PukiWiki

PukiWiki(プキウィキ)は、日本国産のオープンソースウィキソフトウェアPHPで実装されており、データベース不要の手軽さと軽快な動作を特色とする。

PukiWiki
開発元 PukiWiki Development Team
最新版
1.5.4 / 2022年3月30日 (2022-03-30)
リポジトリ
プログラミング
言語
PHP
プラットフォーム クロスプラットフォーム
サイズ 約0.4MB(圧縮)
対応言語 多言語
種別 ウィキソフトウェア
ライセンス GPLv2+
公式サイト pukiwiki.osdn.jp

概要

Perlで開発された日本語対応ウィキソフトウェアYukiWikiの、yu-jiによるPHP移植版として2001年に誕生。2002年にオープンソース化されてからは有志(PukiWiki Development Team)が保守を担っている。PHPの普及とともに利用者を増やし、各種メディアにたびたび紹介されるなど、2003年には日本語ウィキソフトウェアの定番の地位を確立した[1][2][3][4]

2006年公開のバージョン1.4.7以降長らく更新が途絶えていたが、2014年にPHP5.5対応のバージョン1.5をリリース。以来、主に最新版PHPとの互換性を維持するよう保守が続けられている。

特徴

  • PHPで実装されている。最新版はPHP4.1〜PHP8.1に対応。
  • UTF-8国際化機構により多言語に対応。旧バージョンとの互換のためEUC-JP版も用意されている。
  • ページの内容はテキストファイル形式で保存され、データベース管理システム(DBMS)を必要としない。画像などのバイナリファイルも各ページに紐付けられてファイル保存される。
  • プラグインにより機能を拡張することができる(標準機能の多くもプラグインとして実装されている)。
  • スキンにより見た目や使い勝手を変更することができる。
  • フィーチャー・フォン(携帯電話)から利用するためのスキンも標準で用意されている。
  • tDiary用スキンを利用することができる。
  • インターウィキに対応している。
  • 更新間隔・回数に基づく自動バックアップ機能を備える。
  • ユーザー/グループ認証機能を備え、ページごとにアクセス制限を施すことができる。
  • LDAPSAMLなどの認証フレームワークと連携でき、ユーザーの一元管理やシングルサインオンが可能。
  • GPLに基づくオープンソースのフリーソフトウェアとして頒布されている。

バージョン履歴

出力するHTMLの仕様で系統が分かれる。1.3系はHTML4.01、1.4系はXHTML1.1、1.5系はHTML5に準拠。

バージョンリリース日対応PHP主な変更点出典
1.3.1PHP4
  • 更新衝突時処理改善
  • 自動テンプレート機能追加
[5]
1.3.22002年7月15日PHP4
  • 各種修正
[6]
1.3.32002年12月28日PHP4
  • 各種修正
[7]
1.3.42003年3月18日PHP4
  • 各種修正
[8]
1.3.52003年5月28日PHP4
  • 各種修正
[9]
1.3.62003年11月10日PHP4
  • 各種修正
[10]
1.3.72004年4月4日PHP4
  • 各種修正
[11]
1.4.02003年11月3日PHP4.1
  • 記述形式強化
  • 自動リンク機能追加
  • 検索単語ハイライト表示
  • ユーザー認証機能強化
  • 添付ファイルロック機能追加
  • トラックバック対応
  • フィーチャー・フォン対応
  • テンプレート文字列置換機能追加
  • メール通知機能追加
[12]
1.4.12003年11月10日PHP4.1
  • 各種修正
[13]
1.4.22003年11月17日PHP4.1
  • 各種修正
[14]
1.4.32004年4月4日PHP4.1 [15]
1.4.42004年9月4日PHP4.1 ~
PHP5
  • PHP5対応
  • EZwebPDA端末対応
  • セキュリティ向上
[16]
1.4.52005年2月1日PHP4.1 ~
PHP5
  • 制限機能追加
  • 国際化対応
  • RSS2.0対応
[17]
1.4.62005年10月31日PHP4.1 ~
PHP5
  • 各種修正
[18]
1.4.72006年6月22日PHP4.1 ~
PHP5
  • UTF-8対応(EUC-JP版と並行リリース)
  • 負荷軽減
[19]
1.5.02014年7月19日PHP4.1 ~
PHP5.5
  • PHP5.5対応
[20]
1.5.12016年3月7日PHP4.1 ~
PHP7.0
  • PHP7.0対応
  • ユーザー/グループ管理機能追加
[21]
1.5.22019年3月1日PHP4.1 ~
PHP7.3
  • PHP7.1, 7.2, 7.3対応
  • AutoTicketLink機能追加
  • SAML認証対応
  • テキスト検索機能改善
  • ページリダイレクト機能追加
[22]
1.5.32020年3月30日PHP4.1 ~
PHP7.4
  • PHP7.4対応
  • 標準スキン改善
    • スマートフォン対応
    • 3カラムレイアウト対応
  • AutoAlias機能追加
[23]
1.5.42022年3月30日PHP4.1 ~
PHP8.1
  • PHP8.0, 8.1対応
  • URLカスタマイズ機能追加
  • 日本語URL自動リンク対応
[24]

[25]


脚注・出典

  1. 増井 雄一郎,天野 龍司,大河原 哲,miko『PukiWiki入門―まとめサイトをつくろう!』(初)翔泳社、2006年4月12日、第1章 PukiWikiってなんだろう?。ISBN 4-7981-0922-3。
  2. 福田 和宏 (2004年5月13日). [特選フリーソフト]Webコミュニケーション・ツール PukiWiki(上)”. 日経クロステック. 2022年4月30日閲覧。
  3. PukiWikiについて”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  4. 過去のNews”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  5. PukiWiki 1.3.1”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  6. PukiWiki 1.3.2”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  7. PukiWiki 1.3.3”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  8. PukiWiki 1.3.4”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  9. PukiWiki 1.3.5”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  10. PukiWiki 1.3.6”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  11. PukiWiki 1.3.7”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  12. PukiWiki 1.4”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  13. PukiWiki 1.4.1”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  14. PukiWiki 1.4.2”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  15. PukiWiki 1.4.3”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  16. PukiWiki 1.4.4”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  17. PukiWiki 1.4.5”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  18. PukiWiki 1.4.6”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  19. PukiWiki 1.4.7”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  20. PukiWiki 1.5.0”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  21. PukiWiki 1.5.1”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  22. PukiWiki 1.5.2”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  23. PukiWiki 1.5.3”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  24. PukiWiki 1.5.4”. PukiWiki公式サイト. 2022年4月7日閲覧。
  25. 樽井 秀人 (2022年3月31日). 国産のWikiソフト「PukiWiki」が2年ぶりにバージョンアップ、「PHP 8.0/8.1」に対応”. 窓の杜. 2022年4月7日閲覧。

関連項目

外部リンク

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