マザーズ

東証マザーズ市場(とうしょうマザーズしじょう、: Mothers、「Market of the high-growth and emerging stocks」に由来する名称)は、東京証券取引所が開設していた新興企業向けの株式市場である。2022年2月2日現在において、424社が上場していた[1]2022年4月4日に廃止され[2]JASDAQグロース市場と統合して1社の例外[3]を除いて東証グロース市場に引き継がれる[4]

東京証券取引所

本項では、東証グロース市場移行後も存続している東証マザーズ指数(とうしょうマザーズしすう)についても記述する。

概要

大阪証券取引所(現大阪取引所)の当時のナスダック・ジャパン(後のヘラクレス市場→現ジャスダックに統合)に対抗する形で、1999年11月に開設された。同年12月22日インターネット総合研究所 (IRI) とリキッドオーディオ・ジャパン(現ニューディール)が上場第1号企業となった[注釈 1]。なお、2013年7月16日に大阪証券取引所との現物市場取引統合に伴い、大証がこれまで運営していたジャスダックも東証が管理・運営することになったため、東証は2つの新興企業向け市場を運営する形となった。

上場・上場廃止に関する規定

上場基準が、東証一部・東証二部・JASDAQより大幅に緩いため、起業して間もない企業も新規に上場していた。

上場審査基準は、株主数、流通株式、事業継続年数、虚偽記載又は不適正意見など、上場会社監査事務所による監査、株式事務代行機関の設置、株券の種類、指定振替機関における取扱いのすべての要件がそろえば新規上場が可能となる。東証一部・東証二部・JASDAQとは異なり、債務超過の企業も上場可能である[6]

他方で、マザーズ上場企業には一部や二部上場の企業よりもさらに高い経営の透明性と情報公開が要求され続ける。マザーズ上場企業は、一部や二部で求められる法定開示やタイムリーディスクロージャーに加え、第一、第三四半期業績の開示と投資に関する会社説明会を年2回以上開催することが義務づけられている。

2020年11月1日以降にマザーズへ新規上場申請を行った企業は、上場後に1事業年度に1回以上「事業計画及び成長可能性に関する事項」の開示が義務付けられる他、流通株式時価総額5億円未満又は流通株式比率25%未満となった場合は、その早期の改善に向けた取組及びその進捗状況の開示が求められる[7]

上場基準は以下の通りであった。

2020年10月31日申請分まで[8]
審査基準マザーズ
株主
(上場時見込み)
200人以上
(上場時までに500単位以上の公募を行うこと)
流通株式数
(上場時見込み)
2,000単位以上
流通株式時価総額
(上場時見込み)
5億円以上
流通株式比率
(上場時見込み)
上場株券等の25%以上
時価総額
(上場時見込み)
10億円以上
事業継続年数 新規上場申請日から起算して、
1年前以前から取締役会を設置して
継続的に事業活動をしていること
2020年11月1日申請分以降[9]
審査基準マザーズ(参考)
グロース
株主
(上場時見込み)
150人以上
(上場時までに500単位以上の公募を行うこと)
150人以上
流通株式数
(上場時見込み)
1,000単位以上
流通株式時価総額
(上場時見込み)
5億円以上
流通株式比率
(上場時見込み)
上場株券等の25%以上 25%以上
事業継続年数 新規上場申請日から起算して、
1年前以前から取締役会を設置して
継続的に事業活動をしていること
1か年以前から取締役会を設置して、
継続的に事業活動をしていること
登録上場会社等監査人
による監査
「新規上場申請のための有価証券報告書」
に記載及び添付される財務諸表等について、
上場会社監査事務所の監査等を受けていること
「新規上場申請のための有価証券報告書」
に記載及び添付される財務諸表等について、
登録上場会社等監査人
日本公認会計士協会の品質管理レビューを受けた者に限る)
の監査等を受けていること


マザーズにおける上場廃止基準は、株主数、流通株式数、流通株式時価総額、流通株式比率、時価総額、株価(2009年11月9日以降に上場した企業のみ)、2期連続の債務超過、売上高、売買高、虚偽記載又は不適正意見等、特設注意市場銘柄等、上場契約違反等、その他(破産反社会的勢力の関与など)等々に関する規定に違反した場合[10]

マザーズ上場企業(マザーズから東証一部・二部への指定替えを行った企業も含む)における特設注意市場銘柄へ指定された企業は、JASDAQ上場企業に次いで2番目に多い。ほとんどの企業は内部管理体制などが改善されたとして特設注意市場銘柄の指定が解除されているが、京王ズホールディングスフード・プラネット(マザーズから東証二部へ指定替え)の2社は内部管理体制確認書の審査結果により上場廃止となっており(京王ズホールディングスは有価証券上場規程改正前の上場廃止基準により2015年に、フード・プラネットは有価証券上場規程改正後の2017年に上場廃止)、フード・プラネットは上場廃止の9日後に破産手続開始決定を受けている。

市場変更・選択に関する規定

マザーズから東証一部への市場変更基準は、株主数、流通株式時価総額、時価総額、事業継続年数、利益の額又は売上高、連結純資産の額が50億円以上(単体において債務超過になっていないこと)、虚偽記載又は不適正意見等、株式事務代行機関の設置、単元株式数、株式の譲渡制限、株券の種類、指定振替機関における取扱い、合併等の実施の見込みなどの要件が揃えば東証一部への市場変更が可能となっていた。マザーズから東証二部への市場変更基準は、株主数、流通株式時価総額、事業継続年数、利益の額又は売上高、連結純資産の額が正、虚偽記載又は不適正意見等、株式事務代行機関の設置、単元株式数、株式の譲渡制限、株券の種類、指定振替機関における取扱い、合併などの実施の見込み等の要件が揃えば東証二部への市場変更が可能となっていた。また、2020年11月1日にJASDAQと市場変更基準が共通化された[11]

マザーズから東証一部への市場変更基準は以下の通りであった。

2020年10月31日申請分まで[12]
審査基準A基準
(但しA基準の
全てに適合すること)
B基準
(但しB基準の
全てに適合すること)
株主
(市場変更時見込み)
2,200人以上
流通株式数
(市場変更時見込み)
20,000単位以上
流通株式時価総額
(市場変更時見込み)
20億円以上 10億円以上
流通株式比率
(市場変更時見込み)
35%以上
時価総額
(市場変更時見込み)
40億円以上 250億円以上
利益の額又は売上高
(利益の額については、
連結経常利益金額に少数株主損益を加減)
以下のいずれかに適合すること
*最近2年間の利益の額の総額が5億円以上
*時価総額が500億円以上
(最近1年間における売上高が
100億円未満である場合を除く)
純資産の額
(上場時見込み)
連結純資産の額が10億円以上
(かつ、単体純資産の額が負でないこと)
事業継続年数 市場変更申請日の直前事業年度の末日から起算して、
3か年以前から取締役会を設置して、
継続的に事業活動をしていること
虚偽記載又は不適正意見等 *最近5年間の有価証券報告書等に「虚偽記載」なし
*最近5年間「無限定適正」または
「除外事項を付した限定付適正」
*次の(a)及び(b)に該当するものでないこと
**(a)最近1年間の内部統制報告書に「評価結果を表明できない」旨の記載
**(b)最近1年間の内部統制監査報告書に「意見の表明をしない」旨の記載
*最近2年間の有価証券報告書等に「虚偽記載」なし
*最近2年間(最近1年間を除く)の
財務諸表等の監査意見が
「無限定適正」又は「除外事項を付した限定付適正」
*最近1年間の財務諸表等の監査意見が原則として「無限定適正」
*次の(a)及び(b)に該当するものでないこと
**(a)最近1年間の内部統制報告書に「評価結果を表明できない」旨の記載
**(b)最近1年間の内部統制監査報告書に「意見の表明をしない」旨の記載
2020年11月1日申請分以降[13]
審査基準マザーズ・JASDAQから
東証一部への
市場変更基準
(参考)
東証プライムへの
新規上場基準
株主
(市場変更時見込み)
800人以上
流通株式数
(市場変更時見込み)
20,000単位以上
流通株式時価総額
(市場変更時見込み)
100億円以上
流通株式比率
(市場変更時見込み)
35%以上
時価総額
(市場変更時見込み)
250億円以上
利益の額又は売上高
(利益の額については、
連結経常利益金額に少数株主損益を加減)
以下のいずれかに適合すること
*最近2年間の利益の額の総額が25億円以上
*最近1年間における売上高が100億円以上である場合で
かつ時価総額が1,000億円以上
以下のいずれかに適合すること
*最近2年間の利益の額の総額が25億円以上
*最近1年間における売上高が100億円以上である場合で
かつ時価総額が1,000億円以上となる
見込みのあること
純資産の額
(上場時見込み)
連結純資産の額が50億円以上
(かつ、単体純資産の額が負でないこと)
事業継続年数 3か年以前から取締役会を設置して、
継続的に事業活動をしていること

マザーズから東証二部への市場変更基準は以下の通りであった。

2020年10月31日申請分まで[12]
審査基準市場変更基準
株主
(市場変更時見込み)
800人以上
流通株式数
(市場変更時見込み)
4,000単位以上
流通株式時価総額
(市場変更時見込み)
10億円以上
流通株式比率
(市場変更時見込み)
30%以上
時価総額
(市場変更時見込み)
20億円以上
利益の額又は売上高
(利益の額については、
連結経常利益金額に少数株主損益を加減)
以下のいずれかに適合すること
*最近2年間の利益の額の総額が5億円以上
*時価総額が500億円以上
(最近1年間における売上高が
100億円未満である場合を除く)
純資産の額
(上場時見込み)
連結純資産の額が10億円以上
(かつ、単体純資産の額が負でないこと)
事業継続年数 市場変更申請日の直前事業年度の末日から起算して、
3か年以前から取締役会を設置して、
継続的に事業活動をしていること
虚偽記載又は不適正意見等 *最近2年間の有価証券報告書等に「虚偽記載」なし
*最近2年間(最近1年間を除く)の
財務諸表等の監査意見が
「無限定適正」又は「除外事項を付した限定付適正」
*最近1年間の財務諸表等の監査意見が原則として「無限定適正」
*次の(a)及び(b)に該当するものでないこと
**(a)最近1年間の内部統制報告書に「評価結果を表明できない」旨の記載
**(b)最近1年間の内部統制監査報告書に「意見の表明をしない」旨の記載
2020年11月1日申請分以降[13]
審査基準マザーズ・JASDAQから
東証二部への
市場変更基準
(参考)
東証スタンダードへの
新規上場基準
株主
(市場変更時見込み)
400人以上
流通株式数
(市場変更時見込み)
2,000単位以上
流通株式時価総額
(市場変更時見込み)
10億円以上
流通株式比率
(市場変更時見込み)
25%以上
利益の額又は売上高
(利益の額については、
連結経常利益金額に少数株主損益を加減)
最近1年間の利益の額の総額が1億円以上
純資産の額
(上場時見込み)
連結純資産の額が正
事業継続年数 3か年以前から取締役会を設置して、
継続的に事業活動をしていること

2020年2月7日に実施された有価証券上場規程改正で、同日以降にマザーズから東証一部・二部へ市場変更を実施し、かつ申請書類に重大な虚偽記載を記載を行った上場企業は、特設注意市場銘柄に指定された場合並びに改善報告書の提出(施行規則で定める場合を除く)を求められた場合は、特設注意市場銘柄の指定並びに改善報告書の提出を求められた時点と同時に、指定替え・市場変更等の特例により、再度マザーズへの市場変更もしくは他の市場への市場変更がそれぞれ行われる[14]ハイアス・アンド・カンパニーEduLabの2社は、指定替え・市場変更等の特例により東証一部からマザーズへ再度市場変更されている[15][16]

2014年3月、東証一部へのステップアップを視野に入れた成長企業向けの市場という位置付けをさらに明確するため、上場後10年を経過した場合の上場廃止基準の見直しと市場変更を促す市場選択制度を新たに導入し、適用を開始した。具体的には二部市場と同じ上場廃止基準が適用されるとともに(2009年11月9日以降にマザーズへ上場した企業は株価による上場廃止基準も適用)、二部市場への変更かマザーズ市場への上場継続かを選択する必要がある。東証二部上場を選択した場合は、上場後10年を経過した日以降初めて到来する事業年度末の属する月の翌月から起算して5か月目の月初め(市場選択期間開始日の属する月の翌月初)に東証二部へ市場変更となる。マザーズ市場への上場継続を選択した場合、5年後に再度二部市場への変更かマザーズ市場への上場継続かを選択する必要がある。時価総額40億円未満の上場企業がマザーズ市場への上場継続を選択した場合は、市場選択申請書、上場企業が作成した「高い成長可能性に関する説明書面」、上場企業以外の者であって、企業価値又は株価の評価に係る専門的知識及び経験を有するものが作成した「高い成長可能性に係る確認書」の添付が義務付けられる[17]

選択期間は以下の通りである。

  • 2004年3月までにマザーズへ上場した上場企業
    2014年3月以降初めて到来する事業年度末から起算して3か月経過した日の翌日の10営業日の間に最初の市場選択を行い、マザーズに継続上場することを選択した場合は5年後に再度二部市場への変更かマザーズ市場への上場継続かを選択。
  • 2004年4月以降にマザーズへ上場した上場企業
    上場後10年経過した日の属する事業年度末から起算して3か月経過した日の翌日の10営業日の間に最初の市場選択を行い、マザーズに継続上場することを選択した場合は5年後に再度二部市場への変更かマザーズ市場への上場継続かを選択。

新市場区分への移行

東証は2020年2月21日と2020年7月29日に、2022年4月4日に施行予定である新市場区分の概要を発表[18][7]。新市場(プライム・スタンダード・グロース)への移行に関しては、市場選択制度を導入し、2021年9月1日から12月30日までを選択期間とした。選択期間に選択申請が行われなかった場合は、JASDAQグロース上場企業と同様にグロース市場を選択したものとして取り扱う[19]。東証マザーズとJASDAQグロース合計460社の内459社が東証グロースに移行し、1社(株式会社インタースペース)が東証スタンダードを選択した[4]。指定替え・市場変更等の特例の適用によりマザーズへ再度市場変更されたEduLabは、当初は東証スタンダードを選択していたが、マザーズへ再度市場変更された事に伴い東証グロースへの選択申請を再度行った[20]

東証マザーズおよびJASDAQグロース上場企業における市場選択は以下の通りである。

現在の上場市場区分プライムを選択スタンダードを選択グロースを選択
東証マザーズ
JASDAQグロース
新規上場と同様の審査手続
1社が選択
市場選択に係る手続
459社が選択

東証マザーズ指数

市場全体の時価総額を示す指標として、マザーズでは株価指数として東証マザーズ指数が、2003年9月16日より算出されている。2016年7月19日には、東証マザーズ指数を原資産とする株価指数先物商品の東証マザーズ指数先物大阪取引所上場された。

マザーズ指数の算出は東証プライム上場企業と2022年4月3日時点で東証1部に上場していた東証スタンダード上場企業における東証株価指数と同様であり、東証グロース上場株式全銘柄(特設注意市場銘柄は除く)を構成銘柄として時価総額加重平均型株価指数の形で行われている。

2023年4月28日から同年10月最終営業日前日までは、2022年8月31日時点でグロース市場へ上場していた企業の内上場時価総額上位の銘柄並びに、2022年9月1日から2023年3月31日までにグロース市場へ新規上場した銘柄(特設注意市場銘柄に指定された銘柄(2022年4月4日以降に特設注意市場銘柄から指定解除された銘柄も含む)を除く)が構成銘柄となる[21][22]。2023年10月最終営業日以降は、定期入替に係る基準日及びウエイト基準日を毎年8月最終営業日とした上で、毎年10月に定期入替を行い、上場時価総額上位250銘柄(特設注意市場銘柄は除く)が構成銘柄となる。

2023年4月28日以降は選定された銘柄の内、プライム市場やスタンダード市場へ市場変更となった企業、上場廃止となった企業、特設注意市場銘柄に該当したために1つの銘柄が除外された場合でも、年度内における補充は実施しない。2023年11月6日に東証グロース市場250指数へ名称が変更される予定である[21][23]

新市場移行後における銘柄の追加・除外は、以下のルールにのっとって行われる。

(銘柄の追加)

  • 毎年8月最終営業日に行われる定期入替に係る基準及びウエイト基準によって追加となった銘柄:10月最終営業日

(銘柄の除外)

  • 整理銘柄指定による上場廃止銘柄 : 整理銘柄指定日の4営業日後
  • 株式移転等のために上場廃止となり、当該株式移転等に伴う新設会社がグロース市場に速やかに上場する場合 : 当該新設会社等の新規上場日
  • 合併などにより上場廃止となる銘柄 : 上場廃止日
  • グロース市場からプライム市場へ市場変更を行い、東証株価指数銘柄に追加された場合:東証株価指数銘柄に追加された日の当日
  • 特設注意市場銘柄に指定された銘柄:特設注意市場銘柄指定日の4営業日後
  • 毎年8月最終営業日に行われる定期入替に係る基準及びウエイト基準によって除外となった銘柄:10月最終営業日

特設注意市場銘柄の指定から解除された場合であっても、東証マザーズ指数の再追加を受ける事は出来ない。

段階的ウエイト低減銘柄

2022年4月3日まではマザーズに上場している株式全銘柄を構成銘柄としていたが、2022年4月4日から2023年4月27日までにおける構成銘柄は、2022年4月3日時点でマザーズ並びにJASDAQグロースへ上場していた上場企業(特設注意市場銘柄の指定により東証マザーズ指数から除外されたハイアス・アンド・カンパニーEduLabアジャイルメディア・ネットワークディー・ディー・エスルーデン・ホールディングスの5銘柄を除く)並びに、同年4月4日以降に東京証券取引所グロース市場へ新規上場もしくは東京証券取引所スタンダード市場からグロース市場へ市場変更を行った全銘柄(スタンダード市場上場企業でも東証株価指数を構成している銘柄、プライム市場からグロース市場へ市場変更された銘柄は除く)、市場選択によりスタンダード市場を選択していたインタースペースで構成されていた[21]

東証マザーズ指数においても、2023年11月に実施される東証グロース市場250指数への移行に伴い、東証株価指数と同様に段階的ウェイト低減銘柄が適用される事になった。2022年における定期入替に係る基準日及びウエイト基準日は同年8月最終営業日とした。定期入替当日の時点で上場時価総額上位250銘柄を構成銘柄として選定するが、上場時価総額下位の銘柄は段階的ウエイト低減銘柄に指定される事になる。

2023年3月31日までは以下の特例が設けられていた。

(銘柄の追加)

  • 2023年3月31日まで新規上場(直接新規上場)した銘柄 : 新規上場日の翌月末(最終営業日)
  • 2023年3月31日まで新規上場(株式移転等に伴う新設会社等がグロース市場に速やかに上場する場合)した銘柄 : 新規上場日
  • JASDAQグロースに上場していた企業が市場選択によりグロース市場を選択した場合:2022年5月最終営業日と2022年6月最終営業日の2段階
  • 2023年3月31日までスタンダード市場(東証株価指数構成銘柄は除く)からグロース市場へ上場市場が変更となった銘柄 : 市場変更日の翌月末(最終営業日)
  • 2022年10月に実施された定期入替による追加:2022年10月最終営業日

(銘柄の除外)

  • 2022年4月4日時点で特設注意市場銘柄に指定されている銘柄:2022年4月最終営業日
  • 2022年10月に実施された定期入替により、除外となった銘柄:2023年4月最終営業日

2022年10月7日に1回目となる定期入替の結果が発表され、東証グロースに上場している485銘柄と東証スタンダードに上場しているインタースペースの計486銘柄(東証グロース上場の489銘柄中、特設注意市場銘柄の指定により東証マザーズ指数から除外されたハイアス・アンド・カンパニー、EduLab、アジャイルメディア・ネットワーク、ディー・ディー・エスの4銘柄は除く)中、東証グロースに上場している226銘柄とインタースペースの計227銘柄が段階的ウエイト低減銘柄に指定された[24]

段階的ウエイト低減銘柄は、浮動株比率に移行係数を乗じて構成比率を調整する。構成比率は、2022年10月最終営業日以降に四半期ごとの最終営業日に3段階で構成比率を調整し、2023年4月最終営業日に東証スタンダードに上場しているインタースペースと東証グロース上場企業の段階的ウエイト低減銘柄を除外する[21][22]

段階的ウエイト低減銘柄の構成比率は以下の通りである。

  • 2022年5月最終営業日 - 移行係数=×0.5
  • 2022年6月最終営業日 - 移行係数=×1
  • 2022年10月最終営業日 - 移行係数=×0.67
  • 2023年1月最終営業日 - 移行係数=×0.33
  • 2023年4月最終営業日 - 移行係数=×0

2023年4月28日に段階的ウエイト低減銘柄の除外が行われ、東証グロースに上場している524銘柄(東証グロース上場の529銘柄中、特設注意市場銘柄の指定により東証マザーズ指数から除外されたハイアス・アンド・カンパニー、EduLab、アジャイルメディア・ネットワーク、ディー・ディー・エス、ルーデン・ホールディングスの5銘柄は除く)中、段階的ウエイト低減銘柄に指定されていた東証グロースに上場している230銘柄と東証スタンダードに上場しているインタースペースが東証マザーズ指数から除外された[23]

構成銘柄

2023年6月2日現在[25]

コード 銘柄名
1431Lib Work
1447ITbookホールディングス
2150ケアネット
2158FRONTEO
2160ジーエヌアイグループ
2173博展
2195アミタホールディングス
2342トランスジェニック
2370メディネット
2385総医研ホールディングス
2438アスカネット
2497ユナイテッド
2934ジェイフロンティア
2936ベースフード
2937サンクゼール
2978ツクルバ
2981ランディックス
2983アールプランナー
2986LAホールディングス
2987タスキ
2998クリアル
3140BRUNO
3187サンワカンパニー
3418バルニバービ
3479ティーケーピー
3491GA technologies
3496アズーム
3498霞ヶ関キャピタル
3541農業総合研究所
3542ベガコーポレーション
3556リネットジャパングループ
3558ロコンド
3623ビリングシステム
3628データホライゾン
3680ホットリンク
3692FFRIセキュリティ
3695GMOリサーチ
3723日本ファルコム
3773アドバンスト・メディア
3793ドリコム
3807フィスコ
3900クラウドワークス
3904カヤック
3911Aiming
3914JIG-SAW
3936グローバルウェイ
3967エルテス
3970イノベーション
3979うるる
3990UUUM
3991ウォンテッドリー
3998すららネット
4013勤次郎
4014カラダノート
4051GMOフィナンシャルゲート
4054日本情報クリエイト
4055ティアンドエス
4056ニューラルポケット
4058トヨクモ
4069BlueMeme
4071プラスアルファ・コンサルティング
4074ラキール
4075ブレインズテクノロジー
4165プレイド
4167ココペリ
4168ヤプリ
4169ENECHANGE
4170Kaizen Platform
4175coly
4176ココナラ
4177i-plug
4178Sharing Innovations
4192スパイダープラス
4194ビジョナル
4256サインド
4259エクサウィザーズ
4260ハイブリッドテクノロジーズ
4262ニフティライフスタイル
4263サスメド
4268エッジテクノロジー
4308Jストリーム
4371コアコンセプト・テクノロジー
4374ROBOT PAYMENT
4375セーフィー
4376くふうカンパニー
4377ワンキャリア
4389プロパティデータバンク
4393バンク・オブ・イノベーション
4395アクリート
4397チームスピリット
4412サイエンスアーツ
4413ボードルア
4414フレクト
4417グローバルセキュリティエキスパート
4418JDSC
4419Finatextホールディングス
4425Kudan
4428シノプス
4429リックソフト
4431スマレジ
4435カオナビ
4436ミンカブ・ジ・インフォノイド
4442バルテス
4447ピー・ビーシステムズ
4448Chatwork
4475HENNGE
4477BASE
4479マクアケ
4482ウィルズ
4485JTOWER
4488AI inside
4489ペイロール
4490ビザスク
4493サイバーセキュリティクラウド
4495アイキューブドシステムズ
4496コマースOneホールディングス
4498サイバートラスト
4563アンジェス
4564オンコセラピー・サイエンス
4571ナノキャリア
4572カルナバイオサイエンス
4575キャンバス
4576デ・ウエスタン・セラピテクス研究所
4579ラクオリア創薬
4582シンバイオ製薬
4583カイオム・バイオサイエンス
4584キッズウェル・バイオ
4588オンコリスバイオファーマ
4592サンバイオ
4593ヘリオス
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4597ソレイジア・ファーマ
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4888ステラファーマ
4890坪田ラボ
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4892サイフューズ
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7317松屋アールアンドディ
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7326SBIインシュアランスグループ
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7352Branding Engineer
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7774ジャパン・ティッシュエンジニアリング
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9229サンウェルズ
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9272ブティックス
9326関通
9337トリドリ
9338INFORICH
9341GENOVA
9342スマサポ
9343アイビス
9344アクシスコンサルティング
9345ビズメイツ
9346ココルポート
9467アルファポリス
9522リニューアブル・ジャパン
9552M&A総合研究所
9553マイクロアド
9554AViC
9556INTLOOP
9557エアークローゼット
9558ジャパニアス
9560プログリット
9561グラッドキューブ
9562ビジネスコーチ
9563Atlas Technologies
9565ウェルプレイド・ライゼスト

沿革

  • 1999年11月 - 東証マザーズ市場開設。
  • 2000年11月 - 外国会社向け上場制度の新設。
  • 2003年9月16日 - 東証マザーズ指数の算出開始。
  • 2011年3月 - 東証マザーズ上場10年経過後の適応基準の制定。
  • 2016年7月19日 - 東証マザーズ指数先物の上場。
  • 2022年4月4日 - 東証マザーズ市場を廃止[2]。東証マザーズ指数は過去に東証マザーズ市場に上場していた銘柄と新規に東証グロース市場に上場する銘柄を対象として継続する[22]。ただし、東証マザーズ指数とは別に東証グロース市場指数も作成する[26]
  • 2023年4月3日 - 東証マザーズCore指数を廃止。[26]

脚注

注釈

  1. IRIは2007年に、ニューディールは2009年に上場が廃止されている[5]

出典

  1. 上場会社数・上場株式数 | 日本取引所グループ
  2. 市場構造の見直し | 日本取引所グループ
  3. インタースペース東証スタンダード市場を選択。
  4. 上場会社による新市場区分の選択結果 | 日本取引所グループ
  5. 旧リキッドオーディオ、上場廃止 マザーズ1号企業、2社とも姿消す
  6. 上場審査基準概要(マザーズ)日本取引所グループ (2020年11月4日閲覧)
  7. 資本市場を通じた資金供給機能向上のための上場制度の見直しについて(市場区分の再編に係る第一次制度改正事項)東京証券取引所 2020年7月29日
  8. 上場審査基準(マザーズ)東京証券取引所(ウェイバックマシン) - 2020年4月25日のキャッシュ
  9. 上場審査基準(マザーズ)東京証券取引所(ウェイバックマシン) - 2021年8月5日のキャッシュ
  10. 上場廃止基準(マザーズ)概要日本取引所グループ (2020年11月3日閲覧)
  11. 市場変更基準(マザーズから一部・二部)日本取引所グループ (2020年11月5日閲覧)
  12. 一部指定・指定替え・市場変更基準(マザーズから一部・二部)東京証券取引所(ウェイバックマシン) - 2018年9月19日のキャッシュ
  13. 一部指定・指定替え・市場変更基準(マザーズから一部・二部)東京証券取引所(ウェイバックマシン) - 2021年3月2日のキャッシュ
  14. 上場子会社のガバナンスの向上等に関する上場制度の整備に係る有価証券上場規程等の一部改正について東京証券取引所 2020年2月5日
  15. 監理銘柄(審査中)の指定解除、特設注意市場銘柄の指定、上場市場の変更(市場第一部からマザーズへの変更)及び上場契約違約金の徴求について:ハイアス・アンド・カンパニー(株)東京証券取引所 2020年11月26日
  16. 改善報告書の徴求、上場市場の変更(市場第一部からマザーズへの変更)及び上場契約違約金の徴求について:(株)EduLab東京証券取引所 2022年1月11日
  17. 上場後10年を経過したマザーズ上場会社による上場市場の選択日本取引所グループ (2018年9月19日閲覧)
  18. 新市場区分の概要等について東京証券取引所 2020年2月21日
  19. 市場区分の見直しに向けた上場制度の整備に伴う有価証券上場規程等の一部改正について(第二次制度改正事項)東京証券取引所 2021年4月30日
  20. 新市場区分「グロース市場」選択に関するお知らせEduLab 2022年2月10日
  21. 東証マザーズ指数の見直しの概要東京証券取引所
  22. 東証指数算出要領(東証マザーズ指数編)JPX総研 2022年4月4日
  23. 東証マザーズ指数の段階的ウエイト低減銘柄の除外及び指数名称の変更について東京証券取引所 2023年4月28日
  24. 東証マザーズ指数構成銘柄一覧及び段階的ウエイト低減銘柄一覧(2022年10月31日適用)東京証券取引所(2023年1月10日のキャッシュ)
  25. 「東証マザーズ指数」の構成銘柄一覧東京証券取引所
  26. 株価指数の見直し | 日本取引所グループ

外部リンク

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