BMWザウバー・F1.08
BMWザウバー・F1.08はBMWザウバーが2008年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カーで、ウィリー・ランプが設計した。2008年の開幕戦から最終戦まで実戦投入された。
カテゴリー | F1 | ||||||||
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コンストラクター | BMWザウバー | ||||||||
デザイナー |
ウィリー・ランプ (シャシー担当テクニカルディレクター) マルクス・デュエスマン (駆動系担当テクニカルディレクター) | ||||||||
先代 | BMWザウバー・F1.07 | ||||||||
後継 | BMWザウバー・F1.09 | ||||||||
主要諸元[1] | |||||||||
シャシー | カーボンファイバー モノコック | ||||||||
サスペンション(前) | アッパー、ロウワーウィッシュボーン, プッシュロッド インボード・スプリング/ダンパー | ||||||||
サスペンション(後) | アッパー、ロウワーウィッシュボーン, プッシュロッド インボード・スプリング/ダンパー | ||||||||
全長 | 4,600 mm (181 in) | ||||||||
全幅 | 1,800 mm (71 in) | ||||||||
全高 | 1,000 mm (39 in) | ||||||||
トレッド |
前:1,470 mm (58 in) 後:1,410 mm (56 in) | ||||||||
ホイールベース | 3,130 mm (123 in) | ||||||||
エンジン | BMW P86/8 2,400 cc (146 cu in) V8 (90度). NA, 19,000 RPM Limited ミッドエンジン, 縦置き | ||||||||
トランスミッション | BMWザウバー製 7速 "Quick Shift Gearbox (QSG)". 縦置き, カーボンファイバークラッチ (AP) | ||||||||
重量 | 605 kg (1,334 lb) (ドライバーを含む) | ||||||||
燃料 | ペトロナス | ||||||||
タイヤ |
ブリヂストン ポテンザ O・Z ホイール | ||||||||
主要成績 | |||||||||
チーム | BMWザウバーF1チーム | ||||||||
ドライバー |
3. ニック・ハイドフェルド 4. ロバート・クビサ | ||||||||
初戦 | 2008年オーストラリアグランプリ | ||||||||
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F1.08
F1.08は安定性のあったF1.07をベースとして通常進化させたものである。チームはスーパーコンピュータを装備する風洞施設を活用して、今までに見られないような様々なエアロパーツを投入した。
フロントノーズ上には、マクラーレンが考案したエンジンカウルのホーンウイングのようなパーツが装着された。これは後にレッドブル・RB4やホンダ・RA108などに模倣された。
フロントウィングは3層構造で、ノーズから吊り下げるステーが真ん中のプレートに接続しているのが特徴。サイドポンツーン周りはフィンやミニウィングが連なり、非常に複雑な構成となっている。
その他の変更点としては、4つのホイールにフェラーリのようなホイールカバーを装着している。
2008年シーズン
2007年シーズンはフェラーリ、マクラーレンに次ぐポジションを維持していたが、2008年シーズンも開幕から速さは衰えることがなかった。第2戦マレーシアGPでニック・ハイドフェルドがチームにとって初ファステストラップを、第3戦バーレーンGPではロバート・クビサが初ポールポジションを獲得。第7戦カナダGPではクビサ・ハイドフェルドの順でチームにとっての初優勝を1-2フィニッシュで飾った。この時点でクビサはポイントリーダーとなった。
クビサは第17戦中国GPまでタイトル争いに加わっていたが、最終戦でフェラーリのキミ・ライコネンに抜かれ、ランキング4位で終えた。ハイドフェルドは終盤調子を取り戻したルノーのフェルナンド・アロンソに抜かれ、ランキング6位だった。
クビサとハイドフェルドの2人あわせて11回もの表彰台を獲得し、最終的にコンストラクターズランキングは3位となった。前年はマクラーレンが失格処分となっての2位だったため、地位的にあまり変化はないが、獲得ポイントは30点以上増している。
スペック
シャーシ
記録
年 | No. | ドライバー | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | ポイント | ランキング |
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AUS |
MAL |
BHR |
ESP |
TUR |
MON |
CAN |
FRA |
GBR |
GER |
HUN |
EUR |
BEL |
ITA |
SIN |
JPN |
CHN |
BRA | |||||
2008 | 3 | ニック・ハイドフェルド | 2 | 6 | 4 | 9 | 5 | 14 | 2 | 13 | 2 | 4 | 10 | 9 | 2 | 5 | 6 | 9 | 5 | 10 | 135 | 3rd |
4 | ロバート・クビサ | Ret | 2 | 3 | 4 | 4 | 2 | 1 | 5 | Ret | 7 | 8 | 3 | 6 | 3 | 11 | 2 | 6 | 11 |
- ドライバーズランキング
- ニック・ハイドフェルド 6位
- ロバート・クビサ 4位
F1.08B
2009年シーズンに向けて、変更されるレギュレーションに対応させたマシンである。11月17日にスペインのカタロニア・サーキットで開催されたバルセロナ合同テストでデビューした。モノコックとサスペンションはF1.08のものを使用しているが、それ以外の部分はほとんど改修されている。F1.08からの変更点として、フロントウイングとリヤウイング、ディフューザーなどのエアロパーツがレギュレーションに合致するように変更されたほか、ノーズ先端が持ちあげられ、サイドポンツーンはまったく違う形になった。KERSも同時にテストされている。
脚注
- Henry, Alan (ed.) (2008). AUTOCOURSE 2008-09. Crash Media Group. pp. 58-61. ISBN 978-1-905334-31-5