市川和正

国府高では1975年、2年生の時に1年先輩のエース・青山久人とバッテリーを組み、捕手兼控え投手・三番打者として夏の甲子園に初出場。1回戦で柳井商工高に0-1と惜敗した。

1976年も投手を兼ね、夏の甲子園県予選で準決勝に進むが、岡崎工高に敗退。当初は東京六大学野球、東都大学野球両リーグ加盟校への進学を希望するも断念[2]（前者は早稲田大学、後者は専修大学のセレクションに不合格）。同年のプロ野球ドラフト会議で近鉄バファローズから6位で指名されたが、入団拒否[1]。拒否理由は、当時経験が浅かった捕手としての指名だったから（加えて当時の近鉄捕手には「ありなしコンビ」がいたから）だという。

国府高野球部長が原貢（1975年春に保土ケ谷球場で行われた招待試合によって知り合った）に連絡したことで実現した1人でのセレクションに参加して[2]東海大学に進学。首都大学野球リーグでは在学中7回優勝。3年上のエース・遠藤一彦、同期の原辰徳、津末英明らとチームメートとなった[1]。入学直後は彼らの陰に隠れていたが、1年秋には明治神宮大会で江川卓（法政大学）から2安打、2年生の1978年春季リーグで三冠王を達成するなど活躍し[1]、チームの主力選手となった。リーグ通算91試合出場、316打数126安打、打率.399、9本塁打、79打点。最高殊勲選手2回、ベストナイン（捕手）6回、首位打者3回。

1980年のプロ野球ドラフト会議で横浜大洋ホエールズから4位で指名され入団した[1]。

プロ入り後は二軍生活が長く、一軍へ昇格しても加藤俊夫、若菜嘉晴の控え捕手にとどまる。

1987年には19試合に先発マスクを被る。

1988年には古葉竹識監督に重用され5月から正捕手の座を獲得[1]、82試合に先発出場を果たした（ポジションを失った若菜は翌シーズン開幕直後に日本ハムへ移籍）。

1989年も定位置を守り、ハーフスイングをごまかす「忍者打法」[1]や、際どい内角球をデッドボールと主張するなど[1]、数々のトリックプレーで人気を博した。

1990年に監督が須藤豊に交代すると、谷繁元信の成長、秋元宏作の加入で第3の捕手の扱いとなった。

1993年には一軍出場なしに終わり、シーズンオフに高木豊や屋鋪要らとともに戦力外通告を受け現役を引退した[1]。

引退後は、台湾球界への移籍も視野に入れていたが[1]、ソニー生命に就職した[1]。またプロ野球マスターズリーグにも参加し、東京ドリームスに参加した。市川の長男も東海大学野球部に所属し、公式戦で斎藤佑樹の最後の打者として対戦している[1]。

2012年より西多摩倶楽部のコーチに就任[3]。

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• 個人年度別成績 市川和正 - NPB.jp 日本野球機構
• 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)

野球日本代表 - 1979年日米大学野球選手権大会
監督	宮井勝成
コーチ	内田俊雄 宮崎康之
投手	木下智裕 香坂英典 中本茂樹 二保茂則 向田佳元 井辺康二 三谷志郎
捕手	有賀佳弘 長井研介 市川和正
内野手	岡田彰布 小川淳司 谷真一 大石大二郎 高木豊 原辰徳
外野手	植村忠 熊野輝光 島貫省一 西川公紹