美々津丸
美々津丸(みみつまる)は、日本カーフェリーが運航していたフェリー。
美々津丸 | |
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基本情報 | |
船種 | フェリー |
船籍 |
日本(1974-1997) フィリピン(1997-2007) |
所有者 |
日本カーフェリー →シーコムフェリー →マリンエキスプレス(1974-1997) ネグロス・ナビゲーション(1997-2007) |
運用者 |
日本カーフェリー →シーコムフェリー →マリンエキスプレス(1974-1997) ネグロス・ナビゲーション(1997-2007) |
建造所 | 内海造船瀬戸田工場 |
母港 | 東京 |
姉妹船 | 高千穂丸 |
航行区域 | 近海 |
信号符字 | JBCA |
IMO番号 | 7353066 |
改名 |
美々津丸(1974-1997) MARY QUEEN OF PEACE(1997-2007) |
経歴 | |
起工 | 1973年5月 |
進水 | 1973年11月 |
竣工 | 1974年2月15日[1] |
就航 | 1974年3月1日[1] |
運航終了 | 1997年 |
最後 | 2008年1月、インドで解体 |
要目 | |
総トン数 | 9,551 トン |
排水量 | 9,933.90トン |
全長 | 156.0m |
登録長 | 152.91m |
垂線間長 | 148.00m |
幅 | 22.0 m |
型幅 | 21.50m |
型深さ | 13.60m |
喫水 | 5.10m |
満載喫水 | 6.20m |
機関方式 | ディーゼル |
主機関 | 三菱MAN V9V52/55 2基 |
推進器 | 可変ピッチプロペラ 2軸 |
出力 | 36,000馬力 |
最大速力 | 27.73ノット |
航海速力 | 25.6ノット |
航続距離 | 2,100海里 |
旅客定員 | 1,016名 |
乗組員 | 82名 |
車両搭載数 | 8トントラック62台、乗用車150台 |
概要
内海造船瀬戸田工場で建造され、1974年3月に川崎 - 日向航路に就航した。就航当初は日本最速のフェリーで、本船と高千穂丸の就航により、京浜航路の所要時間は5時間短縮され、従来の2隻で毎日運航となった。
1992年12月、パシフィック エキスプレスの就航により、大阪 - 宮崎航路に転配され、従来就航していたはまゆうは引退、海外売船された。 1997年7月、おおさかエキスプレスの就航により引退、海外売船された。
その後、フィリピンのネグロス・ナビゲーションでMARY QUEEN OF PEACEとして就航した。フィリピンでの就航にあたっては、船室の増設などは行われず、日本時代の船型をほぼ保っていたが、旅客定員は約2000名と大幅に増やされた。フィリピンで就航するフェリーとしては最も高出力の船だったが、燃費と振動の問題から最大20ノットで運航された。就航末期にはボラカイ島への観光船、およびホテルシップとして使用されていたが、ネグロス・ナビゲーションの倒産により係船された。その後、インドにスクラップとして売却され、2008年1月に解体された。
設計
船内
船室
クラス | 部屋数 | 定員 | 設備 |
---|---|---|---|
特等室 | 2名×2室 | 4名 | |
1等洋室 | 2名×42室、4名×38室 | 236名 | |
1等和室 | 4名×6室、6名×2室 | 36名 | |
2等室 | 682名 | ||
ドライバーズルーム | 48名 |
設備
パブリックスペース
- 案内所
- ロビー
- ラウンジ(フォワードサロン)
- 談話室
- 幼児室
供食設備
- レストラン
- 売店
- 自動販売機
入浴設備
- 大浴場
娯楽設備
- シアター
- カードルーム
- ゲームコーナー
- 室内プール
事故・インシデント
主機過給機の損傷
1978年7月7日、20時ごろ、川崎港から細島港へ向かって東京湾の中ノ瀬西方を航行中だった本船は、右舷機1号過給機から振動と異音が発生したため、右舷機を停止して左舷機のみで川崎港へ引き返した。振動および異音の原因は、過給機開放整備の際の部品の入れ替わりであった。本船は、7月3日から7日までの間日本鋼管鶴見造船所に定期検査で入渠し、両舷主機1・2号各過給機の開放整備を行ったが、作業の不備によりタービンローターなどが入れ替わって組み付けられたため、最大14,500rpmに達する回転部に不釣り合い重量が発生し、運転した際に過給機内部が損傷した。当日、午前に川崎港へ回航された際も、左舷機の過給機に損傷が発生して修理が行われていた[2]。
関連項目
- 仮面ライダーBLACK - 48話「海に追憶の花束を」に登場
- ヤマトよ永遠に - 公開前のキャンペーン企画として1980年7月20日に本船を用いた「宇宙戦艦ヤマトアドベンチャー・ロマンの航海」ツアーを実施、船内外に宇宙戦艦ヤマトにちなんだ装飾を施してファン500名を招待し西崎義展・富山敬ら作品関係者がゲスト出演した[5]。
脚注
- 世界の艦船 第200集 1974年4月号 P.112
- 横浜地方海難審判庁 (1980-02-04) (PDF). 昭和54年横審第97号 機船美々津丸機関損傷事件 (Report). 海難審判・船舶事故調査協会.
- 日本カーフェリーの美々津丸、足摺岬沖で火災――浴場全焼、乗客無事。 - 1983年3月29日 日本経済新聞朝刊31面
- 横浜地方海難審判庁 (1991-07-18) (PDF). 平成3年横審第9号 旅客船美々津丸貨物船ファバオ衝突事件 (Report). 海難審判・船舶事故調査協会 2016年2月23日閲覧。.
- 宇宙戦艦ヤマトアドベンチャー・ロマンの航海全記録 - ムービーシリーズ宇宙戦艦ヤマト大コレクション(朝日ソノラマ 1980年)