航空連合
航空連合(こうくうれんごう、英: airline alliance)とは、航空会社間の連合組織のこと。同一連合内においては、コードシェア便やマイレージサービスの相互乗り入れなど、旅客の利便性を図り、集客の向上を目指すことになっている。航空便には長距離便や国際線も多いことから、航空連合も国際的な組織であり、各国の航空会社が合従連衡を行い、構成されている。
概要
航空業界では1990年代から、個別に一部航空会社間で、コードシェア便やマイレージサービスの相互乗り入れなどの業務提携が行われ始めていたが、航空業界における国際的な規制緩和の流れと競争の激化により、世界的な規模で結成されるようになった。
2012年現在、世界的な航空連合は3つある。スターアライアンス、ワンワールド、スカイチームである。かつては、ウイングス・アライアンスとクオリフライヤーグループも存在していたが、ウイングス・アライアンスは2004年にスカイチームに吸収された形で消滅してしまい、クオリフライヤーグループは、連合の中心となっていたサベナ・ベルギー航空が2001年に、スイス航空が2002年に倒産したことで解散し、加盟会社の多くがスターアライアンスに移籍した。貨物を対象とした航空連合のWOWやスカイチーム・カーゴもある。
連合内における各航空会社は前述したコード・シェアなどによる旅客の誘導のほか、機体や事務所、整備拠点の提携による運航経費の削減も目指している。例えばスターアライアンスでは、事故時には事故が起きた地点に最も近い加盟会社が救助にあたることになっているなど、非常時の対応などでも提携を結んでいる。
近年では、需要の増加が予測されるBRICsの航空会社が、それぞれの航空連合から加盟交渉を受けている。
また、エティハド航空パートナーズ、バリューアライアンス、U-FLY Allianceなど、独自の方針をとる航空連合も結成されている。
国際的な組織一覧
スターアライアンス[1] | スカイチーム[2] | ワンワールド[3] | |
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ロゴ | |||
設立日時 | 1997年5月14日 | 2000年6月22日 | 1999年2月1日 |
加盟航空会社数 | 26社 | 19社 | 14社 |
年間旅客数 | 6億4110万名 | 6億6540万名 | 5億698万名 |
就航国数 | 192カ国 | 175カ国 | 152カ国 |
就航空港数 | 1330空港 | 1150空港 | 992空港 |
保有機材数 | 4657機 | 3937機 | 3524機 |
加盟航空会社 |
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外部リンク |
備考
英国・ロンドンにある最大の空港、ロンドン・ヒースロー空港では、航空連合別にターミナルが割り振られている。第2ターミナル(The Queen's Terminal)はスターアライアンス、第3ターミナルはワンワールド(第5ターミナルの3社を除く)、第4ターミナルはスカイチーム、第5ターミナルはブリティッシュ・エアウェイズ、イベリア航空、アメリカン航空の3社の専用ターミナルとなっている。
日本の成田空港においても、航空連合別に空港ターミナルビルを利用するように再整備された。第1ターミナル北ウイングはスカイチーム(大韓航空など)、第1ターミナル南ウイングはスターアライアンス(全日本空輸・ユナイテッド航空など)、第2ターミナルはワンワールド(日本航空・アメリカン航空など)である。この結果、共同運航便を利用した場合の乗り継ぎに、ターミナル間の移動が減るなどの効果が出ている。チェックイン・システム、ラウンジ等の共通化も進められている。
脚注
- FACTS & FIGURES - StarAlliance 2015年7月
- FACTSHEET- Skyteam.com 2016 Summer
- onewoldu at a grance - oneworld 2016年6月