李ボム浩

李 杋浩(イ・ボムホ、韓国語:이범호、1981年11月25日 - )は、大韓民国大邱広域市出身の元プロ野球選手内野手)。

李 杋浩(イ・ボムホ)
Bum-Ho Lee
起亜タイガース 1軍打撃コーチ #71
2015年3月27日の李杋浩(起亜タイガース時代)
基本情報
国籍 大韓民国の旗 大韓民国
出身地 大邱広域市
生年月日 (1981-11-25) 1981年11月25日(41歳)
身長
体重
183 cm
93 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 三塁手一塁手指名打者
プロ入り 1999年 2次ドラフト1巡目
初出場 KBO / 2000年4月5日
NPB / 2010年3月20日
最終出場 NPB / 2010年8月26日
KBO / 2019年7月13日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
選手歴
監督・コーチ歴
  • 起亜タイガース (2021 - )
国際大会
代表チーム 大韓民国の旗 大韓民国
WBC 2006年2009年
イ・ボムホ
各種表記
ハングル 이범호
漢字 李杋浩
発音: イボモ
英語表記: Lee Bum-Ho

経歴

ハンファ時代

3年目の2002年遊撃手IBAFインターコンチネンタルカップに出場。キューバ戦に本塁打を打つなどチームの準優勝を牽引。2004年は打率.308・23本塁打・74打点と自己最高の成績を残し、この年から2007年まで4年連続20本塁打を記録。2005年遊撃手から三塁手へコンバートされた。自己最高の26本塁打を放ち、投票で金東柱に僅差で勝って三塁でゴールデングラブ賞を初受賞。

自身初めての国際大会2006WBCは目立った活躍はなかった。2009WBCの韓国代表にも選ばれた。2009年大会、2次ラウンド順位決定戦では田中将大から同点ホームランを放った。また3対2でリードされた決勝戦の9回裏、2死一・二塁の場面でダルビッシュ有から三遊間を抜ける同点適時打を放つなど、韓国の準優勝に大きく貢献。大会通じて打率.400・3本塁打・7打点の好成績を残し、三塁手のベストナインに選ばれた。シーズンも自身最高となる打点79を挙げた。

ソフトバンク時代

福岡ソフトバンクホークス時代
(2010年6月5日)

2009年11月、韓国野球委員会FAを申請し、11月19日には福岡ソフトバンクホークスへの入団が正式に決まり、2年契約を結んだ。

2010年5月7日の埼玉西武ライオンズ戦では味方が相手先発の涌井秀章の球を打てず8回まで無安打に抑えられていたが、9回に先頭打者の彼が2塁打を放ちノーヒットノーラン達成を阻止した[1]

シーズン全体では左投手に対し打率.147と苦戦し先発出場も35試合にとどまった。代打では13打席で打率.417、2本塁打と結果を残し、二軍では本来の長打力を発揮し打率.277ながらもOPS.929を記録した。

起亜時代

2011年1月27日、契約期間を1年残しながらも自らの申し出でソフトバンクを退団し、韓国・起亜タイガースに移籍することが決まった。KBOからNPBへ移籍した韓国人選手で、韓国へ復帰する際古巣とは違う球団と契約した初の事例となった。彼の韓華への補償選手には安永命が選ばれた[2]

起亜での最初のシーズンとなった2011年は開幕から打撃好調で、8月まで打点王のタイトル争いをしていたが負傷により1ヶ月ほど戦線離脱し、規定打席にも達しなかった。2012年は足の故障で7月前半までの出場となり、シーズン後半を棒に振った。2013年は起亜移籍後初めて規定打席に達し、チーム最多の24本塁打を記録した。2015年は28本塁打を記録、オフシーズンに2度目のFAを取得、起亜と2016年からの4年契約を結び残留した。2016年は自己最多の33本塁打を記録。

2019年、故障などで出場機会が減少し、7月13日、光州起亜チャンピオンズフィールドハンファ戦を引退試合とし、この日すべての起亜の選手が背番号25の李杋浩の名前が書かれたユニフォームを着用した。そして三塁手として先発出場し、試合後には引退セレモニーが行われ同僚選手たちから胴上げされた。また背番号25は同じく三塁手(当時)の朴燦灝へ継承された。

翌7月14日、起亜よりウェーバー公示され選手生活に終止符を打った。

現役引退後

2019年9月6日より同年10月までかつて所属していた福岡ソフトバンクホークス [3]でコーチ研修を受けた。2020年2月から10月までフィラデルフィア・フィリーズ傘下のマイナーリーグチーム[4]でコーチ研修を受ける予定だったが、マイナーリーグの開幕が不透明となったため2020年5月初めに帰国し、起亜タイガースのスカウト業務に関わり[5]、同年11月、起亜の二軍総括コーチに就任した[6]

プレースタイル・人物

韓国有数のクラッチヒッター。打率に比べて圧倒的な長打率を記録しており、特に得点圏打率が非常に高い選手として知られている。KBOの歴代プロ野球準プレーオフで最も多いホームラン数(7個)を記録している選手でもある。また2019年シーズン終了時点で、韓国プロ野球史上個人最多の満塁ホームラン17本を記録している。

積極的な打撃を特徴とし、2004年から2007年まで4年連続20ホームラン以上を記録したほどの長打力を持つ[7]。2009年まで在籍したハンファでは、堅実で強肩でもある三塁の守備でレギュラーとして活躍し、持ち前の長打力で金泰均と共に打線の中軸を担ってきた。

また、これといったタイトル受賞は2004年の最多二塁打一つだが、怪我が少なく615試合連続出場記録を持っていた。しかし2011年の韓国プロ野球復帰後は怪我や故障が多くなってしまった。

本来の漢字は木へんに凡の杋だが、「李机浩」と表記されることがある。また名前を一文字ずつ区切って正式に発音すると「イ・ボム・ホ」となるが、会話の中では区切らずに続けて発音するので、音声上は「イ・ボモ」に聞こえる。ソフトバンク時代の登録名は一文字ずつ区切った発音を使って「イ・ボムホ」となっており、韓国人の耳には少し違和感のある登録名だった。

詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
2000 ハンファ 698674111270122310011001212.162.267.297.565
2001 711591382227713451624711102253.196.263.326.589
2002 1113292964177202111343551422413575.260.320.453.773
2003 1073843234677191111313826814715636.238.343.406.749
2004 13354148180148353232587463544813808.308.371.536.908
2005 12651344469121271262286862165309948.273.357.514.871
2006 126497421531082512019573021365278711.257.363.463.826
2007 126505418571031402118063206472157314.246.361.431.791
2008 1255084348012021319204771210461095018.276.374.470.844
2009 126499436641242102522079310353577010.284.369.505.873
2010 ソフトバンク 48139124112840444810301101332.226.294.355.649
2011 起亜 1014003186396210171687720057537568.302.440.528.968
2012 421711401341702541910032721233.293.404.386.789
2013 122516436561081702419773024562397918.248.350.452.801
2014 10540635047942301917482220441111899.269.360.497.857
2015 1385144376011825028227803404571169116.270.372.519.891
2016 1385604849315023033272108110760795715.310.391.562.953
2017 11544738257104140251938900065237819.272.365.505.870
2018 1013803324193702016069100242445912.280.366.482.848
2019 19312616101105000230031.231.290.385.675
KBO:19年 2001744163709541727334123293072112749293668863321151158175.271.365.482.848
NPB:1年 48139124112840444810301101332.226.294.355.649
  • 2019年シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

表彰

KBO
WBC
  • 2009 ワールド・ベースボール・クラシック 優秀選手

記録

NPB

背番号

  • 56 (2000年 - 2001年)
  • 31 (2002年 - 2003年)
  • 7 (2004年 - 2009年)
  • 8 (2010年)
  • 25 (2011年 - 2019年)
  • 71 (2021年 - )

脚注

  1. https://m.youtube.com/watch?v=coEW0Mhk5SI
  2. 海外進出をした場合でも、2年以内に国内復帰して他球団移籍した場合には前所属球団へ対象選手の最終在籍年度の年俸の3倍に相当する額の金銭か、最終在籍年度の年俸の2倍に相当する額の金銭と補償選手1名(保護対象選手20名以外)のどちらかを譲渡する必要がある。
  3. https://www.nishinippon.co.jp/nsp/item/n/540935/
  4. https://news.sbs.co.kr/news/endPage.do?news_id=N1005611920&plink=ORI&cooper=NAVER
  5. http://osen.mt.co.kr/article/G1111379428
  6. https://tigers.co.kr/contents/news/986141
  7. 室井昌也『2009韓国プロ野球 観戦ガイド&選手名鑑』小学館スクエア、2009年、102頁頁。ISBN 978-4-7979-8083-7。

関連項目

外部リンク

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