トロント市地下鉄

トロント地下鉄(英称:Toronto subway)は、カナダトロントにある、トロント交通局が運営する地下鉄である。

トロント地下鉄
(Toronto subway and RT)
ロゴマーク
左側が旧型、右側が新型車両で、愛称は"Toronto Rocket"。
左側が旧型、右側が新型車両で、愛称は"Toronto Rocket"。
基本情報
カナダの旗 カナダ
所在地 オンタリオ州トロント市
種類 ラピッド・トランジットLRT
開業 1954年3月30日 (1954-03-30)
運営者 トロント交通局・Toronto Transit Commission (TTC)
公式サイト TTC公式サイト (英語)
詳細情報
総延長距離 76.9 km (45.6 km建設中)
路線数 4路線(3路線建設中)
駅数 75(50駅建設中)
輸送人員 302,806,300人/年(2017年
1日利用者数 915,000人/日(2017年
軌間 1,495 mm(1,2,4号線)
1,435 mm(3,5,6号線)
電化方式 直流600V第三軌条方式(1,2,4号線)
リニアモーター(3号線)
直流750V架空電車線方式(5号線)
最高速度 ? km/h
路線図
路線図
2023年時点のトロント市地下鉄路線図。

概要

1954年にカナダ初の地下鉄として開業し、その後、路線は延伸され4路線が運行中である。そのうち、スカボローRTは地下鉄ではなく、地上を走る新交通システムとなっており他線とは区別されている。また、エグリントン線とフィンチ・ウェスト線が5番目、6番目の路線としてLRTタイプの路線として建設中である。

最新型車両1
最新型車両2
最新型車両のトロントロケットの内装
スカボローRT線の車両
1995年に導入されたT1地下鉄車両
最新型車両の連結部分

歴史

1954年にカナダ初の地下鉄としてヤング線としてエグリントン駅とユニオン駅間の12駅がヤング・ストリートに沿って開通した。当初は市電の地下化路線として計画がすすめられたが、後に本格的な地下鉄路線としての整備に変更された。1966年にはブロア・ダンフォース線が開通。1985年にはスカボロー線が開通。2002年にはシェパード線が開通した。

路線と駅

番号路線名種類開業年距離駅数区間
1号線 ヤング・ユニヴァーシティ 地下鉄1954年38.8 km38Vaughan Metro Centre ↔ Finch
2号線 ブロア・ダンフォース 地下鉄1966年26.2 km31Kipling ↔ Kennedy
3号線 スカボロー   ライトメトロ1985年6.4 km6McCowan ↔ Kennedy
4号線   シェパード 地下鉄2002年5.5 km5Sheppard–Yonge ↔ Don Mills
5号線   エグリントン ライトレール2022年(予定)19 km25Mount Dennis ↔ Kennedy
6号線   フィンチ・ウェスト ライトレール2023年(予定)11 km18Humber College ↔ Finch West
オンタリオ線   オンタリオ 地下鉄2030年(予定)15.6 km15Science Centre ↔ Exhibition

<T>のマークのある駅では、陸上機関への乗継ぎにトランスファー・チケット(乗換票)が必要である。

2030年の地下鉄路線図

一号線・ヤング・ユニヴァーシティ線

1954年に開業、最近では1996年に拡張。8.6 km、6駅が2017年12月17日に開業した。U字型の路線を描く。ラインカラー黄色。ライン番号は1。

二号線・ブロア・ダンフォース線

1966年に開業し最近では1980年に拡張。トロントを東西に跨る。ラインカラーは。ライン番号は2。東端は2023年に廃止予定の3号スカボロー線に並行してシェパードイースト駅までの延伸区間の建設が進められている。

三号線・スカボロー線

二号線・ブロア・ダンフォース線の東端が始点で、1975年に開業。一部の線路が高架化されている新交通システム。老朽化やコストの問題、2030年頃にダンフォース線が延伸することなどから、2023年に廃止予定。ラインカラーは。ライン番号は3。

四号線・シェパード線

2002年に開業。ラインカラーは。ライン番号は4。

建設・計画中路線

五号線・エグリントン線

建設中路線でLRTタイプ。2022年開業予定。ラインカラーはオレンジ。ライン番号は5。

六号線・フィンチ-ウェスト線

フィンチ-ウェスト線(Finch West_Line)は建設中路線でLRTタイプ。2023年開業予定。ラインカラーはシルバー。ライン番号は6。超低床電車シタディス・スピリットが導入予定。

オンタリオ線

オンタリオ線(Ontalio_Line)は2022年に建設開始された路線で1号線、2号線、4号線と同じタイプとなる。2030年に開通予定。エグリントン線のScience Centre駅とGOトレインレイクショア・ウェスト線の発着駅であるExhibition駅を結ぶ。

トロント地下鉄の地下路線はもともとクイーン通りの地下を走る路面電車として計画されたもので(後の1964年には電車を用いたフル規格の地下鉄として開業している)、ハンバー・ループからグリーンウッドの間をカーブしてブロア・ダンフォース線と接続するというものだった。建設は一部で始まっていて、ヤング通りとクイーン通りの地下には建設途中の駅が未だ残っており、またヤング通りのオスグッド駅の地下には駅準備工事の跡を見ることができる。新たにこの部分の遺構を利用してオンタリオ線として建設されることとなった。

その他の延伸計画

ヤング・ユニヴァーシティ線、ブロア・ダンフォース線、スカボロー線、シェパード線それぞれに延伸計画がある。

その他、ジェーンLRTウォーターフロント・ウェストLRTイーストベイフロントLRT等の建設計画があり、既存の市電のLRT路線化も含めて様々な計画が持ち上がっている。

車両

地下鉄3路線で合計678台の車輌がある。シェパード線およびスカボローRTは4両編成、ヤング・ユニヴァーシティ・スパダイナ線およびブロア・ダンフォース線では6両編成で運用されている。地下鉄3路線をつなぐ連絡線があり、技術も共用している。スカボローRTは28台の車輌を保有しており、駆動方式が違うため、地下鉄線内での運用はできない。そのため、地下鉄線と設備、線路ともに接続・共有していない。

トロントロケットと言う最新型車両は2011年に納入された。しかし、T1と呼ばれる1995年に納入した車両が主力車両である。それ以前の1970年代から1980年代に製造された旧式の車両は2014年に運営から退いた。しかし、新交通システムであるスカボローRTには1985年以来同じタイプの車両が使われている。

営業時刻

  • 平日/土曜日 6:00AMごろ - 1:30AMごろ
  • 日曜日 9:00AMごろ - 1:30AMごろ

地下鉄全線は毎日運行されており、運行時間は概ね午前5時45分から翌日午前1時30分までである(最終列車は上下線ともに概ね午前1時45分に走る。)。日曜日は別ダイヤであり、始発は午前9時である。終電後は、線路のメンテナンスや駅整備のために駅に立ち入ることはできない。深夜帯はブルーナイトネットワーク(Blue Night Network)路線と呼ばれる深夜バスが運行されているので、そちらを使用することとなる。それらのバスには300番台の番号が振られており、深夜バスの停留所には通常のバス停に青帯が付されていたり、同じデザインの色違い(青色)のものが置かれていたりする。

その他

トロント地下鉄はしばしばニューヨーク地下鉄として映画では撮影される。映画『サブウェイ・パニック』の1998年版などがそうである。

外部リンク

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