熊本地震 (1625年)

1625年の熊本地震(くまもとじしん)は、1625年7月21日寛永2年6月17日)夜、現在の熊本を襲った地震である。規模は推定M5.0~6.0。熊本城の火薬庫が爆発し[1]、天守付近の石壁、城中の石垣に被害があった[2]。死者約50人。

熊本地震 (1625年)の位置(熊本県内)
熊本地震 (1625年)
震源地

記録

細川家・萬覚書には、以下のような記述がある。

肥後ニ先月十七日ノ夜、大なへゆり、殿主、其外城中ノ家、から木立斗残り、かわら、ひき物も皆々おちくづれ、城中ニ人五十人ほと死申候、塩硝倉ともずりニ火出候而、跡もなくふきちらし、あたり五町八町之間ノ家、無残ふきちらし、ゑんせう八万斤ノ上有之つる故ニ、倉ノ下ノ石かき、何もやねかわら六り五りほと、ふきちらし申候、斎藤伊豆殿防庵ノ家も損、少つゝ作事被仕候、城之儀者、江戸へ被仰伺のよし申候、

上記の文を現代語に訳すと次のようになる。

肥後で、6月17日の夜、大地震が起きた。熊本城の天守、城中の家は空木ばかりになり、瓦も皆崩れ落ちた。城内の死者は50人ほど。煙硝倉(火薬庫)の蔵から出火、爆発し、5町8町(500m~800m)の家は跡形もなく吹き飛んだ。火薬が8万斤(48t)以上もあったので、蔵の下の石垣、屋根瓦が6里5里(3~4㎞)吹き飛んだ。斎藤伊豆殿の棒庵の家も損害し、少しづつ修理している。熊本城の修復については江戸(幕府)に修理の許可の伺いを立てている。

脚注

  1. 日本付近のおもな被害地震年代表(17・18世紀)”. www.zisin.jp. 日本地震学会. 2023年3月4日閲覧。
  2. 熊本県の地震活動の特徴”. www.jishin.go.jp. 地震本部. 2021年2月21日閲覧。
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