第19回都市対抗野球大会

第19回都市対抗野球大会（だい19かいとしたいこうやきゅうたいかい）は、1948年 8月1日から8月9日まで後楽園球場で開かれた都市対抗野球大会である。

概要

北陸地区が近畿地区から分離し、全国から20チームが集まった。第10回大会以来の大台のチーム数が後楽園で覇を競った。そのうち初出場は10チームにのぼり、新鮮な顔ぶれで大会が行われた。
大会を2連覇していた大日本土木が開幕試合で初陣の仙台鉄道局盛岡に敗れる波乱。
この波乱含みの大会を制したのはやはり初出場の福岡市・西日本鉄道。武末悉昌投手・宮崎要監督兼二塁手・上野義秋一塁手・深見安博三塁手・大崎憲司右翼手・塚本悦郎中堅手・伴勇資捕手など、後に西鉄に所属することになる選手を多数擁し、西鉄ライオンズの前身といえるチームであった。

出場チーム

小樽市・小樽野球協会（初出場）
盛岡市・盛岡鉄道管理局（初出場）
前橋市・山藤商店（初出場）
豊岡町・豊岡物産（2年連続2回目）
東京都・全藤倉（2年連続5回目）
横浜市・横浜金港倶楽部（3年連続4回目）
富山市・全富山（2年ぶり2回目）
吉原市・大昭和製紙（初出場）
名古屋市・愛知産業（3年連続3回目）
岐阜市・大日本土木（推薦／3年連続3回目）

四日市市・東洋紡富田（初出場）
長浜市・大塚産業（初出場）
八木町・中和クラブ（初出場）
京都市・全京都（3年連続6回目）
大阪市・全大阪（3年連続14回目）
神戸市・全神戸（3年連続11回目）
下関市・大洋漁業（2年連続2回目）
丸亀市・南海興業（初出場）
福岡市・西日本鉄道（初出場）
別府市・星野組（2年連続2回目）

大会

1回戦

第1試合

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
仙台鉄道局盛岡	1	2	0	0	1	0	0	4	3	11
大日本土木	4	0	0	0	0	0	0	3	0	7

勝：沢藤　敗：大平　本：及川（盛岡）

第2試合－延長12回

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12	計
西日本鉄道	1	1	0	0	0	0	0	0	0	0	0	2	4
山藤商店	0	0	0	2	0	0	0	0	0	0	0	0	2

勝：武末　敗：田部

第3試合

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
東洋紡富田	0	4	0	0	0	0	0	3	0	7
全京都	0	0	0	0	0	0	0	2	0	2

勝：渋谷　敗：橋本達

第4試合

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
愛知産業	0	2	2	0	0	1	0	0	0	5
大昭和製紙	0	0	0	0	0	0	0	1	3	4

勝：祖父江　敗：石坂

2回戦

第1試合

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
全藤倉	4	4	0	5	2	0	3	6	3	27
全富山	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0

勝：米久保　敗：箕浦　本：小林、大館（以上藤倉）
※全藤倉の29安打、27得点、26打点は大会最多記録

第2試合

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
星野組	2	0	0	0	0	3	0	1	0	6
全神戸	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0

勝：荒巻　敗：小泉　本：永利（星野組）

第3試合

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
仙台鉄道局盛岡	0	0	0	0	0	0	0	0	1	1
全大阪	0	1	0	0	0	0	2	0	X	3

勝：山村兄　敗：沢藤

第4試合

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
大洋漁業	0	3	0	0	0	0	0	0	0	3
豊岡物産	1	0	0	2	0	1	4	0	X	8

勝：野村　敗：江藤　本：戸倉（大洋）、長島、千頭（以上豊岡）

第5試合

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
中和クラブ	0	0	0	0	0	0	2	0	0	2
大塚産業	4	2	1	2	0	0	1	0	X	10

勝：大島　敗：大谷

第6試合

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
小樽野球協会	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0
西日本鉄道	0	0	0	0	0	0	0	3	X	3

勝：武末　敗：河

第7試合

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
南海興業	1	0	0	1	0	0	0	2	0	4
東洋紡富田	0	0	0	0	0	0	0	0	1	1

勝：渋谷　敗：川畑　本：川畑（富田）

第8試合

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
愛知産業	0	1	0	0	0	0	0	0	1	2
横浜金港倶楽部	0	0	2	1	0	0	0	0	X	3

勝：間山　敗：祖父江　本：島津（横浜）

準々決勝

第1試合

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
豊岡物産	0	0	0	1	0	2	0	4	1	8
全大阪	0	0	0	0	0	1	0	2	0	3

勝：野村　敗：山村兄

第2試合

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
大塚産業	3	0	0	0	0	0	0	0	0	3
西日本鉄道	0	1	1	0	3	0	0	0	X	5

勝：武末　敗：大島

第3試合

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
南海興業	0	0	0	1	0	1	0	0	0	2
全藤倉	0	2	3	1	0	0	2	0	X	8

勝：米久保　敗：川畑

第4試合－延長10回

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	計
横浜金港倶楽部	2	0	0	0	0	0	0	0	0	0	2
星野組	0	0	0	1	0	0	0	1	0	1x	3

勝：荒巻　敗：間山

準決勝

第1試合

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
西日本鉄道	0	0	1	0	0	0	0	0	0	1
豊岡物産	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0

勝：武末　敗：野村

第2試合

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
星野組	2	0	0	1	0	0	0	0	0	3
全藤倉	0	0	0	0	0	0	2	0	0	2

勝：長沢　敗：米久保　本：永利（星野組）

3位決定戦

3位決定戦

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
全藤倉	2	0	0	0	0	0	0	0	0	2
豊岡物産	0	0	0	0	0	3	1	0	X	4

勝：野村　敗：岩崎　本：増田（豊岡）

決勝

決勝戦（8月9日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
星野組	0	0	0	1	0	0	0	0	0	1
西日本鉄道	0	0	0	0	0	3	5	0	X	8

勝：武末　敗：長沢
（西日本鉄道は初優勝）

表彰選手

橋戸賞宮崎要監督兼二塁手（西日本鉄道）
久慈賞永利勇吉捕手（星野組）

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