集落
概要
「集落」を、人間関係の社会的、文化的統合状態に基づく地域社会の一種として社会学的にとらえた場合、「村落」にあたるものとほぼ重複する。
今日では、都市と村落の区別を説明する場合、人口の集中の度合や中心となる産業によって区分する場合が多い。
「部落」とも呼ばれるが、現在では被差別部落問題との関連から、差別的意図がない場合でも部落の語を避ける場合がある。
集落の形成
集落の始まり
古く人類が狩猟採集生活を営んでいた時代では、一時的な居住地はあるものの、同一の場所で狩猟や採集を繰り返していては獲物などの収穫が減少するため、度々移動を行った。構成人数は少なく、特定の場所への定着もないため、普通この時代の居住地を集落と呼ぶことはない。
農耕が始まると土地に定着し、生産高が増して人口が増えるようになる。最初の集落は現シリアにあるテル・アブ・フレイラと見られる(テルは遺丘の意。単にアブ・フレイラとも。現在は水没しているが、ダム建設の事前調査で明らかになった)。確認されたうち、最古の集落は紀元前1万1500年頃のもので、人口は200人足らずであり、暮らしは野生種の種子を播いて成長を待つといった農耕の前過程であったとされる。その後、人為選択で野生種を栽培に適したものに変えていき、紀元前1万1000年の集落跡には農耕の痕跡が見つかっている。
集落の形態
出典
- 永野征男『都市地理学研究ノート』 2009 , 25頁。
関連項目
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