エスパー魔美

エスパー魔美』(エスパーまみ)は、藤子不二雄の藤本弘(のちの藤子・F・不二雄)による日本漫画、またそれを原作としたテレビアニメテレビドラマ

エスパー魔美
ジャンル 少年漫画
漫画
作者 藤子不二雄
(藤本単独作。独立後の
1988年からの単行本などの名義は
藤子不二雄を経て
藤子・F・不二雄
出版社 小学館
掲載誌 マンガくん→少年ビッグコミック
巻数 TC・FF:全9巻
文庫:全6巻
F全:全5巻
話数 全62話
アニメ
原作 藤子不二雄
(独立後の1988年からの名義は
藤子不二雄を経て
藤子・F・不二雄
監督 原恵一
シリーズ構成 桶谷顕
音楽 田中公平
製作 テレビ朝日旭通信社
シンエイ動画
放送局 テレビ朝日系列
放送期間 1987年4月7日 - 1989年10月26日
話数 119話+スペシャル1話
ドラマ
監督 田中健二
制作 NHK名古屋放送局
放送局 NHK教育テレビジョン
放送期間 2002年1月5日 - 2002年3月23日
話数 12話
テンプレート - ノート

概要

漫画雑誌『マンガくん』の創刊号(1977年゠昭和52年)から翌1978年まで連載され、『マンガくん』が『少年ビッグコミック』に改題された後は不定期に掲載、1983年(昭和58年)に最終回を迎えた。なお、本作品の原型として1974年に発表された短編『赤毛のアン子』(別題『アン子大いに怒る』)がある。漫画作品はすべて藤子不二雄名義で発表された藤本弘(独立後は藤子・F・不二雄)の単独執筆作。

オバケのQ太郎』から始まった生活ギャグ路線が曲がり角に来たという作者の判断から描かれた作品であり、

  • 主人公を女の子にする。
  • 超能力を持たせる。ただし、ごくささやかな力に限定する。
  • 活躍の場を大人の世界にする。そのため主人公の年齢を中学生に引き上げる。
  • 主人公の性格、生活環境を、なるべく平凡なものとする。

を旨としている[1]。なお、藤子不二雄のアシスタントを務めたえびはら武司によると、えびはら武司のお色気漫画『まいっちんぐマチコ先生』(当時は藤子タッチのお色気漫画といわれた)のヒットによって藤子不二雄の漫画には色気がないという評価が立ったことから、お色気漫画を描いてみようかと思い立ったことも執筆の動機にあると述べている[2][3]。なお、主人公である魔美の裸シーンを描くために筆者はSMクラブに通って勉強したとのこと[2]

上記の理由から主人公たちの年齢が中学生であり、他の子供向けの藤子作品より若干上になっている。新基軸は成功を収め、21世紀に至るまで版を重ねる作者の代表作の一つとなった。

1987年(昭和62年)4月からテレビ朝日系列でアニメ化された。それに伴い『月刊コロコロコミック』同年4月号から1988年4月号まで再掲載が行われ、同誌の別冊や増刊号にも1回ずつ再掲載されている[4][5]。劇場版も1本製作された。テレビアニメはオリジナルストーリーも多数交え、約2年半にわたるロングラン放映となった。

1995年盛夏に藤子・Fは「『エスパー魔美』なんかもね。余力があれば、また描けたらいいななんて思うんだけども」[6]と語っていたが、1996年9月の死去により、その構想は謎のままとなった。

2002年(平成14年)には、NHK教育テレビジョンドラマ愛の詩』で実写ドラマ化された。

あらすじ

明月中学に通うごく普通の中学生である少女・佐倉魔美は、同じクラスの高畑和夫をピンチから無意識に助け出したことをきっかけに、自分の中に超能力が眠っていることに気づく。高畑は自分がエスパーだと誤解していたため、真実を知って気落ちするあまり魔美と距離を置いてしまうが、気を取り直してエスパーのコーチとして協力を申し出る。

高畑のサポートの元、自身の超能力に磨きをかけながら、魔美はごく普通の中学生と、人助けをする正義のエスパーとしての二重生活に奔走していくのであった。

登場人物

基本的に、漫画もアニメも「1話完結型」のストーリーだが、のちのストーリー進行に欠かせない人物として再登場する者(ハザマローンの女社長、黒田赤太郎、など)もいる。

主要人物

声 - はアニメの、演 - はドラマのキャスト

佐倉 魔美(さくら まみ)
漫画
本作品の主人公。東京近郊の「佐間丘陵」にある明月学園中学の生徒。14歳の中学2年生。血液型O型。誕生日は漫画では「獅子座土用の丑の日」とのみ明示されている。基本的に「マミ」と片仮名表記で呼ばれている。ひょんなことから超能力に目覚め、以後、自分の力を人助けのために役立てることを決心する。
性格は明るく快活でそそっかし屋なおてんばタイプ。情に厚くて心優しくややお節介で、困った人を見ると放っておけないタイプ。勉強および家事が苦手で、特に料理は壊滅的[7]で、作中、彼女の腕前を知る者は、彼女が料理を作ろうとした途端に逃げ出したり作らないように説得する。母親の指導もあり、一度若干の改善が見られた(アニメではシチューのみ)。また、かなりのおっちょこちょいで、よく自宅の階段を踏み外して転がり落ちたり[8]、ことわざや熟語などを言い間違えることがある[9]
画家である父親のヌードモデルを務め、お小遣いを稼いでいる。魔美自身も絵を特技としており、その腕前は父譲りでなかなか上手く、高畑から将来は画家になりたいかと尋ねられた時には「なれればね」と答えている[10]漫画家になることが夢だと語る回もある。また部活では美術部に所属していることを窺わせる描写もある[11]
父方の曽祖母が「フランス人」で、自身の赤毛はコーカソイド隔世遺伝によるもの。かなづち(ただし運動能力自体は高畑に比べると高い)で、幽霊が苦手。思春期の年頃だが、父親からのヌードモデルの依頼を平然と受けていることからもわかるように、異性への意識や性に対する知識などはほとんどなく恥じらいがあまりない。逆にその手の知識のある高畑に興味津々に質問したり、高畑が自分のヌードモデル姿を想像しているところを超能力で感づいても特に気にする様子は見せていない(ただし、高畑が体操座りする自分のパンチラを気にする様子を見せていた時には顔を真っ赤にしている)。
アニメ
声 - 横沢啓子(現・よこざわけい子)
身長153cm、体重42kg、B75・W56・H80[12]。アニメ版では誕生日は京都大文字送り火の8月16日。
ドラマ
演 - 笹岡莉紗
ドラマ版ではレオタードモデル姿でモデルを務めている。
高畑 和夫(たかはた かずお)
声 - 柴本広之 / 演 - 上條誠
魔美と同じ中学校のクラスメート。4月12日生まれ[12]。魔美のことは「マミくん」と呼び、魔美からは「高畑さん」と呼ばれる。身長については漫画、アニメとも魔美より低く描かれることが多い。漫画序盤ではやや細めな体型であったが徐々に小太り気味になり、アニメ版でも小太りなキャラクターデザインで描かれている。
明月中学きっての秀才で、教科書を一度読んだだけで全て暗記する、ボンヤリと聞いているだけで人の話しの内容を理解するなど天才的な一面を持つ。しかし、本人は至って謙虚でそのことを表に出すことはせず、努力家に申し訳ないとテストではわざと毎回二、三問間違って答えている。
頭脳明晰な反面、スポーツは上手くないが嫌いではなく、草野球に熱中しているものの、チームの足を引っ張ることが多い。友人たちからは「野球さえやりたがらなければいいやつ」と評されている。絵を描くのも下手であり、コンポコに笑われることも多い。
当初は超能力の持ち主が魔美ではなく自分であると勘違いしており、真実を知った際、落胆のあまり魔美とはしばらく距離を置いてしまったが、和解後は、その博識ぶりから魔美の超能力開発のコーチ・相談相手として彼女を支えるようになる。
性への興味は人並にあり、偶然魔美のスカートの中が見えて赤面したり、ヌードモデルをしている魔美のことをぼんやり考えていたこともある。後者はそのことをテレパシーで魔美に知られてしまい、恥ずかしさのあまり真っ赤になりながら激怒した。
魔美のことを異性として意識するシーンもあり、彼女に近づく男性に嫉妬心を表すことも多い。例えば、魔美にセクハラを働こうとした黒沢を殴りつけたり、彼女が有名占い師の息子と結婚させられそうになった際や、自殺志願の大学生に貞操を捧げそうになった際に血相を変えるなど。
コンポコ
声 - 小粥よう子 / 小桜エツコ(Fシアター「ドラえもん&キテレツ大百科 コロ助のはじめてのおつかい」)
佐倉家のペットの。性別はで、鳴き声は「フャンフャン」などの独特なもの。油揚げが大好物で食性も雑食傾向。血筋がハッキリしない雑種で、タヌキキツネの合の子のような風貌。名前を間違われたり、タヌキやキツネ呼ばわりされたりするとひどく機嫌を損ねる。のんびり屋に思われがち。感情的になることもあり、魔美に厳しい言葉をうけたときは感極まり泣いてしまったことがあり、高畑が名前間違えて名前を呼んだりしたときは怒って怒りあらわに噛み付いた。またにもよく間違われ、アニメではアライグマにも間違われていた。振る舞いがかなり人間くさく、笑い上戸で笑い転げたりする。プライドが高い。物やジェスチャーを使って、人と意思疎通を図ることもある。隣家の陰木宅のペットであるポメラニアン犬、メリーちゃんが大好きで、仲が良い。
魔美が超能力に目覚めるのと近い時期に拾われたらしく、高畑はマッチが着火するためにはマッチ箱が必要なように、魔美という「マッチ」が超能力に目覚める触媒としての「マッチ箱」になったのではないか、コンポコと仲良くなれば自分も超能力に目覚めるのではないかと推測した。
臆病で方向音痴だが野性の直感は優れており、はるか遠く離れているはずの魔美の危機を察知し、助けに向かうといった活躍も見られた。毛色については、漫画ではレモン色、アニメでは油揚げ色と表現されていた。

魔美の家族

佐倉 十朗(さくら じゅうろう)
声 - 増岡弘 / 演 - 草刈正雄
魔美の父。職業は画家兼区立高校の美術講師。たびたび個展を開くが絵はあまり売れていない。絵を描いている時に調子が乗ってくると鼻歌を歌いだすのが癖。よく旅行やドライブに行っては、そこで出会った風景をスケッチしている。たくあんの煮物パイプが好き。魔美を「マミ公」と呼ぶことが多い。魔美と仲の良い高畑には大いに好感を持っている様子。自家用車を所有しており、漫画では車種が不明確である(言及されていない)が、アニメと同様に年代物のフォルクスワーゲン・ビートルである[13]。アニメ版では北海道の牧場主・村木(声 - 田原アルノ)や八ヶ岳山麓に移り住んだ後輩の田端(声 - 岸野一彦)などが知り合いに当たり、人脈の広い様子がうかがえる。また勤務する高校での美術部顧問としても設定されており、アニメでは夏休みに部活指導をする姿も描かれた。アニメ版最終回でフランスに絵画留学することとなった。ドラマでは「十朗」は画家としての筆名で、本名は「比呂志」とされた。
ママ
声 - 榊原良子 / 演 - 涼風真世
魔美の母。下の名前は明かされていない。朝売新聞の外信部に勤めている。仕事・家事ともに一流。仕事柄、時事問題に詳しくストーリー上、様々な事件の情報源となることも多い。娘のことは「ちゃん」付けで呼ぶことが多い。アニメ版では「菜穂子(なおこ)」という名にされており、毎朝新聞社に勤務し、取材などの際、相手の心情を十分に理解、検討した上で、公の発表に細心の注意を払うといった描写がある。ドラマ版では「花枝」とされていた。

生徒たち

竹長 悟(たけなが さとる)
声 - 佐々木望
魔美のクラスメート。高畑の野球仲間。明確な表現はないが初登場話で幸子とデートしているなど、幸子の彼氏のように描かれている。かなり裕福な家庭で、リゾート地に別荘を構えている。漫画では初期に高畑と野球するシーンが頻繁に出たが、終盤はあまり登場しなくなる。アニメでは後述の幸子・のり子・番野・富山らと共にレギュラーとして出続けた。
間宮 幸子(まみや さちこ)
声 - 江森浩子 / 演 - 井端珠里
魔美のクラスメートで仲良し3人組の1人。てんびん座。血液型A型[12]。漫画にも登場。愛称は「さっちゃん(「幸子」と呼ばれることも)」。三人組の中では一番落ち着いた印象を与える。彼氏持ち(竹長)。漫画では初期こそ頻繁に登場したが、終盤は顔見せ程度になる。アニメでは放送延長の強化策としてのり子と共に完全にレギュラー化。小学生低学年ぐらいの弟がいる。なお、ドラマでは名字は「相原」で高畑に関心を持っているという設定になっている。
桃井 のり子(ももい のりこ)
声 - 渕崎ゆり子 第5話のみ江森浩子
魔美のクラスメートで仲良し3人組の1人。おとめ座。血液型B型[12]。愛称は「ノンちゃん(後半は「ノン」)」。3人の中では楽天的な性格で情報屋だが、気の小さい一面もある。魔美や高畑にツッコミを入れることが多い。ミーハーヘヴィメタル好き。テニス部に所属し、高根先輩に憧れている。漫画にも2コマほど登場しているが、アニメで明確に名前・性格付けされたキャラクターで第1話から登場している。放送延長に伴い、レギュラー化する。
番野 兆治(ばんの ちょうじ)
声 - 塩屋翼
かつて魔美のクラスで番を張っていた不良。彼のグループが高畑を襲ったことが魔美の超能力を顕在化させるきっかけとなった。漫画では「番長」の通称のみで呼ばれていたが、アニメで準レギュラーとなるにあたりキャラクター名が改めてつけられた。漫画では不良番長としての描写しかないが、アニメではクラスメートの転校にはなむけを用意するなど、人情家な一面も見せるようになる。また、事故によって一時的に魔美の超能力が彼に移行したこともあった。
富山 高志(とみやま たかし)
声 - 平野義和
魔美のクラスメート。眼鏡をかけており、クラシックマニア。密かに魔美に好意を抱いており、たびたび自慢のレコード鑑賞を持ちかけて自宅に誘うも、聞き手のことを考えない薀蓄語りが魔美を閉口させ、体よくあしらわれる。
アニメ版の終了間際では、魔美の助力もありクラスメートの藤野沙織と交際することになる。
ゴインキョ
声 - 龍田直樹
魔美たちとは同学年別級の生徒。魔美より頭一つ背が低く、本名の姓は志村だが、常に背中を丸めているため「ゴインキョ」のあだ名がある。モデルガンの収集・改造が趣味だった。漫画では番野たちと同一のグループにいじめられていたが、アニメでは別の番長(玉井)たちにいじめられていた。
有原 成宏(ありはら なりひろ)
声 - 鈴置洋孝
明月中学の映画研究会部長。3年生。女子生徒に圧倒的な人気を持つが、部の運営は独裁的で黒沢以外の男子部員からは離反され、後には女子部員にも辞められた。魔美を主人公に「透明ドラキュラ」という映画を撮影することを画策するが、魔美が全裸になるシーンに抵抗を示すと、短気を起こして撮影を投げ出してしまった。部員の黒沢も「見掛け倒しで中身はない」と見抜いており、映画研究会会誌「キネトスコープ」における映画「イノセント」の批評も、週刊誌に掲載された白井という人物の批評とそっくりであったという。
黒沢 庄平(くろさわ しょうへい)
声 - 飛田展男
映画研究部副部長(アニメでは後に部長に)。3年生。当初は他の男子部員同様に有原の独裁的運営に抗議して離反しかけるが、魔美の入部を知って退部を思いとどまる。8ミリカメラ担当として映画撮影に携わったが、魔美の超能力を目撃したことによりエスパーではないかと疑い、様々な策を用いて証拠を押さえようとする。魔美のことが好きで勝手に「将来の妻」と呼んでおり、超能力の証拠を掴もうとするのも魔美の弱みを握ることを目的としたものである。超能力の証拠を掴むことを兼ねた盗撮の依頼や高畑に魔美を諦めさせるための疑似フィルム編集、魔美の父の弟子という体で魔美との同居を図る(後ろ2つはアニメのみ)など、ほとんどストーカーや嫌がらせに近い行動もとっていた。本人が言うには父は一流商事会社の部長で、母の実家は大地主らしい。背はかなり低く、2年生に1年生と勘違いされていた。
篠山 よしひろ(しのやま よしひろ)
声 - 安藤靖
写真部員。2年生(アニメでは1年生)。その腕前はプロ級で、特に野生動物の撮影が得意。黒沢のバードウォッチングならぬ「マミウォッチング」につき合わされ、不本意ながら魔美の盗撮を行うことになる。しかし根は生真面目で、カメラをひったくられた際に助けに来た魔美が飛ぶのを目撃するが、魔美が超能力が露見するのを覚悟でカメラを取り返してくれた礼に、黒沢に逆らって沈黙を守った。さらに黒沢の弱みとなる写真も撮影しており、それを材料にして黒沢に、魔美に対するストーカー的行為をやめるよう警告する。
藤野 沙織(ふじの さおり)
声 - 三浦雅子
アニメ版のオリジナルキャラクターで魔美たちのクラスメイト。名前のイニシャルとSFばかり読むことから「SF」というあだ名を持つ。考え方が空想的で、小説の世界と現実世界を区別しようとしない。また、性格も閉鎖的で、他からの干渉を嫌う。クラスメートの富山高志の恋愛に対する魔美の助力や彼からの告白があり、富山と交際することになった。

その他

陰木さん(いんき)
声 - 京田尚子
佐倉家の隣に住むおばさん。登場しばらくは陰気で嫌味な性格として描かれ、佐倉家の粗探しをしてはネチネチと苦情を言いに来たり、魔美が魔女ではないかと疑って近所の主婦たちとともに監視したり、いたずら電話で嫌がらせを行ったこともある。しかし、それも一人息子の犯罪や夫の病気などの家庭の不幸から心を病んでいたためで、出所した息子が帰ってからは、夫の健康状態も良くなり家庭事情が好転。以降、コンポコを含め佐倉一家に優しい態度をとれるようになり、ご近所同士付き合いもうまく行きはじめる。なお、息子の名前は漫画には登場しないが、アニメではタカアキ(声 - 堀内賢雄)と呼ばれていた。自宅の庭には池もあり、魔美はテレポートに失敗した際、この池に落ちることがある。
細矢さん(ほそや)
声 - 中谷ゆみ
佐倉家の町内に住んでいるおばさん。悪い人間ではないが「町の放送屋」のあだ名されるほど噂話が好きで、やたらと言いふらしてしまう。『オバケのQ太郎』にも登場している。
黒田 赤太郎(くろだ あかたろう)
声 - 佐藤正治
明月中学OB。少年院帰りの札付きの不良で、応援団の『会長』として学園の暗部に君臨していた。素手で木を真っ二つに折るほどの怪力の持ち主。暴力排除キャンペーンを張った新聞部を屈服させ、なお反対する高畑を制裁しようとして魔美の扮するワンダーガール(アニメではエスパーエンジェル)に懲らしめられる。しかし、実は容姿や頭の悪さを自覚しており、強さでしか自分を表せないことに劣等感も抱いていた。その後舞い戻ってくるが、自分が歯が立たなかった相撲部屋の親方(声 - 阪脩)に感服して、完全に改心して暴力も止め、相撲取りの道を歩むことになった。アニメでは凄む時と媚びる時とで声色を使い分けている。
黒雪 妙子(くろゆき たえこ)
声 - 鶴ひろみ
高畑の幼なじみ(アニメ版ではいとこ)で、高畑を「和夫ちゃん」と呼び、高畑からは「妙ちゃん」と呼ばれている。ふだんはバイクに乗っている。しし座。漫画ではディスコや酒が好きな不良少女で、高畑と仲のいい魔美が気に障り、魔美にはきつく当たる。アニメでは単なるきつい不良ではなく、ドッグ・トレーナーの資格を持ち、魔美が秘かにエスパーであることを疑ってもいた。

魔美の使う主な超能力

物語が進むにつれて魔美は様々な超能力に目覚め、その性能も強化されていった。

テレキネシス
物質を触らずに動かす力。
魔美は特にこの能力に秀でており、ブルドーザーを吹き飛ばすほどの力が出る(劇場版)。また、複数の人形を同時に動かして人形劇をやらせるなどの複雑な操作も可能。親指と人差し指、小指を立てた独特の仕草で発動する。能力の発揮にはこの手振りが必要であるため、束縛されてテレキネシスを封じられるという場面もあった。
また、クシャミを利用しテレキネシスのエネルギーを分裂させることで対象物を破壊する「サイコクラッシュ」(念分裂)、物質を浮かせる「レビテーション」(自分にテレキネシスをかけて飛行する他、複数の物体を同時に浮かせ、複雑な軌道を取らせることも可能)、さらにはテレキネシスの効果を持続させる「オート・エンドレス・テレキネシス」(残留思念)などの高度な技も使いこなす。
終盤になると魔美のテレキネシスのサイコパワーは、実際の戦術レベルに転化できるほど強力なものになっていく(アニメ版「あぶないテレキネシス」)。心優しい彼女は「制御を誤れば他人を殺し得るほどの大きさに成長した」ことに気づいて自らの力に恐れ、使用を躊躇することもあった。しかし高畑に「どんな危険な力も、使い手次第で人を幸せにできる道具になる」と説得され、必死に自制しながら制御する術を学んでいく。
テレポーテーション
物質を瞬間移動する力。魔美の場合は、自分に物体が衝突する危険を回避する形で発現した。後に衝突のエネルギーによるものだと高畑は指摘する。魔美が任意に発現させるために、高畑がテレポーテーション・ガンを製作し、魔美に贈った。これは仁丹(アニメではビーズ)が飛び出る仕掛けとなっており、外観的にはハートの形をしたブローチで、魔美のイニシャル「M」をあしらってあり、魔美は常に左の胸元に付けている。仁丹はウメ味。1回に移動できる距離は初め約600メートルだったが、徐々に距離が伸び、終盤では1回で約5キロメートルが可能なまでに成長した。また出口のない洞窟などの密室からの脱出も可能。権利関係上、アニメでは仁丹がビーズに変更されている。緊急時には高畑が魔美に手元の適当な物を投げつけてテレポートさせる。人体内の生体などを部分的にテレポートさせることも可能であり、輸血(「サマー・ドッグ」より)、毒物(「恐怖のサンドイッチ」より。アニメでは「胃の中のもの」と表現された)やガン細胞(「くたばれ評論家」より。アニメでは砲弾の破片)の転移などの役に立った。
ブラック・キューピッドに撃たれた際に破損するも、相手の心臓狙撃の正確さが幸いして、魔美自身は辛うじて命拾いした。後日、新たなテレポーテーション・ガンが贈られた。
てんとう虫コミックス全9巻の作中で魔美が消費した仁丹の数を調査したところ、336粒だった[14]
テレパシー
思考や記憶を他者と伝え合う能力。高畑はテレパシーを「思考波」という信号の遣り取りと定義している。思考波は電波に近いものらしく、距離や位置関係によって感受の精度が変化する。身体に直接触れて生体電流を感知することで、より確実に思考を受け取り、また魔美からも思考を送り込むことが可能となり、これを「接触テレパシー」と呼ぶ。金属などの導体を介した場合も接触テレパシーとほぼ同じ効果が得られ、これは「導体テレパシー」と呼ばれる。空間を介してのテレパシーはやや確実性に欠けるが、対象者と同じ歌や詩を唱和するなどして共感を形成することで、テレパシーが伝わりやすくなる。
人間が発した思考波をリアルタイムで感受する以外に、物体の中に残留した思考を読み取る場合もある。これは、現在「サイコメトリー」と呼ばれる能力に非常に近い。縄文時代の遺構に触れて当時の人々の姿を感受するという場面もあり、これが錯覚でないとすれば、2000年以上も思考が保存されていたことになる。
非常ベル
テレパシーの派生能力。助けを求める者の思考波がベルとなって聞こえる。受信範囲は約1キロメートル。彼女のテレパシー能力を理解している高畑が彼女に向かって救難信号を出す時は、はっきりと彼の思考が聞こえてくる。
第9話「どこかでだれかが」にて発現。以降、助けを求める人からの非常ベルを魔美が聞き取り、テレポートで現場に急行してテレキネシスで事件を解決、というのが物語の基本的な流れとなる。
イタリアでアニメが放映された際のタイトルは「マルティーナと不思議な鐘」だったが、鐘はこの非常ベルのことを意味している。
プレコグニション
未来に起こることを頭の中に浮かべることができる能力。魔美の場合は本人の意思と関係なく、ふいに予知夢などでイメージが自然に伝わってくることが多い。魔美はこの能力が苦手らしく、交通事故の予知を外したこともある(アニメ版「傘の中の明日」)。
念写
ビデオや写真に自身のイメージを焼き付ける。現像前の撮影済みフィルムやビデオテープに録画された映像を書き換えることも可能。
クレヤボヤンス
魔美が苦手とする能力の一つで、他の物体に遮られて見えない物や空間を見る能力。魔美のそれはそれほど強くはなく、物質を凝視して精神を集中すれば多少見える、といった程度。またアニメ版では、リモート・ビューイング(遠隔視)も一度披露していた。魔美は「エスパー」とはいうものの、実際には「ESP」は苦手で「PK」のほうが得意のようである。
空間把握
透視能力の派生型で、視覚で見えない遠くの空間の状態を把握するレーダーのような能力。魔美がテレポートしても物体に衝突したり、転移先の物体と融合したりしないのは、この能力によって移動先の空間をある程度把握し、衝突を回避しているからではないかと高畑は推測している。終盤、彼女のテレポーテーション能力の距離が5キロまで拡大したのも、この能力の成長により、より遠くの空間を把握できるようになったからと考えることもできる。5キロとは、凡そ地平線までの距離(正確には4.5キロほど)である。

なお、魔美は超能力が使えることを秘密にしており、それを知っているのは高畑のほか、写真部員の篠山やアニメ第61話に登場した元刑事(声 - 石森達幸)など少人数しかいないが、ドラマでは最終回で両親にも知られる。また漫画やアニメでも、使い過ぎなどの原因から何度か発覚の危機に見舞われたが、そのたびに運よく回避されている。

作品の舞台

漫画

「佐間丘陵」地帯[15]にある町で、「久摩川」[16]がしばしば登場し、世田谷区から走って40分[17]というセリフが登場する。またセリフで「青梅街道といえば目と鼻の先」と実在の場所も出てきている。また、魔美の自宅が空き巣の被害に遭ったとき駆けつけたのは警視庁所属の警察官である[18]ことから東京都内である。後述のように練馬区が舞台の『ドラえもん』のキャラクターが近所の住人として登場したこともある。

アニメ

漫画と同じく、「佐間丘陵」。モデルは明示されていないが、以下のような描写と設定がある。

  • 第14話「大予言者銀河王」で、高畑が銀河王を装って魔美に宛てたハガキの魔美宅の住所が「郵便番号206 東京都多摩市桜ヶ岡2の27の5」と記載されている。
  • 第36話「燃える疑惑」で「魔美が住む街」として画面に映された地図は多摩市のものであった。
  • 監督の原恵一聖蹟桜ヶ丘をイメージしていると発言している[19]

ドラマ

制作がNHK名古屋放送局のため、中学校は名古屋市立東星中学校を使用し、初回のリポートするシーンは平和公園であり、最終回の魔美が高畑と会うシーンは鶴舞公園であるように、名古屋市[20]が舞台である。

明月中学

アニメでは私立と明記されているが、漫画やドラマでは表記がない。どの媒体でも作中に登場する生徒はほぼ学校の近辺で生活しているが、アニメ版には、隣県である山梨県からの通学も許可されていたり[21]バスで通学している生徒がいる[22]といった描写がある。

少年院帰りの黒田赤太郎のようなOBも存在する。教師陣はそれぞれに生徒からあだ名をつけられている[23]

漫画では生徒の制服が他話と異なっているような描写も1話だけあった[24]

単行本

  • 少年ビッグコミックス(小学館) 全9巻
    • 1-8巻は当初「マンガくんコミックス」として刊行後、掲載誌の誌名変更にあわせてレーベルを改名している。
    • 「マンガくんコミックス」表記の、6・7巻は発行部数が(重版を含めて)稀少であり、8巻は初期分のみしか「マンガくんコミックス」表記が存在せず誌名移行後は「少年ビッグコミックス」表記となるため、より稀少である。なお、9巻は初版の時点ですでに「少年ビッグコミックス」表記である。
    • また、表記移行に伴い、1~5巻の重版による装丁(カバー)も6巻以降のオレンジ色を基調としたものに統一された。
  • てんとう虫コミックス(小学館) 全9巻 : 昭和62年4月25日付分から刊行(1987年)
    • アニメ化に合わせて上記の少年ビッグコミックス版の表紙をアニメ版に変更した新装版。これに伴い「少年ビッグコミックス」版は絶版[25]。表紙タイトルも初めてローマ字で表記。
    • また、現名義前に約1年(1988年)しか使用しなかった「藤子不二雄」名義の単行本(カバーおよび中の名義も一貫している)が存在する。なお、厳密にはカバーが「藤子不二雄」(無し)で中の作者名が「藤子不二雄Ⓕ」となっていたり若干の差異が有るのも存在する[26]
  • 中公コミックス 藤子不二雄ランド中央公論社) 全9巻
  • 小学館コロコロ文庫(小学館) 全6巻
    • この刊行以降、差別記載(キャラの発言を含む)に当たる可能性がある部分については、以前の刊行より修正が加わっている箇所が見られる[27]
  • 藤子・F・不二雄大全集(小学館) 全5巻
  • てんとう虫コミックス(小学館) 全9巻
    • 2017年2月から9月にかけて刊行された新装版で旧版絶版以来約20年ぶりの復刊。『藤子・F・不二雄大全集』で作成した最新のスキャンデータを使用。
    • また、単行本のサイズおよびコマ割りなどの変更は無いものの、旧版より約7%増で拡大されたコマのサイズで印刷されている。

未収録や差し替えが多い藤子・F・不二雄の漫画では、珍しく全て収録されている作品である。

アニメ

基礎データ

  • 放映局 - テレビ朝日系列
  • 制作 - シンエイ動画
    • 本作品からタツノコプロの派生企業であるIGタツノコ(現・Production I.G)、タツノコの外注会社である京都アニメーションとシマスタジオ(現・オフィスフウ)が参入し、現在の『クレヨンしんちゃん』に至るまで同枠の制作を支えているほか、他のシンエイ動画作品の制作にも貢献している。原恵一監督の『クレヨンしんちゃん』以前の代表作となった。
  • 放映期間:1987年(昭和62年)4月7日 - 1989年(平成元年)10月26日 全119話+SP1話(120話の表示の時あり)
    • 1回1話の構成。CMの入りと明けの部分でのアイキャッチやサブタイトルのコールはない。
    • 放送開始後、半年間は『藤子不二雄ワイド』内での放送。1987年10月20日より単独30分枠となる。
    • 1989年4月20日より放送枠が火曜18:50枠から木曜19:30枠に移動。それと同時にタイトルクレジットの背景も変更され、放送時間も1分長くなった。長らくテレビ朝日系列火曜19時台前半枠のアニメ最終作となっていたが、2009年10月に『スティッチ!〜いたずらエイリアンの大冒険〜』で復活した。
    • 単独30分枠としての放映期間は本番組と同じテレビ朝日のバラエティー番組パオパオチャンネル』の放映期間とほぼ重なる。
    • 広島ホームテレビでは木曜19:30枠に移動後、時折プロ野球広島東洋カープ主催試合の中継を編成した際に後日(主に金曜または翌週月曜17時台の再放送枠)に代替放送をすることがあった。また、朝日放送では、年数回本番組を休止して編成された西武ライオンズ日本ハムファイターズヤクルトスワローズ主催試合の全国中継(ヤクルト主催は対読売ジャイアンツ戦を除く)を近鉄バファローズ主催試合[28]に差し替えた際、全国中継カードが中止になって近鉄戦が予定通り放送された場合に、本番組の後日代替放送を行う可能性があったが、実際にはこうした事例は発生しなかった。
    • サイバーエージェントテレビ朝日が運営しているインターネットテレビ局「AbemaTV」の家族アニメチャンネルにて2016年4月11日の本放送開始と同時に再放送を開始したが、オープニングとエンディングは割愛され、本編のみを放送している。SPを除いた通常回全119話が放送され最終回が終わるとまた第1話からリピート放送されていた。開局2年目の一部放送作品入れ替えに伴い、3週目の23話である2017年4月10日放送分をもって1年間の放送に幕を閉じた。

ストーリー上の特徴

30分1話完結をベースとするが、「学園暗黒地帯」のみ、原作漫画同様にアニメ版でも2話(前篇・後篇)で一つのエピソードを構成する形が取られた。このほか、第16話「魔女・魔美?」のラストは次話「地底からの声」の導入部へストーリーを繋げる形としている。

「藤子不二雄ワイド」枠時代は第27話の「星空のランデブー」を除き原作漫画にあるエピソードのみであったが、単独枠移行後から多くアニメオリジナルエピソードが使用されるようになる。原作漫画にあるエピソードでも、結末を丸く収めるような形に改変したり(第16話「魔女・魔美?」や第91話「リアリズム殺人事件!?」)、各話の季節感を放送時期に合わせたケース(例として第83話「生きがい」は原作漫画では夏の話を冬とした)がある。

原作漫画の中で、「黒い手」と「ずっこけお正月」[29]、「サブローは鉄砲玉」はアニメ化されていない[30]。原作漫画からのストーリーは後述の映画を含めて1989年の放送枠移動までに消化している。最後の原作漫画アニメ化は「くたばれ評論家」(第94話)だった。漫画の最終回にあたる「パパの絵、最高!」はそれより早い第82話でアニメ化されている。

1989年春の放送枠移動以降はすべてアニメオリジナルストーリーで、最終回は魔美の父・十朗がフランスに絵画留学する話となった。

ゲストキャラクター

主要人物は#登場人物を参照。

スタッフ

主題歌

オープニングテーマ
「テレポーテーション–恋の未確認–」(1 - 107話・SP話)
作詞 - 松本一起 / 作曲・編曲 - 奥慶一 / 歌 - 橋本潮
1話・2話のタイトルロゴ表記で使用されたエフェクトはサイドビューで左から右(色は黄・黄緑)に流れるものだったが、3話以降は3DCGによるドライバーズビュー(色は赤)に変更されている。また、27話まではエンディングがなかったため、オープニングで同話に登場したキャラクターの名前がクレジットされていた。
テレビ最終話(119話)のラストでもBGMに使われた。
「S・O・S」(108 - 119話)
作詞 - 松本一起 / 作曲 - 清岡千穂 / 編曲 - 田中公平 / 歌 - 橋本潮、SHINES
エンディングテーマ
「不思議 Angel」(28 - 107話・SP話)
作詞 - 松本一起 / 作曲・編曲 - 奥慶一 / 歌 - 橋本潮
単独30分枠への移行を機にエンディングを設定し、本曲を採用。藤子不二雄ワイド内での放送時にも、第7話や第10話でBGMとして使われていた。
「I Like YouからI Love You」(108 - 119話)
作詞 - 松本一起 / 作曲 - 池毅 / 編曲 - 田中公平 / 歌 - 橋本潮

レコード - コロムビアレコード

各話リスト

(参考:[32]
「原作タイトル」の欄に「オリジナル」と書かれているものは、アニメオリジナルストーリーである。

藤子不二雄ワイド
話数放送日サブタイトル脚本絵コンテ演出作画監督原作タイトル[33]
第1話1987年
4月7日
エスパーは誰!富田祐弘原恵一パクキョンスン富永貞義エスパーはだれ?
第2話4月14日超能力をみがけもとひら了須永司超能力をみがけ
第3話4月21日エスパーへの扉富田祐弘パクキョンスン勉強もあるのダ
第4話4月28日友情はクシャミで消えたもとひら了高柳哲司塚田庄英友情はクシャミで消えた
第5話5月5日どこかでだれかが富田祐弘原恵一パクキョンスン富永貞義
堤規至
どこかでだれかが
第6話5月12日名画と鬼ババもとひら了高柳哲司塚田庄英富永貞義名画(?)と鬼ババ
第7話5月19日未確認飛行少女富田祐弘須永司パクキョンスン富永貞義
堤規至
未確認飛行物体!?
第8話5月26日一千万円・三時間もとひら了井上修塚田庄英1千万円・3時間
第9話6月2日わが友コンポコ富田祐弘望月智充パクキョンスンわが友・コンポコ
第10話6月9日四つ葉のクローバーもとひら了原恵一塚田庄英春の嵐
第11話6月16日ただ今誘拐中富田祐弘パクキョンスンただいま誘かい中
第12話6月23日エスパーコックもとひら了塚田庄英エスパーコック
第13話6月30日天才少女魔美富田祐弘高柳哲司富永貞義
なかじまちゅうじ
天才少女・魔美
第14話7月7日大予言者銀河王もとひら了須永司塚田庄英富永貞義
堤規至
大予言者あらわる
第15話7月14日高畑くんの災難富田祐弘石井文子パクキョンスン高畑くんの災難
第16話7月21日魔女・魔美?もとひら了塚田庄英魔女・魔美?
第17話8月4日地底からの声富田祐弘高柳哲司地底からの声
第18話8月11日サマードッグもとひら了原恵一パクキョンスンサマー・ドッグ
第19話8月18日弾丸[34]よりもはやく富田祐弘高柳哲司富永貞義
なかじまちゅうじ
弾丸[34]よりもはやく
第20話8月25日覗かれた魔女もとひら了井上修高柳哲司富永貞義
堤規至
のぞかれた魔女
第21話9月1日電話魔は誰? 富田祐弘石井文子電話魔は誰?
第22話9月8日ウソ×ウソ=パニックもとひら了原恵一塚田庄英うそ×うそ=?
第23話9月15日彗星おばさんパクキョンスン彗星おばさん
第24話9月22日虫の知らせ富田祐弘高柳哲司虫のしらせ
第25話9月29日スランプ塚田庄英富永貞義
なかじまちゅうじ
スランプ
第26話10月6日占いとミステリー不明[35]井上修パクキョンスン富永貞義
堤規至
占いとミステリー
第27話10月13日星空のランデブー富田祐弘原恵一塚田庄英オリジナル
独立番組化
話数放送日サブタイトル脚本絵コンテ演出作画監督原作タイトル[33]
第28話1987年
10月20日
名犬コンポコポン[36]もとひら了本郷みつる堤規至名犬コンポコポン
第29話10月27日魔美が主演女優?富田祐弘パクキョンスン富永貞義魔美が主演女優!?
第30話11月3日初恋特急便もとひら了高柳哲司堤規至オリジナル
第31話11月10日グランロボが飛んだ富田祐弘塚田庄英高倉佳彦グランロボが飛んだ
第32話11月17日マミウォッチングもとひら了原恵一高柳哲司なかじまちゅうじマミ・ウォッチング
第33話11月24日ラストレース井上修パクキョンスン富永貞義オリジナル
第34話12月1日地下道おじさん富田祐弘本郷みつる堤規至地下道おじさん
第35話12月8日ちっちゃな目撃者高柳哲司オリジナル
第36話12月15日燃える疑惑もとひら了塚田庄英高倉佳彦ヤミに光る目
第37話12月22日魔美を贈ります富田祐弘パクキョンスンなかじまちゅうじマミを贈ります
第38話12月29日最終バスジャック桶谷顕原恵一高柳哲司富永貞義オリジナル
第39話1988年
1月5日
雪の中の少女もとひら了本郷みつる堤規至雪の中の少女
第40話1月12日エスパー危機一髪富田祐弘高柳哲司高倉佳彦エスパー危機一髪
第41話1月19日スズメのお宿水出弘一貞光紳也後藤隆幸スズメのお宿
第42話1月26日愛を叫んだピエロもとひら了塚田庄英堤規至オリジナル
第43話2月2日嘘つきフイルム富田祐弘パクキョンスン高倉佳彦
第44話2月9日ハートブレイクバレンタイン桶谷顕高柳哲司なかじまちゅうじ
第45話2月16日最後の漁塚田庄英富永貞義
第46話2月23日雪の降る街をもとひら了貞光紳也水村良男雪の降る街を
第47話3月1日迷えるチャンピオン水出弘一本郷みつる林桂子オリジナル
第48話3月8日ここ掘れフャンフャン青山弘パクキョンスン富永貞義ここ掘れフヤンフヤン
第49話3月15日エスパー誘拐さる富田祐弘高柳哲司高倉佳彦エスパーもさらわれる?
第50話3月22日雪原のコンポコギツネ貞光紳也水村良男オリジナル
第51話3月29日問題はカニ缶塚田庄英なかじまちゅうじ問題はカニ罐!?
第52話4月12日さよならの肖像桶谷顕本郷みつる林桂子オリジナル
第53話4月19日恐怖のハイキングもとひら了望月智充堤規至恐怖のサンドイッチ
第54話5月3日たんぽぽのコーヒー桶谷顕原恵一高倉佳彦オリジナル
第55話5月10日想い出さがし水出弘一パクキョンスン堤規至
第56話5月17日緑の森のコンサート富田祐弘貞光紳也水村良男
第57話5月24日学園暗黒地帯 前篇桶谷顕高柳哲司なかじまちゅうじ学園暗黒地帯(前編)
第58話5月31日学園暗黒地帯 後篇塚田庄英堤規至学園暗黒地帯(後編)
第59話6月7日夢行き夜汽車富田祐弘本郷みつる林桂子オリジナル
第60話6月14日猫とおばさんもとひら了貞光紳也水村良男
第61話6月21日消えたエスパー日記高柳哲司高倉佳彦
第62話7月5日オロチが夜くる富田祐弘塚田庄英富永貞義オロチが夜くる
第63話7月19日幻の42.195キロ水出弘一原恵一高柳哲司堤規至オリジナル
第64話7月26日傘の中の明日桶谷顕パクキョンスンなかじまちゅうじ
第65話8月2日ドキドキ土器もとひら了原恵一塚田庄英堤規至ドキドキ土器
第66話8月9日恋人コレクター水出弘一本郷みつる林桂子恋人コレクター
第67話8月16日不快指数120%富田祐弘貞光紳也橋本とよ子カッときてグサ!!
第68話8月23日コンポコ夏物語桶谷顕高柳哲司高倉佳彦オリジナル
第69話8月30日魔美のサマークッキングもとひら了塚田庄英富永貞義
第70話9月6日舞い戻った赤太郎桶谷顕高柳哲司堤規至まいもどった赤太郎
第71話9月13日サスペンスゲーム本郷みつる林桂子オリジナル
第72話9月20日感動しない名画もとひら了貞光紳也橋本とよ子感動しない名画?
第73話10月4日コスモスの仲間たち水出弘一原恵一高柳哲司なかじまちゅうじオリジナル
第74話10月11日いたずらの報酬富田祐弘塚田庄英高倉佳彦いたずらの報酬
第75話10月18日アイドル志願水出弘一高柳哲司富永貞義スター志願
第76話10月25日過去からの手紙もとひら了原恵一塚田庄英堤規至オリジナル
第77話11月1日センチメンタルテレパシー桶谷顕本郷みつる林桂子
第78話11月8日ノンちゃん失踪事件貞光紳也橋本とよ子
第79話11月15日エスパー探偵団もとひら了高柳哲司なかじまちゅうじ
第80話11月22日エスパーママ水出弘一塚田庄英高倉佳彦
第81話11月29日想い出を運ぶ鳩もとひら了原恵一高柳哲司堤規至思い出を運ぶハト
第82話12月6日パパの絵、最高!桶谷顕貞光紳也橋本とよ子パパの絵、最高!!
第83話12月13日生きがい水出弘一高柳哲司富永貞義生きがい
第84話12月20日エスパークリスマス本郷みつる林桂子エスパークリスマス
SP12月27日マイエンジェル魔美ちゃん桶谷顕塚田庄英高倉佳彦オリジナル
第85話1989年
1月10日
いじわるお婆ちゃん富田祐弘本郷みつる林桂子
第86話1月17日涙のハードパンチャー水出弘一貞光紳也橋本とよ子
第87話1月24日記者になった魔美富田祐弘原恵一塚田庄英堤規至
第88話1月31日ターニングポイント桶谷顕高柳哲司
第89話2月7日凶銃ムラマサ貞光紳也橋本とよ子凶銃ムラマサ
第90話2月14日わたし応援します原恵一堤規至オリジナル
第91話2月21日リアリズム殺人事件!?もとひら了塚田庄英リアリズム殺人事件
第92話2月28日パパのヒナ人形富田祐弘本郷みつる林桂子オリジナル
第93話3月7日佐倉家のクルマ騒動水出弘一原恵一高柳哲司堤規至
第94話3月14日くたばれ評論家富田祐弘貞光紳也橋本とよ子くたばれ評論家
第95話3月21日タダより高いものはない桶谷顕塚田庄英堤規至オリジナル
第96話4月20日俺たちTONBI原恵一
第97話4月27日自転車ラプソディーもとひら了塚田庄英高倉佳彦
第98話5月4日消えちゃった超能力富田祐弘本郷みつる林桂子
第99話5月11日狼になりたい桶谷顕貞光紳也川崎逸朗
第100話5月25日微笑のロングシュート水出弘一塚田庄英堤規至
第101話6月1日魔美に片思い桶谷顕原恵一
第102話6月8日竜を釣る少年富田祐弘塚田庄英高倉佳彦
第103話6月15日日曜日のトリックもとひら了本郷みつる林桂子
第104話6月22日あぶないテレキネシス桶谷顕貞光紳也川崎逸朗
第105話6月29日六月の恐竜もとひら了原恵一塚田庄英堤規至
第106話7月6日魔美はペテン師?富田祐弘高柳哲司富永貞義
第107話7月13日プラスチックの貝殻桶谷顕本郷みつる林桂子
第108話7月20日23時55分の反抗水出弘一原恵一高柳哲司堤規至
第109話7月27日こだわりの壁画桶谷顕塚田庄英高倉佳彦
第110話8月3日恐怖のパーティーもとひら了高柳哲司
第111話8月10日樹のざわめき塚田庄英堤規至
第112話8月17日夏のクリスマスツリー桶谷顕貞光紳也川崎逸朗
第113話8月31日奪われたデビューもとひら了本郷みつる林桂子
第114話9月7日オトメゴコロと腹の虫桶谷顕原恵一高柳哲司高倉佳彦
第115話9月14日老人と化石水出弘一高柳哲司堤規至
第116話9月21日最終戦桶谷顕塚田庄英高倉佳彦
第117話10月12日恋愛のススメ本郷みつる堤規至
第118話10月19日嵐に消えたコンポコもとひら了高柳哲司富永貞義
第119話10月26日動き出した時間桶谷顕原恵一堤規至

放送局

放送日時は個別に出典が掲示されてあるものを除き、1989年9月中旬 - 10月上旬時点、放送系列は放送当時のものとする[37]。なお『藤子不二雄ワイド』内で放送された『エスパー魔美』については藤子不二雄ワイド#放送局を参照。

放送地域放送局放送日時放送系列備考
関東広域圏テレビ朝日火曜 18:50 - 19:20(1987年10月20日 - 1989年3月21日)→
木曜 19:30 - 20:00(1989年4月20日 - 10月26日)
テレビ朝日系列制作局
北海道北海道テレビ
宮城県東日本放送
福島県福島放送
新潟県新潟テレビ21
長野県テレビ信州日本テレビ系列
テレビ朝日系列
静岡県静岡けんみんテレビテレビ朝日系列現・静岡朝日テレビ。
中京広域圏名古屋テレビ
近畿広域圏朝日放送現・朝日放送テレビ。
広島県広島ホームテレビ
香川県・岡山県瀬戸内海放送
福岡県九州朝日放送
鹿児島県鹿児島放送
熊本県熊本朝日放送木曜 19:30 - 20:00(1989年10月12日 - 10月26日)[38]1989年10月開局のため、第117 - 119話のみ放送。
青森県青森放送火曜 17:00 - 17:30(1989年3月中旬 - 4月上旬時点)[39]
金曜 6:05 - 6:35
日本テレビ系列
テレビ朝日系列
岩手県岩手放送日曜 11:00 - 11:30TBS系列現・IBC岩手放送。
秋田県秋田放送月曜 19:00 - 19:30(1988年2月中旬 - 3月上旬時点)[40]
日曜 10:30 - 11:00
日本テレビ系列
山形県山形放送火曜 17:00 - 17:30(1988年2月中旬 - 3月上旬時点)[40]
金曜 19:00 - 19:30
日本テレビ系列
テレビ朝日系列
山梨県山梨放送木曜 17:00 - 17:30(1988年9月29日まで)[41]
木曜 16:00 - 16:30(1988年10月6日から)
日本テレビ系列
石川県北陸朝日放送月曜 - 金曜 6:00 - 6:30[42]テレビ朝日系列本放送終了後、1994年頃に放送。本放送時は、石川県では未放送。
福井県福井放送月曜 17:30 - 18:00(1988年2月中旬 - 3月上旬時点)[43]
月曜 17:00 - 17:30
日本テレビ系列
テレビ朝日系列
1989年3月までは日本テレビ系列単独加盟局。
山口県山口朝日放送月曜 - 金曜 6:00 - 6:30[44]テレビ朝日系列本放送終了後、1995年頃に放送。本放送時は、山口県では未放送。
徳島県四国放送火曜 19:00 - 19:30(1988年2月中旬 - 3月上旬時点)[45]
月曜 19:00 - 19:30
日本テレビ系列
愛媛県愛媛放送水曜 16:30 - 17:00[46]フジテレビ系列現・テレビ愛媛。途中で打ち切り。
長崎県長崎放送月曜 17:20 - 17:50(1988年2月中旬 - 3月上旬時点)[45]
月曜 17:30 - 18:00
TBS系列
大分県テレビ大分水曜 19:30 - 20:00(1989年3月中旬 - 4月上旬時点)[46]
水曜 19:00 - 19:30
フジテレビ系列
日本テレビ系列
テレビ朝日系列
宮崎県テレビ宮崎火曜 16:30 - 17:00
沖縄県沖縄テレビ月曜 - 金曜 17:30 - 18:00[47]フジテレビ系列

映画

エスパー魔美
星空のダンシングドール
監督 原恵一
脚本 富田祐弘
原作 藤子不二雄
出演者 よこざわけい子
柴本浩行
小山茉美
大塚芳忠
荘真由美
音楽 田中公平
主題歌 橋本潮
「テレポーテーション–恋の未確認–」
撮影 旭プロダクション
編集 岡安肇
中葉由美子
川崎晃洋
小島俊彦
村井秀明
製作会社 テレビ朝日
配給 東宝
公開 日本の旗 1988年3月12日
上映時間 41分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語

エスパー魔美 星空のダンシングドール』は、1988年3月12日に公開されたアニメーション映画。同時上映は「ドラえもん のび太のパラレル西遊記」、「ウルトラB ブラックホールからの独裁者B・B」。

解説

原恵一の劇場作品初監督にして原点とも言うべき作品。子供受けはあまりよくなかったと言われており、原も『アニメーション監督 原恵一』(晶文社、2005年)に収録されたインタビューで、自分が見た際に観客の子供が外に出て行ったと語っている[48]

原作漫画のエピソード「人形が泣いた?」をベースにしつつ、こけし座の座長を青年にしたり、人形をなくした少女・めぐみのエピソードといったオリジナル要素を交え、中編として再構成されている。当時、廃止を控えていた宇高連絡船が登場する場面がある。

ストーリー

ふとしたことから、人形劇団「こけし座」と知り合った魔美は子供たちに夢を与える彼らの姿に感動する。翌日、人形をなくして泣いている女の子・めぐみと出会った魔美は人形を探す約束をするが、それにはある秘密があった。魔美はこけし座の青年たちとめぐみに元気をとり戻そうとする。しかし、そのこけし座に危機が訪れる。

ゲストキャラクター
  • 小林めぐみ - 小山茉美
    半年前に母を亡くし、それ以来家に閉じこもりがちになってしまった少女。
  • 小林勇造 - 穂積隆信
    テレビ局に勤める多忙な男。めぐみの父親。
  • 静 - 中村紀子子
    めぐみの面倒を見ている老女。
  • 久保英樹 - 大塚芳忠
    人形劇団「こけし座」の座長をやっている青年。
  • 水谷朋子 - 荘真由美
    こけし座のメンバーの一人。ポニーテールの女性。
  • 大森良夫 - 中原茂
    こけし座のメンバーの一人。メガネをかけた男。
  • 真田誠一 - 桜井敏治
    こけし座のメンバーの一人。太った男。
  • 利加 - 江森浩子
    こけし座のメンバーの一人の女性。
  • 男A - 山寺宏一
  • 男B - 茶風林
  • 作業員 - 小出和明
  • 浄瑠璃 - 阪脩

スタッフ

  • 原作 - 藤子不二雄
  • 脚本 - 富田祐弘
  • 作画監督 - 堤規至
  • 美術監督 - 古谷彰
  • 撮影監督 - 斎藤秋男
  • 録音監督 - 浦上靖夫、大熊昭
  • 音楽 - 田中公平
  • プロデューサー - 別紙壮一、小泉美明、木村純一
  • 監督 - 原恵一
  • 動画チェック - 間々田益男、入江康智
  • 色指定 - 野中幸子
  • 仕上検査 - 枝光敦子、代田千秋、吉良幸子
  • 背景 - スタジオユニ
  • 撮影 - 旭プロダクション
  • 効果 - 松田昭彦(フィズサウンドクリエイション)
  • 整音 - 大城久典
  • 録音制作 - オーディオプランニングユー
  • 録音スタジオ - APUスタジオ
  • 編集 - 岡安肇、中葉由美子、川崎晃洋、小島俊彦、村井秀明
  • タイトル - 道川昭
  • 協力 - じゃんぐるじむ動画工房スタジオディーン、スタジオリバティ、京都アニメーション
  • 文芸 - 桶谷顕
  • 演出助手 - 塚田庄英パクキョンスン
  • 制作担当 - 茂木仁史
  • 制作デスク - 山川順一
  • 制作進行 - 大沢正享、水島努、斎藤敦
  • 現像 - 東京現像所
  • 制作協力 - 藤子スタジオ、アサツー ディ・ケイ
  • 制作 - テレビ朝日、シンエイ動画、小学館
  • 配給 - 東宝

劇中歌

使用形態曲名作詞作曲編曲
オープニングテーマ不思議Angel橋本潮松本一起奥慶一
エンディングテーマテレポーテーション–恋の未確認–

CD

テレポーテーション-恋の未確認-/不思議Angel(1987年4月21日
ドーナツ盤レコード、カセットでの発売。
S.O.S/I Like YouからI Love You(1989年8月1日
CDシングルのほか、ドーナツ盤レコード、カセットも発売された。
エスパー魔美 ESPER MAMI(1989年9月1日
エスパー魔美のテレビアニメおよび劇場映画「星空のダンシングドール」で使われたBGMを収録したCDアルバム。ブックレットには、作品解説のほか、別紙壮一(プロデューサー)、田中公平(音楽)のコメント、曲目解説(メロディナンバーが振られているメロディには、その番号)が掲載されている。
エスパー魔美 オリジナル・サウンド・トラック-完全版-(2001年12月21日
『エスパー魔美 ESPER MAMI』を再構成し復刻したオリジナル音楽集CDと、効果音的に使われたBGM、ブリッジ曲、サブタイトル曲、主題歌のオフボーカルバージョンを収録した(未収録音源盤)CDの2枚組アルバム。2枚とも76分を超すボリュームである。上記CDアルバムのブックレットに掲載されたコンテンツが再録されているほか、エスパー魔美の放映リストも掲載されている。
エスパー魔美 TRIBUTE CD(非売品)
一部ショップでDVD-BOXの予約特典として制作された新録音によるカヴァーバージョン。上・下巻それぞれ一枚用意されており、上巻は植田佳奈による『テレポーテーション-恋の未確認-』のカヴァー、下巻は桃井はるこによる描きおろし(作詞・作曲・編曲)オリジナル楽曲『E.S.P. 〜Thanks to Mamichan〜』。

映像ソフト化

1990年代に東宝からVHSがリリースされたが、現在は全巻、廃盤となっている。

アニメのDVD-BOXの上巻が2006年8月4日に、下巻が12月8日にフロンティアワークスより販売されている。

これまでにも「エスパー魔美の全話ソフト化を」という希望は多かったが、権利面や映像の状態などから長年にわたって実現しなかった。上巻では次回予告が未収録となったが、下巻分の次回予告は全話分発見され、下巻には収録。上巻の次回予告は、上下巻の連動応募特典DVDに収録された[49]

また、2007年11月27日よりDVD単巻の1-5巻(各巻6話ずつ)の発売が開始され、以後翌年2月まで5巻ずつ計20巻が発売された。なお、連動応募特典として、1-10巻の購入でミニブックレット、11-20巻の購入で200頁超特製ブックレット、さらに全巻購入で非売品DVDをプレゼントとの趣旨だが、これらのものはすべてDVD-BOXの特典と同じものである。

2014年10月29日にもアニバーサリーDVD-BOXが発売され、劇場版『星空のダンシングドール』が初収録された。ただし、特典は付いていない。

テレビ朝日系列 火曜18:50 - 19:20枠
前番組 番組名 次番組
藤子不二雄劇場
(月 - 金の18:50 - 19:00)
※直前は『忍者ハットリくん
藤子不二雄ワイド
(19:00 - 20:00)
エスパー魔美
(1987.10 - 1989.3)
ピッカピカ音楽館
(月 - 金の18:50 - 19:00)
【『パオパオチャンネル』より独立】
ビートたけしのスポーツ大将(第2期)
(19:00 - 20:00)
【水曜20:00より移動】
テレビ朝日系列 木曜19:30 - 20:00枠
ニュースシャトルANN
(月 - 金の19:20 - 20:00)
【18:00に移動】
エスパー魔美
(1989.4 - 10)

テレビドラマ

エスパー魔美
ジャンル テレビドラマ
原作 藤子・F・不二雄
脚本 寺田敏雄
藤長野火子
下川博
演出 田中健二
今井洋一
濱田裕之
小松隆
出演者 笹岡莉紗
上條誠
草刈正雄
涼風真世
製作
制作 NHK名古屋放送局
放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間2002年1月5日 - 3月23日
放送時間土曜日18:00 - 18:30
放送枠ドラマ愛の詩
放送分30分
回数12
公式サイト

2002年1月5日より3月23日まで毎週土曜日18:00 - 18:30に、NHK教育テレビジョンの『ドラマ愛の詩』で放送された。全12話。主演は笹岡莉紗

製作がNHK名古屋放送局であることから舞台が東京近郊から名古屋へと変更されている。その他にも魔美がダンス部に所属しているなど[50]原作漫画と異なる設定が多く、原作漫画およびアニメでは事件に関わった人に超能力がばれてしまうことはあったが最後までばれることのなかった両親に最終回にて露見してしまう。

サブキャラクター

主要人物は#登場人物を参照。

  • 高畑弥生 - 石河美幸
  • 高畑夏美 - 大倉たから
  • 宮内俊一郎 - 赤坂晃
  • 白石多恵子 - 高月あゆみ
  • 松本優二 - 伊藤隼人
  • 長谷部太郎 - 伊藤篤史
  • 村田健 - 濱嶌瑞樹
  • 野辺山緑 - 佳梯かこ
  • 水谷先生 - 伊沢勉
  • 聖天宮宣子 - 火田詮子

ゲスト

第1話 「エスパー誕生!」
  • 川村幹也 - 東野竜三
第3話 「名画と鬼ババ」
  • 川村幹也 - 東野竜三
  • 羽左間美千代 - 李麗仙(少女時代:田島祥子)
  • 立野正治 - 柾木卓(少年時代:井上駿)
第4話 「UFOを呼び寄せろ」
第5話 「ラストシーンをもう一度」
  • 有原哲 - 阿部優也
  • 八代佳子 - 森美稚子
第6話 「バレンタインの冒険」
  • 松下幸一 - 山科淳司
第7話 「カムバック大作戦」
第8話 「ママを救出せよ!」
  • ダブダブラ大統領 - オスマン・サンコン
  • ブラック・キューピッド - 伊藤友乃
  • アナウンサー - 黒川慶一
第9話 「宮内先生の恋人」
第10話 「決戦!ダンス大会」
  • 野辺山カスミ - 山崎直子

スタッフ

参照:『宇宙船 YEAR BOOK 2003』[50]

放送日程

各話放送日サブタイトル脚本演出
第1話2002年1月05日エスパー誕生!寺田敏雄田中健二
第2話1月12日超能力は友情の敵?
第3話1月19日名画と鬼ババ
第4話1月26日UFOを呼び寄せろ
第5話2月02日ラストシーンをもう一度藤長野火子
第6話2月09日バレンタインの冒険下川博今井洋一
第7話2月16日カムバック大作戦藤長野火子
第8話2月23日ママを救出せよ!下川博
第9話3月02日宮内先生の恋人寺田敏雄濱田裕之
第10話3月09日決戦!ダンス大会小松隆
第11話3月16日高畑君のピンチを救え!
最終話3月23日恋それとも魔法

パロディ

もともと藤子・F・不二雄の作品は、他作品のキャラクターを出演させることが多い。特にドラえもんではその傾向が顕著である。

ドラえもん』てんとう虫コミックス32巻の「なんでも空港」において、空を飛んでいる魔美が地上に降ろされるシーンがある。31巻には「エスパースネ夫」という話がある。また、ドラえもん『藤子・F・不二雄 生誕80周年記念 タイムマシンがなくなって大ピンチドラえもん冬の1時間スペシャル』(2013年12月6日)「超巨大どら焼き作り」ではドラえもんのどら焼き作りを他のFキャラたちと一緒に手伝っていた。

2006年3月6日公開の『ドラえもん のび太の恐竜2006』では人混みの中に魔美と高畑が紛れ込んでいる。

逆に本作の劇中でも『ドラえもん』の主要登場人物が出演しており、「うそ×うそ=?」(アニメ版第22話「ウソ×ウソ=パニック」)では近所の住民の中にスネ夫やのび太、ジャイアン、静香が登場している。またスネ夫のみ台詞がある。またアニメ版での該当シーンは『ドラえもん』のBGMがそのまま使われれており、スネ夫がカマイタチのことを話したシーンの直後におけるアニメオリジナルカットにドラえもんそのものが単独で追加登場している。数少ないアニメ化されなかったエピソードの「ずっこけお正月」でも近所の子供としてジャイアンとスネ夫が登場している。

2007年3月10日公開の映画『ドラえもん のび太の新魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜』において、作中のテレビアニメ番組として「魔法少女マミ」(魔法の世界では「科学少女マミ」)が描かれ、その主人公として魔美をベースとしたキャラクターが登場した。マミの声を演じたのは瀬那歩美。明確に魔美をモチーフとしたキャラクターが藤子アニメに登場したのは、本編が終了して以来18年ぶりのこと。

2010年11月19日放送のアニメ、『ドラえもん』「あやとり世界の王様に」においてモブキャラクターとして登場。クラスメートのノンちゃんといっしょにのび太の活躍に賞賛の拍手を送っていた。

逆に他の漫画家にパロディ化された例として、吾妻ひでお『エスパー三蔵』があり、作中に魔美も1コマだけ登場している。

みのり書房の漫画雑誌『アニパロコミックス』では江口勇が本作品のアニパロを執筆している。扱いは高畑のほうが大きく、マイケル・ジャクソンのような外観で「マイケル高畑」と名乗っている。江口の作品集『本格探偵漫画かおり:江口勇作品集』(1990年、みのり書房)に一部収録。

2005年6月30日に刊行された古典部シリーズの第3作クドリャフカの順番において、登場人物の一人である伊原麻耶花が魔美のコスプレをしている(原作のみ。アニメでは別のキャラに変更されている)。

脚注

  1. 「小学館」の「藤子まんがヒーロー全員集合」
  2. 漫画家えびはら武司先生にインタビュー!藤子不二雄先生の素顔やマチコ先生誕生の裏側! | みんなのVOD”. min-vod.com. 2019年2月3日閲覧。
  3. えびはらの証言は出典の通りであるが、『マチコ先生』の連載開始は『魔美』よりも後(1980年)で、またえびはらが藤子スタジオに勤務していたのは『魔美』連載開始より2年前の1975年までである。
  4. 全て単行本からの再掲載だったが、第1話のみカラー扉絵が描き下ろされている。
  5. 当初は近日中にアニメで放送予定の話が選ばれていたが、それ以降は掲載季節に合わせた話などが選ばれていった。最終回は「高畑くんの災難」。
  6. 続けて"「マンガくん」という雑誌に描いたんですけど、描いた時期がちょっと早すぎて抵抗があったみたいで、今やもう少女キャラなんて当たり前になっちゃって、なんのインパクトもなくなっちゃって。"と語っている。『まんだらけ 12』P.23
  7. 小学館コロコロ文庫版単行本第1巻では森下一仁により「下手というより、殺人的な食べ物しか作れない」と解説されている。作中では調理中に爆発事故を起こした(『エスパーコック』)。他には、誰が作っても同じ味になるはずの、鍋で茹でるだけの袋麺を誰にも出来ないほどの不味いモノにする能力を自覚している(単行本7巻168ページ)。
  8. このためにスキーが不得手なことを、母親から指摘されていた。
  9. 高畑から「価値観の相違」について教えられたときは「カニ缶」と間違って覚えていた。
  10. 単行本6巻74ページ
  11. 同6巻167ページ
  12. DVDBOX特典ブックレットより
  13. 単行本8巻47ページ:フロントにトランクが有るのは、ワーゲン・ビートルの特徴となっている。同ページにボンネットの描写もあり、後部(ナンバー)プレートが無いためフロント部であることが確認できる。
  14. エスパー魔美の仁丹消費量を検証してみた(Excite コネタ)
  15. 「ドキドキ土器の巻」「ここ掘れフャンフャンの巻」
  16. 「サブローは鉄砲玉の巻」
  17. 「エスパー危機一髪の巻」
  18. 「名犬コンポコポンの巻」
  19. 藤子・F・不二雄大全集 エスパー魔美 第1巻の原による解説、p363。
  20. 2002年当時の公式ページより。現在は削除。
  21. 第108話「23時55分の反抗」
  22. 第101話「魔美に片思い」
  23. 「エスパーはだれ?の巻」「勉強もあるのダの巻」など
  24. 「リアリズム殺人事件の巻」
  25. ただし、「ヤングサンデー」に移行後も「エリア88」「みゆき」「ミュウの伝説」など、他の少年ビッグコミックスは刊行が続けられており購入は可能だった。
  26. マンガくんコミックス版、少年ビッグコミックス版、てんとう虫コミックス(藤子不二雄・名義)版、同(藤子不二雄・名義)版、のいずれも、版数・刷り数を含めて現在は入手困難。
  27. 一例として、2017年・新装版「第4巻・107ページ」に相当する箇所、など
  28. 阪神タイガース主催試合については、朝日放送は水曜日と日曜日に優先権を持っているため、木曜日に放送されるのは他局との編成調整や予備日の復活開催など例外的なものに限られた。
  29. 魔美が間違えて飲んだ酒が原因で酔っ払ったことが超能力が暴発(その超能力が結果的に役に立っている)するエピソードで、中学生である魔美が飲酒する点が放送コード未成年飲酒に抵触するためである(ただし、別のエピソード(「エスパー危機一髪」(第40話))では魔美が卵酒を飲んで酔っ払うアニメオリジナルのシーンが追加されているため定かではない)。
  30. 「人形が泣いた?」のエピソードはテレビアニメとしては制作されていないが、後述の映画『エスパー魔美 星空のダンシングドール』で扱われた。
  31. 漫画と同様に、ドラえもんからの客演。セリフはないが、のび太しずかジャイアンも登場していた。漫画では1コマのみである。アニメオリジナルで、タケコプタードラえもんが空を飛んでいるシーンがある。
  32. 『エスパー魔美 オリジナル・サウンド・トラック-完全版-』ブックレットより。
  33. いずれも『エスパー魔美 オリジナル・サウンド・トラック-完全版-』ブックレット掲載のものに準拠。
  34. アニメでは「たま」、原作では「だんがん」と読む。
  35. この回では、脚本担当者の名前がクレジットされなかった。『エスパー魔美 オリジナル・サウンド・トラック-完全版-』のブックレットには、「〔表示なし〕」と書かれている。
  36. 当日の新聞番組欄では新番組扱いであり、[新]マークがついていた。
  37. 「テレビ局ネットワーク」『アニメディア』1989年10月号、学研、91 - 93頁。
  38. 熊本日日新聞』1989年10月12日、19日、26日付朝刊、テレビ欄。
  39. 「テレビ局ネットワーク」『アニメディア』1989年4月号、学研、99頁。
  40. 「テレビ局ネットワーク」『アニメディア』1988年3月号、学研、79頁。
  41. 「テレビ局ネットワーク」『アニメディア』1988年10月号、学研、80頁。
  42. 「全国主要都市放送リスト」『アニメージュ』1994年2月号、徳間書店、82頁。
  43. 「テレビ局ネットワーク」『アニメディア』1988年3月号、学研、80頁。
  44. 「テレビ局ネットワーク」『アニメディア』1995年4月号、学研、117頁。
  45. 「テレビ局ネットワーク」『アニメディア』1988年3月号、学研、81頁。
  46. 「テレビ局ネットワーク」『アニメディア』1989年4月号、学研、101頁。
  47. 「テレビ局ネットワーク」『アニメディア』1990年4月号、学研、101頁。
  48. 『アニメーション監督 原恵一』P35。原は「そのころから大人の人が涙ぐんでくれるのを見かけました」とも述べている。
  49. この非売品DVDにはまた、パイロット版も収録されている。
  50. 「106号巻末特別付録 宇宙船 YEAR BOOK 2003」『宇宙船』Vol.106(2003年5月号)、朝日ソノラマ、2003年5月1日、144頁、雑誌コード:01843-05。

関連項目

外部リンク

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