硝酸リチウム

硝酸リチウム(しょうさんリチウム、lithium nitrate)は組成式LiNO3で表されるリチウム硝酸塩である。

硝酸リチウム
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識別情報
CAS登録番号 7790-69-4
特性
化学式 LiNO3
モル質量 68.946 g/mol
外観 無色結晶または白色粉末
密度 2.38 g/cm3
融点

261℃[1]

沸点

600℃(分解)

への溶解度 53.4 g/100 cm3水 (0 ℃)
構造
結晶構造 三方晶系
熱化学
標準生成熱 ΔfHo −483.13 kJ mol−1[2]
標準モルエントロピー So 90.0 J mol−1K−1
危険性
EU分類 酸化剤 (O)
EU Index Not listed
NFPA 704
0
1
0
OX
Rフレーズ R8
Sフレーズ S24/25
引火点 不燃性
関連する物質
関連物質 硝酸ナトリウム
硝酸カリウム
硝酸ルビジウム
硝酸セシウム
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

日本の法令では、消防法危険物第1類(硝酸塩類)に指定される。

製法

炭酸リチウムを希硝酸に溶解し、水溶液を濃縮すると3水和物が得られる[1][3]

性質

水に易溶で強い吸湿性、潮解性をもつ。無水物のほか、0.5水和物および3水和物が存在する。エタノールおよび液体アンモニアにも可溶である。水溶液から29.6℃以下では3水和物、29.6℃から61.6℃では0.5水和物、61.6℃以上では無水物が析出する[3]

硝酸ルビジウム複塩を生成する。

加熱により激しく分解し酸化リチウムを残す。

結晶構造

無色の三方晶系の結晶であり、単位格子は以下のような構造をとる。

Kristallstruktur von Lithiumnitrat

__ Li+  __ N  __ O

脚注

  1. 日本化学会編 『新実験化学講座 無機化合物の合成II』 丸善、1977年
  2. D.D. Wagman, W.H. Evans, V.B. Parker, R.H. Schumm, I. Halow, S.M. Bailey, K.L. Churney, R.I. Nuttal, K.L. Churney and R.I. Nuttal, The NBS tables of chemical thermodynamics properties, J. Phys. Chem. Ref. Data 11 Suppl. 2 (1982).
  3. 『化学大辞典』 共立出版、1993年
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