横浜ダービー

横浜ダービー(よこはまダービー)とは、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に加盟し、いずれも神奈川県横浜市をホームタウンとする横浜F・マリノス横浜FC横浜スポーツ&カルチャークラブ(Y.S.C.C.横浜)の各クラブが対戦する試合の呼称。1993年から1998年までJリーグに加盟していた横浜フリューゲルスと横浜マリノスとの対戦も横浜ダービーと称されていた。

これとは別に、神奈川県に本拠地を置くクラブチーム同士の対戦を神奈川ダービーという。

ホームスタジアム

チーム名スタジアム名
命名権名称)
収容人員画像備考
横浜F・マリノス
横浜フリューゲルス
横浜国際総合競技場
日産スタジアム
72,327人
日産ス
日産ス
2010年までは横浜FCも使用
横浜F・マリノス、横浜FC
Y.S.C.C.横浜
(横浜フリューゲルス)
三ツ沢公園球技場
ニッパツ三ツ沢球技場
15,454人
ニッパ球
ニッパ球
Y.S.C.C.横浜三ツ沢公園陸上競技場18,300人
三ツ沢陸
三ツ沢陸
(準本拠地扱い)

横浜F・マリノス vs 横浜FC

ダービー時の試合前光景。横浜FCホームゲームにおけるマリノスサポーター。
ダービー時の試合前光景。マリノスホームゲームにおいて、横浜FC側から撮影

概要

  • 公式戦での対戦年度は2006年に開催されたプレシーズンマッチ(この場合の「公式戦」とは、イベントとして開催された興行試合のことであり、Jリーグが定義する「公式戦」にはカウントされない)。
  • リーグ戦での対戦は、両チームがJ1に所属した2007年に初めて実現した。
  • 天皇杯での対戦は2012年の天皇杯が初。
  • ルヴァン杯での対戦はない(2020年現在)。
  • それまでにも、公式戦ではないが練習試合などで対戦している。
  • 横浜国際総合競技場(横浜F・マリノス側)と三ツ沢公園球技場(横浜FC側)で開催されている(但し、横浜F・マリノスが三ツ沢、横浜FCが日産スタジアムで年に数回主催開催を行う場合もある)。同じ都市で違う本拠地のダービーはこことさいたまダービーだけである。

リーグ戦

月日時期会場ホーム得点アウェイ観客数
2001年 - 2006年は、横浜FMがJ1、横浜FCがJ2所属のため開催なし。
2007年3月10日J1第2節三ツ沢横浜FC1 - 0横浜FM13,737
8月11日第19節日産ス横浜FM8 - 1横浜FC53,916
2008年 - 2019年は、横浜FMがJ1、横浜FCがJ2所属のため開催なし。
2020年7月22日J1第6節日産ス横浜FM4 - 0横浜FC4,819
12月19日第34節ニッパ球横浜FC3 - 1横浜FM6,766
2021年4月24日J1第11節日産ス横浜FM5 - 0横浜FC12,297
9月25日第29節ニッパ球横浜FC2 - 2横浜FM4,957
2022年は、横浜FMがJ1、横浜FCがJ2所属のため開催なし。
2023年4月8日J1第7節日産ス横浜FM5 - 0横浜FC25,238
8月26日第25節ニッパ球横浜FC-横浜FM
  • 初対戦は、横浜FCのホーム開幕戦となった。9年ぶりの横浜ダービーということでチケットの多くが発売日に売れ、(三ツ沢での開催のため、席数が少ないとはいえ)かなり早い段階で売り切れるなど、注目を集めた。試合では、横浜FCが1-0でJ1初勝利を挙げた。
  • 2度目の対戦では、初対戦の雪辱を果たすべく、F・マリノス側はチケットの半額販売、「最後のダービー」という過激な煽り(この時点で横浜FCは最下位だった)、広告の大量掲示など、積極的な宣伝活動を行った結果、5万人を超える観衆を集めた。試合でも、チーム最高記録となる8得点を挙げ、その雪辱を果たした。
  • 3度目の対戦では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、観客数5,000人制限かつ横浜FCサポーターの入場禁止の措置が執られた。

カップ戦・その他

月日時期会場ホーム得点アウェイ観客数
2006年2月26日プレシーズンマッチ日産ス横浜FM4 - 0横浜FC12,496
2012年10月10日天皇杯3回戦横浜FM2 - 1横浜FC8,862
2018年7月11日天皇杯ニッパ球横浜FM2 - 1横浜FC10,435
2019年8月14日天皇杯横浜FM2 - 1横浜FC12,489

トラブル

  • 2007年J1第19節(8月11日)の横浜F・マリノス主管(日産スタジアム)の試合前日(8月10日)深夜、同スタジアム南ゲート前で横浜FCサポーターの男性3人に暴行を加え怪我を負わせたとして、2008年1月に港北警察署は横浜F・マリノスのサポーターグループのリーダー、清義明を傷害容疑で逮捕した[1]
  • 2008年8月、横浜FCのサポーターによる横浜F・マリノスの広告への意図的な破損、投棄行為が行われたため、横浜F・マリノスは神奈川警察署へ届け出た上で横浜FCに抗議を行った。後に横浜FCが事実関係を認定すると共に、破損、投棄行為を行ったサポーターグループが横浜F・マリノスに謝罪した[2]
  • 2012年10月10日、日産スタジアムで行われた天皇杯3回戦の試合開始前、横浜FCサポーターが侮辱目的と思われる大型の横断幕を掲出した[3]。10月13日、横浜FCは公式サイト上に横浜F・マリノス及び関係者に対する謝罪文を掲載し[3]。10月17日、横浜FCは当該行為首謀者を無期限の入場禁止処分とした[4]
  • 2018年7月11日、天皇杯3回戦で行われた試合にて、横浜FCサポーターが選手入場後に行われた平成30年7月豪雨による犠牲者への黙祷を無視しそのままチャントを歌い続けた事で世間によるバッシングを受け、後にクラブ側が声明文を発表し、2018年7月15日に行われた横浜FC対アルビレックス新潟の試合前にコールリーダーによる事情説明と謝罪がなされた。

横浜F・マリノス vs Y.S.C.C.横浜

2016年現在、リーグ戦での対戦こそないものの、2012年の天皇杯2回戦で横浜F・マリノスとY.S.C.C.が対戦した(Y.S.C.C.は当時日本フットボールリーグ(JFL)所属)。Y.S.C.C.は公式ページで「世紀の一戦! 新たな、YOKOHAMAダービー!!」との文字が入った対戦カード告知画像を掲載した[5]。試合は4-2で横浜F・マリノスが勝利した。なお、これに勝利した横浜F・マリノスの次戦(3回戦)の相手は横浜FCとなった(上述)。

月日時期会場ホーム得点アウェイ観客数
2012年9月8日天皇杯2回戦ニッパ球横浜FM4 - 2YS横浜4,201

横浜FC vs Y.S.C.C.横浜

公式戦での対戦はまだなし。

横浜マリノス vs 横浜フリューゲルス

概要

  • 公式戦での対戦年度は1992 - 1998年
  • 主に三ツ沢公園球技場(1997年度まで)と横浜国際総合競技場(1998年限り)で開催された。
    • 1998年度のマリノスのホームゲームは、横浜国際総合競技場におけるJリーグの試合の初開催である。
    • 1994年第1ステージ(サントリーシリーズ)のマリノス主催試合分は三ツ沢の芝生張替え工事などの関係で、特別にベルマーレ平塚の許諾を得て平塚競技場で行った。
    • なお1992年 - 1995年はフリューゲルスは長崎県熊本県鹿児島県を「特別活動地域」としてホームタウンに準ずる地域として扱われたが、これらの地域で横浜ダービーが開催されたことはなかった。
  • Jリーグにおける、最初の(狭義での)ダービーマッチである。
  • 前述の通り、両チームの合併により今後は開催されない。

戦績

PK戦引き分け扱い

リーグ戦

  • 横浜マリノス:10勝1分7敗
  • 横浜フリューゲルス:7勝1分10敗

PK戦引き分け扱い

開催年開催日大会会場ホーム得点アウェイ観客数
1993年6月12日Jリーグ1st第9節三ツ沢横浜M3 - 2横浜F11,734
7月10日Jリーグ1st第17節横浜F1 - 0横浜M13,943
9月3日Jリーグ2nd第9節横浜F3 - 2横浜M13,257
12月8日Jリーグ2nd第17節横浜M4 - 1横浜F13,024
1994年4月23日Jリーグ1st第11節横浜F1 - 0横浜M14,326
6月11日Jリーグ1st第21節平塚横浜M2v - 1横浜F16,671
9月17日Jリーグ2nd第11節三ツ沢横浜F1 - 0横浜M14,508
11月16日Jリーグ2nd第21節横浜M2 - 0横浜F13,102
1995年3月25日Jリーグ1st第3節国立横浜F0 - 1横浜M36,039
5月10日Jリーグ1st第15節三ツ沢横浜M0 - 0
(PK 4 - 5)
横浜F13,817
8月19日Jリーグ2nd第3節横浜F2v - 1横浜M14,104
10月7日Jリーグ2nd第15節横浜M1 - 0横浜F12,249
1996年4月20日Jリーグ第9節横浜F1 - 2v横浜M13,670
11月2日Jリーグ第28節横浜M1 - 2横浜F12,016
1997年7月12日Jリーグ1st第15節横浜M1 - 0横浜F12,307
9月10日Jリーグ2nd第11節横浜F2 - 3横浜M8,273
1998年3月21日Jリーグ1st第1節横浜国横浜M1 - 2v横浜F52,083
9月15日Jリーグ2nd第5節横浜F0 - 2横浜M53,598

注:v = Vゴール

カップ戦・その他

横浜マリノス:1勝2敗
横浜フリューゲルス:2勝1敗

開催年開催日大会会場ホーム得点アウェイ観客数
1992年10月11日ナビスコ杯予選L第9節平塚横浜M1 - 2v横浜F5,109
12月6日天皇杯2回戦山城総横浜M4 - 2
(延長戦)
横浜F
1993年9月11日ナビスコ杯グループリーグ三ツ沢横浜F3 - 1横浜M13,419

注:v = Vゴール

その他

  • 厳密には日本リーグの時代においてもマリノス、フリューゲルスの前身である日産、全日空に加え、同じく三ツ沢を本拠地とした古河電工のいずれかの対戦も現代であれば横浜ダービーと呼ばれることになるが、ダービーマッチという言葉が一般化したのはJリーグ発足後のことである。Jリーグ元年の段階で唯一同じスタジアムを本拠地に構える2クラブであった両者の対戦を、海外では「ローカル・ダービー」と呼ぶことが中継の際NHKアナウンサー(当時)の山本浩から豆知識として語られた。
  • 1999年には、当時JFL所属だった横浜FCが神奈川県サッカー選手権大会(天皇杯の神奈川予選に当たる)に出場。また、マリノスユースも同大会に出場しており[注 1]、決勝で「横浜FC vs マリノスユース」という試合が行われている。この試合は、横浜FCが3-1で勝利を収めている。

出典

  1. 第94回大会までは、2種チームも天皇杯及びその予選への出場資格を持っていた

関連項目


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