テューロー
テューロー(古希: Τυρώ, Tȳrō)は、ギリシア神話に登場する女性である。長母音を省略してテュロとも表記される。サルモーネウスとアルキディケーの娘。海神ポセイドーンとの間に双生児ペリアースとネーレウスを[1]、クレーテウスとの間にアイソーン、アミュターオーン、ペレースを[2]、またシーシュポスとの間に2子を生んだとされる[3][4][5]。
神話
はじめテューローはクレーテウスに養育されたが、河神エニーペウスに恋し、川に赴いては恋心を訴えた。ところがテューローに恋したポセイドーンはエニーペウスに化け、テューローを抱いた。この結果、テューローは身ごもってペリアースとネーレウスを生んだ。テューローは生まれた赤子を2人とも捨ててしまったが、2人は馬飼いに拾われて育てられた[1]。
また彼女はシーシュポスとの間に2子を生んだ。シーシュポスは父サルモーネウスと仲が悪く、サルモーネウスを殺そうと考えてテューローに近づいた。というのはテューローの生んだ子供がサルモーネウスを殺してくれると神託が告げたからであった。しかしそれを知ったテューローは子供を殺したという[3][4][5]。
サルモーネウスはシデーローを妻に娶ったが、テューローはシデーローにひどい虐待を受けた。しかし成人したペリアースとネーレウスがやって来て、シデーローを殺して母を救った[1]。
系図
脚注
- アポロドーロス、1巻9・8。
- アポロドーロス、1巻9・11。
- ヒュギーヌス、60話。
- ヒュギーヌス、239話。
- ヒュギーヌス、254話。
参考文献
This article is issued from Wikipedia. The text is licensed under Creative Commons - Attribution - Sharealike. Additional terms may apply for the media files.