エトナ級補給艦

1980年代後半より、イタリア海軍は軽空母「ジュゼッペ・ガリバルディ」に随伴するための新型補給艦の計画に着手していた。これは1990年2月に一旦凍結されたものの、1993年に復活し、1994年3月に起工される予定であった。しかし財政上の問題から計画は再度の遅延を余儀なくされ、発注は1995年1月3日、起工は1996年7月4日にずれ込むこととなった。

また1999年7月には、ギリシャ海軍が同型艦を発注し[2]、フィンカンティエリ社からライセンスを取得して建造している[1]。

洋上移送

両舷にドライカーゴ/液体貨物兼用の補給ステーションを2ヶ所ずつ設定している[1][2]。

物資格納

ネームシップの標準的な搭載内容は下記の通りである。またこの他に貨物コンテナ12個を搭載できる[1][2]。

• 貨油（艦艇燃料）5,400トン
• 航空燃料1,200トン
• 真水160トン
• 弾薬280トン（2,100 m³）
• 生鮮・乾燥糧食 各30,000食
• 潤滑油20トン
• 予備部品20トン

兵装・電装は、両国で異なっている。対水上捜索レーダーは、「エトナ」ではMM/SPQ-702、「プロメテウス」ではAN/SPS-10Dが搭載される。また防空用として、「プロメテウス」ではファランクスCIWSが搭載される。「エトナ」では76mm単装速射砲の装備が計画されていたが、2013年現在まだ搭載されていない[2]。

• ウィキメディア・コモンズには、エトナ級補給艦に関するカテゴリがあります。

同時期の諸外国海軍の補給艦

• ヘンリー・J・カイザー級給油艦 / サプライ級高速戦闘支援艦
• フォート・ヴィクトリア級補給艦
• / パティーニョ級補給艦
• とわだ型補給艦
• 武夷 (補給艦)
• 天池級補給艦
• ジョティ (補給艦)
• アルミランテ・ガストン・モッタ (補給艦)

イタリア海軍の艦艇
×は退役艦型･｛ ｝は将来艦型・国旗は建造国・（ラ）はライセンス建造
航空母艦	ジュゼッペ・ガリバルディ カヴール
戦艦	×カイオ・ドゥイリオ級
巡洋艦	×ライモンド・モンテクッコリ ×ジュゼッペ・ガリバルディ ×アンドレア・ドーリア級 ×ヴィットリオ・ヴェネト
駆逐艦	DD ×ニコローゾ・ダ・レッコ ×グレカーレ ×サン・ジョルジョ級 ×アルティリエーレ級 ×ファンテ級 ×インペトゥオーソ級 DDG ×インパヴィド級 ×アウダーチェ級 デ・ラ・ペンネ級 アンドレア・ドーリア級
フリゲート	×スピカ級 ×オルサ級 ×アルデバラン級 ×カノーポ級 ×カルロ・ベルガミーニ級 (初代) ×アルピーノ級 ×ルポ級 ×アルティリエーレ級 (ソルダティ級) マエストラーレ級 カルロ・ベルガミーニ級 (2代)
コルベット	×ガッビアーノ級 ×アルバトロス級 ×ピエトロ・ディ・クリストファロ級 ミネルヴァ級
哨戒艦艇	カシオペア級 コマンダンテ級 パオロ・タオン・ディ・レヴェル級
ミサイル艇	×スパルヴィエロ級
潜水艦	×エンリコ・トーチ級 ×サウロ級 サルヴァトーレ・トダロ級（ラ）
機雷戦艦艇	×アジュタント級 ×アグレッシブ級 レリチ級 ガエータ級
揚陸艦	×グラド級 サン・ジョルジョ級 サン・ジュスト ｛トリエステ｝
補助艦艇	補給艦 ストロンボリ級 エトナ その他 アンテオ (救難艦) エレットラ (多用途支援艦)
イタリア海軍艦艇一覧