穂井田
穂井田(ほいだ)は、岡山県倉敷市玉島地域にある地区である。かつての吉備郡(下道郡)穂井田村の中南部に相当する。古くは穂田・穂北・穂太(いずれも読みは、ほいた・ほいだ)とも称された。地区南部にあたる玉島陶(たましま すえ)と北部の玉島服部(たましま はっとり)の2大字からなる。
穂井田 ほいだ | |
---|---|
国 | 日本 |
地方 |
中国地方、山陽地方 中国・四国地方 |
都道府県 | 岡山県 |
自治体 | 倉敷市 |
旧自治体 | 吉備郡穂井田村 |
北緯34度35分47.59秒 東経133度40分46.71秒 | |
穂井田 |
概要
玉島の最北部、同市真備地域との接する山間地区である。玉島の内、この地区のみが旧吉備郡となる(残りはすべて旧浅口郡)[1][2]。
なだらかな丘陵地形とその間の盆地状の平地からなり、南西部から北方面へ小田川支流の真谷川が流れ、南北に県道倉敷美袋線(旧玉島往来)が通過している[1]。
歴史
ほいだそん 穂井田村 | |
---|---|
廃止日 | 1956年(昭和31年)4月1日 |
廃止理由 |
編入合併 穂井田村(陶・服部南部) → 玉島市 穂井田村(服部北部) → 真備町 |
現在の自治体 | 倉敷市 |
廃止時点のデータ | |
国 | 日本 |
地方 |
中国地方、山陽地方 中国・四国地方 |
都道府県 | 岡山県 |
郡 | 吉備郡 |
市町村コード | なし(導入前に廃止) |
隣接自治体 | 玉島市、小田郡矢掛町、吉備郡真備町、船穂町 |
穂井田村役場 | |
所在地 | 岡山県吉備郡穂井田村大字陶 |
座標 | 北緯34度37分7.1秒 東経133度40分24.7秒 |
ウィキプロジェクト |
古代の下道郡穂北郷(穂太郷)にあたるといわれる。陶は、漢人系帰化人の住み着いた土地とされる。陶集落には、陶器(須恵器)や瓦などを製造したとされる陶器の古窯跡が残り『総解文集』の中で「下道群 穂井田郷 唐竈十口 桜井里次」と見える。「陶」と地名もこれに由来されると言われる。現在も瓦が産業として残っている。服部は、呉織(くれはとり)が土着した土地とされ、地名はその名残といわれる[1]。
1889年(明治22年)6月1日に町村制施行により陶村と服部村が合併、古代郷にちなみ穂井田村を新設し、陶・服部がそれぞれ穂井田村の大字となった。村役場は大字陶に設置された。1900年(明治33年)には郡の合併により吉備郡に属する。1956年(昭和31年)4月1日には、合併問題により穂井田村南部(陶全域と服部南部、現在の玉島服部)が玉島市に編入、穂井田村北部(服部北部、現在の真備町服部)が真備町へ編入した。玉島側は地区名として穂井田を継承するが、真備側は同町呉妹地区の一部となった。その後、1967年(昭和42年)に新たな倉敷市が新設され現在に至る。2004年に真備町が倉敷市に編入合併となったため、現在再び旧穂井田村域が同じ自治体の管轄となった。ただし支所管轄が玉島と真備で異なり、同じ地区としては扱われていない。
地区の面積は14.498平方キロメートル[2]。
通信
学区
- 小学校区
- 全域が倉敷市立穂井田小学校区。
- 中学校区
- 全域が倉敷市立玉島北中学校区。
地勢
- 山岳
- 弥高山
- 大平山
- 河川
- 真谷川
産業
- 農業
- ダイコン
- モモ
- ブドウ
- コメ
- ムギ
- タバコ(現在は衰退)
- 製造業
- 粘土瓦
- 清酒(現在は衰退)
主要施設
- 教育・保育施設
- 倉敷市立穂井田小学校
- 倉敷市立穂井田幼稚園
- 倉敷市立穂井田保育園
- 神社仏閣
- 陶神社
- 観音寺 - 真言宗
名所・旧跡
- 陶窯跡郡 - 市指定史跡
- 陶神社
- 観音寺
交通
道路
- 岡山県道54号倉敷美袋線(玉島往来)
- 岡山県道60号倉敷笠岡線
- 備南広域農道
脚注
- 岡山県大百科事典編集委員会編集『岡山県大百科事典』(1979年)山陽新聞社
- 巌津政右衛門 『岡山地名事典』(1974年)日本文教出版社
- 人口月報|倉敷市
- 総務省|電気通信番号の利用・指定|市外局番の一覧 2014年5月27日閲覧。
参考文献
- 巌津政右衛門『岡山地名事典』(1974年)日本文教出版社
- 岡山県大百科事典編集委員会『岡山地名事典』(1979年)山陽新聞社
- 渡辺光・中野尊正・山口恵一郎・式正英『日本地名大辞典2 中国・四国』(1968年)朝倉書店
- 下中直也『日本地名大系第三四巻 岡山県の地名』(1988年)平凡社
- 黒田茂夫『県別マップル33 岡山県広域・詳細道路地図』(2010年)昭文社