グレンコア

グレンコア・ピーエルシー: Glencore plc)は、スイス・バールに本社を置く鉱山開発及び商品取引を行う多国籍企業である。登記上の本社は、タックス・ヘイヴンとして知られるイギリス王室属領ジャージーに存在する。グレンコア社はスイスの著名な相場師であるマーク・リッチによって、1974年Marc Rich & Co AGとして設立された。

グレンコア・ピーエルシー
Glencore plc
種類 株式会社
市場情報 LSE: GLEN
略称 グレンコア
本社所在地 イギリスの旗 イギリススイスの旗 スイス
バール(本社)
ジャージー(登記上の本社)
設立 1974年
業種 商品取引
事業内容 非鉄金属の開発及び製錬
金属鉱物、燃料資源、農作物の生産、貿易
代表者 最高経営責任者:アイバン・グラゼンバーグ
会長:トニー・ヘイワード
資本金 154億500万ドル(2008年)[1]
売上高 2,200億ドル(2017年)[2]
営業利益 86億ドル (2017年)[2]
純利益 59億ドル (2017年)[2]
総資産 1,246億ドル(2016年)
従業員数 19万人 (2013年)[3]
関係する人物 マーク・リッチ(創業者)
外部リンク http://www.glencore.com

概要

当社は世界最大の商品取引商社であり、亜鉛の世界シェアは60パーセント、は50パーセントに上る[4][5]。また、同社は金属や石油、石炭、天然ガスなどの鉱物に加え、麦やトウモロコシ、砂糖、食用油等の農作物の生産から取引までを行う[4]。また、当社は売上高で食品最大手のネスレを凌ぐスイス最大の企業でもあり、同国二位の金融機関であるクレディ・スイスとの関係も深く、石油デリバティブの開発・取引で提携している。[6]

かつては穀物メジャーのカーギルと並ぶ世界最大級の非公開企業であったが、2011年5月19日にロンドン証券取引所に上場し、時価総額が585億ドル(約4兆8千億円)と上場銘柄の中でも20位以内に入るため、即時FTSE100種総合株価指数の銘柄に採用された[7]。次いで、5月25日には香港証券取引所に上場した[8]。時価総額は、上場する商社としては三菱商事を上回り世界最大である。2012年3月、カナダの穀物流通大手バイテラを61億カナダドル(約5,100億円)で買収することで合意。世界でも有数の穀物産地であるカナダとオーストラリアで事業基盤を築く。

2013年5月2日に当社と、当社の関連会社で資源メジャーであるエクストラータ社の待望の合併が完了したと発表された。これにより、当社はグレンコア・エクストラータへ社名を変更し、鉱業で世界4位、商品取引で世界首位の企業が誕生した。なお、中国商務省は同年4月、1年2カ月に及ぶ審査の末、グレンコアが52億ドル相当のラスバンバス銅鉱山プロジェクト(ペルー)を売却することを条件に合併を承認している。グレンコア・エクストラータの株式は3日からロンドン証券取引所香港証券取引所で取引が開始された。

2014年5月20日、グレンコア・エクストラータは社名を再び「グレンコア」に改称した[9]

2016年12月、政府系ファンドのカタール投資庁と共同で、ロシア最大の国営石油会社ロスネフチの株式19.5%を102億ユーロ(約1兆2400億円)で取得すると発表した。

脚注

  1. Preliminary Results 2013 (PDF). 2014年3月9日閲覧。
  2. At a glance”. Glencore Xstrata. 2013年5月3日閲覧。
  3. “The rise of Glencore, the biggest company you've never heard of”. The Guardian. (2011年5月19日). http://www.guardian.co.uk/business/2011/may/19/rise-of-glencore-commodities-company 2011年5月25日閲覧。
  4. “Glencore's share of global commodity markets”. The Telegraph. (2011年4月15日). http://www.telegraph.co.uk/finance/commodities/8451991/Glencores-share-of-global-commodity-markets.html 2011年5月31日閲覧。
  5. クレディ・スイス:グレンコアと石油デリバティブで提携2006/02/09 ブルームバーグ
  6. 商品取引のグレンコアが香港上場-アジアで投資家奪う動きも2011/05/25 ブルームバーグ
  7. Glencore drops Xstrata”. The Australian (2014年5月21日). 2014年9月10日閲覧。

関連項目

外部リンク

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