末広町 (横浜市鶴見区)

末広町(すえひろちょう)は神奈川県横浜市鶴見区町名[5]。現行行政地名は末広町1丁目及び末広町2丁目(字丁目)。住居表示未実施区域[6]

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末広町
町丁
海芝浦駅
北緯35度29分20秒 東経139度41分17秒
日本の旗 日本
都道府県 神奈川県の旗 神奈川県
市町村 横浜市
行政区 鶴見区
人口情報2023年(令和5年)4月30日現在[1]
 人口 0 人
 世帯数 0 世帯
面積[2]
  2.305 km²
人口密度 0 人/km²
設置日 1927年昭和2年)4月1日
郵便番号 230-0045[3]
市外局番 045(横浜MA[4]
ナンバープレート 横浜
ウィキポータル 日本の町・字
神奈川県の旗 ウィキポータル 神奈川県
ウィキプロジェクト 日本の町・字

地理と交通

鶴見区南部の、鶴見川左岸河口付近に位置する。面積は2.305km2[7]JR鶴見線弁天橋駅付近の水路を境に西が1丁目、東が2丁目となる。全域が工場等で占められ、1・2丁目とも人口はゼロである[1]。 南は海に面し、東は旭運河を挟み安善町、西は鶴見川を挟み生麦二丁目および大黒町、北は鶴見線を境に小野町弁天町に接する。神奈川県道6号東京大師横浜線(産業道路)には鶴見川を渡る鶴見大橋が架かり、その上部には首都高速神奈川1号横羽線の高架橋が通る。鶴見線には町内に浅野駅新芝浦駅海芝浦駅、弁天町の当町隣接地に弁天橋駅が設けられている。このほか、川崎鶴見臨港バス鶴見駅東口と1丁目南部のふれーゆ、川崎駅東口と2丁目の新芝浦駅近くの東芝京浜を結ぶ路線バスを運行している[8]

歴史と進出企業

1914年1915年(大正3~4年頃)より、鶴見埋立組合(現在の東亜建設工業)により埋立が始められた土地で、1916年に1丁目の一部、1922年に2丁目に相当する部分が竣工した。1916年10月15日に神奈川県橘樹郡町田村字末広の地名が付けられた。末広の名は、鶴見埋立組合創業者の浅野総一郎家紋から採られた。町田村は1923年4月1日潮田町に改称し、1925年4月1日に鶴見町に編入。1927年昭和2年)4月1日には横浜市に編入、同年10月1日には区制施行により、横浜市鶴見区末広町となる[9]

1916年に浅野造船所(現在のジャパン マリンユナイテッド横浜事業所鶴見工場)と旭硝子(現在のAGC)、1917年に浅野合資会社製鉄部(日本鋼管京浜製鉄所を経て、現在のJFEスチール東日本製鉄所)が操業を始めた。1923年9月1日関東大震災では工場2棟が火災を起こし、社宅の多くが倒壊した。1925年には芝浦製作所(現在の東芝京浜事業所)が開設。1926年3月に浜川崎駅と弁天橋駅の間に鶴見臨港鉄道が開通。1930年10月には弁天橋駅から鶴見仮停車場まで延伸(鶴見駅乗り入れは1934年12月)、1932年6月には浅野駅と新芝浦駅の間の支線が開通、1940年11月には海芝浦駅まで延伸した。鶴見臨港鉄道は1943年国有化され国鉄鶴見線となり、1987年には民営化により東日本旅客鉄道の路線となっている。

第一次世界大戦後の不況対策として、神奈川県の事業で1929年から1932年にかけて1丁目の南部の埋立を拡大した。この土地には芝浦工作機械(法人としては現在の芝浦機械。工場は、東芝京浜事業所のタービン工場)や鶴見曹達(現在の東亞合成)などが進出した[10]。2丁目には、昭和に入り協同国産自動車(現在のいすゞ自動車)が工場を開設した。第二次世界大戦での空襲の被害はわずかであったが、一部の工場は米軍に接収された[9]

1995年4月には1丁目の南端に、横浜市環境事業局鶴見工場(清掃工場)が稼働を開始。翌1996年7月には、余熱を利用した温水プールや温室を備えた高齢者保養研修施設「ふれーゆ」がオープンした[11]2000年理化学研究所横浜研究所が発足、環境資源科学研究センター・統合生命医科学研究センター・ライフサイエンス技術基盤研究センターが開設された[12]。翌2001年には横浜市立大学鶴見キャンパス生命医科学研究科が開設され、理研と連携した研究を行う[13]。2017年6月には、1丁目の旭硝子の敷地内にユーグレナによるバイオジェット燃料実証プラントの着工が予定されている[14]

事業所

2016年(平成28年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[15]

丁目事業所数従業員数
末広町1丁目 65事業所 3,771人
末広町2丁目 48事業所 4,772人
113事業所 8,543人

その他

日本郵便

警察

町内の警察の管轄区域は以下の通りである[17]

丁目番・番地等警察署交番・駐在所
末広町1丁目全域鶴見警察署本町通交番
末広町2丁目全域

脚注

  1. 令和5(2023)年 町丁別人口(住民基本台帳による)町丁別人口_令和5年4月 (XLSX). 横浜市 (2023年5月10日). 2023年5月15日閲覧。 (ファイル元のページ)(CC-BY-4.0)
  2. 横浜市町区域要覧、1 - 3頁
  3. 末広町の郵便番号”. 日本郵便. 2021年8月11日閲覧。
  4. 市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
  5. 角川日本地名大辞典 14 神奈川県』p993
  6. 住居表示実施町名一覧 (令和2年10月19日現在)”. 横浜市 (2020年10月29日). 2021年8月28日閲覧。
  7. 平成17年国勢調査結果 横浜市町別人口指標”. 横浜市統計ポータルサイト. 2017年5月18日閲覧。
  8. 臨港バス路線図 (PDF). 川崎鶴見臨港バス. 2017年5月18日閲覧。
  9. 角川日本地名大辞典 14 神奈川県』p502
  10. 鶴見の産業”. 「つるみ このまち このひと」編集委員会、鶴見区役所 (2014年3月13日). 2017年4月28日閲覧。
  11. 鶴見の年表”. 横浜市鶴見区役所 総務課 統計選挙係 (2017-0-26). 2017年5月18日閲覧。
  12. 沿革”. 理化学研究所. 2017年5月18日閲覧。
  13. 鶴見キャンパス”. 横浜市立大学. 2017年5月18日閲覧。
  14. 『バイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントの建設について』(プレスリリース)ユーグレナ千代田化工建設、2017年2月10日http://www.euglena.jp/news/n20170210-2/2017年5月18日閲覧
  15. 平成28年経済センサス-活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2018年6月28日). 2019年10月23日閲覧。
  16. 郵便番号簿 2020年度版 (PDF). 日本郵便. 2021年8月7日閲覧。
  17. 地域課”. 鶴見警察署. 2021年10月24日閲覧。

参考文献

  • 角川日本地名大辞典 14 神奈川県』角川書店、1984年6月8日。
  • 横浜市市民局総務部住居表示課『横浜の町名』1996年12月。
  • 『県別マップル14 神奈川県道路地図』(第6版)昭文社、2016年、12頁。ISBN 978-4-398-62683-7。
  • 横浜市町区域要覧 (PDF). 横浜市市民局 (2016年6月). 2022年9月6日閲覧。

関連項目

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