 - 9:40で乗車券等を販売している。ただし、冬季(12/1 - 3/11頃の間)は毎週日曜・祝日のみの営業(8:00 - 9:40)となり、それ以外の曜日・時間帯は無人となる。

また、駅係員の勤務が通洞駅と掛け持ちとなっており、営業時間が入れ替わる。

駅周辺

バス路線

旧国道122号(栃木県道250号線)沿いに「足尾駅前」停留所があり、下記の各路線が発着する。

日光市営バス
  • 赤倉線・遠上線
    • 双愛病院 行、遠上回転所 行、赤倉 行、銅親水公園入口 行
  • 足尾JR日光駅線

保管車両

  • 足尾駅構内には車両が8両保管されていた。2021年現在、その一部は解体・譲渡されたものの、依然9両(キハ30系2両、貨車移動機・機関車4両、タンク車2両、車掌車1両)が保管されている。
    • 構内の側線には「サロン・ド・わたらせ」の種車である「やすらぎ」(和式客車)のうち、わたらせ渓谷鐵道に入籍されなかった3両(オロ12 854856)と、オハ12形1両(198)が部品供給用として、廃車時の状態のまま留置されていた。いずれもその後撤去されたが、オロ12 855は車体分割の上、片方が栃木市にあるスーパーカーミュージアム「魔方陣」に移設展示され、またオロ12 854が個人に譲渡された。
    • 旧貨物ホーム脇の側線には、キハ30 35とキハ35 70(いずれも1996年JR東日本高崎運転所を最後に廃車)とタンク車2両、車掌車1両が留置されている。キハ30とキハ35はかつて覆い・シート等の保護はなく、状態は悪かったが、2009年春、修復工事と化粧直しが施された。2006年9-10月に東京の美大生らを中心に行われた「WAP2006-わたらせ渓谷鐵道アートプロジェクト」にてはじめてイベント等に使用され、その後2007年4月に足尾駅祭の際に元古河鉱業所属のスイッチャーと共に展示されキハ30の車内に昔の写真が展示された。また2007年8-9月には「WAP2007-WATARASE Art Project 2007」でイベント会場に使用され、期間限定で来場者の宿泊施設へと再活用された。
    • 駅前の旧貨物側線には2台の貨車移動機が留置されている。元古河鉱業所属のスイッチャーでニチユ製と協三製である。両車共ロッド式である。元々は本山で使われていたらしいが定かではない。現在はシートがかけられており状態は良好とはいえないが、2007年4月29日に行われた足尾駅祭の際に20年ぶりに走行し、重連で動く姿も見られた。
    • 以前は「ASAHI」と書かれたスイッチャーが放置されていた。
    • この移動機とキハ30・35形が留置されている側線は本線との接続が断ち切られている。

その他

  • 駅本屋やプラットフォームや保管庫など、同駅の多くの設備が文化財登録されている。
  • 2016年に駅本屋は「わたらせ渓谷鐵道関連施設群」の一部として、土木学会選奨土木遺産に選ばれる[3]
  • JR北海道が運行実験を行っていたDMVが実用化された場合、当駅にセクションを設けて、日足トンネル経由でJR日光駅と結ぶという案があり、実現すれば、桐生から日光へのアクセスが大幅に改善されるとともに、わたらせ渓谷鐵道の収益増も見込まれている[4]
  • 2019年9月ごろに放送された家賃保証会社である全保連のCMにて当駅が使用された[5]

隣の駅

わたらせ渓谷鐵道
わたらせ渓谷線
通洞駅(WK15) - 足尾駅(WK16) - 間藤駅(WK17)

脚注

  1. 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、464頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
  2. 国土数値情報 駅別乗降客数データ - 国土交通省、2021年4月1日閲覧
  3. 土木学会関東支部 悠悠・土木 / 土木遺産 / わたらせ渓谷鐵道関連施設群”. www.jsce.or.jp. 2022年6月9日閲覧。
  4. (PDF) - 一般社団法人 理想の都市研究会
  5. 全保連CMの駅の場所はどこ?ロケ地と女優を紹介!”. ハミングバード (2019年10月5日). 2023年6月28日閲覧。

関連項目

外部リンク

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