東京都立狛江高等学校

東京都立狛江高等学校(とうきょうとりつこまえこうとうがっこう、: Tokyo Metropolitan Komae High School)は、東京都狛江市元和泉三丁目に所在する東京都立高等学校。狛高(こまこう)と略される。

東京都立狛江高等学校
都立狛江高校
地図北緯35度37分38.8秒 東経139度34分14秒
国公私立の別 公立学校
設置者 東京都の旗 東京都
校訓 自主・創造・友愛
設立年月日 1972年4月1日
共学・別学 男女共学
課程 全日制課程
単位制・学年制 学年制
設置学科 普通科
学期 3学期制
学校コード D113299910049
高校コード 13166A
所在地 201-8501
東京都狛江市元和泉三丁目9番1号
外部リンク 東京都立狛江高等学校
ウィキポータル 教育
ウィキプロジェクト 学校

ダンス部や野球部、箏曲部で有名である。

概要

狛江市内唯一の高等学校。市内南西部多摩川沿いに位置し、自然に恵まれた環境にある[1]国際理解教育に力を入れ、オーストラリアキラウィ高等学校台湾台北市立大同高級中学との交流や短期交換留学、毎年25名程度の長期留学生の受け入れなどを行っている[2]。また、東京外国語大学の留学生との交流活動を行っているほか、2009年からは国際理解教育の一環として日本国外(韓国もしくは台湾)への修学旅行を実施し、現地の学校との姉妹校交流を深めている。

教育のみではなく、部活動などにも力を入れていて[2]、硬式野球部の2021年に都立高校として唯一の8強入りや[3][4]、ダンス部の第15回日本高校ダンス部選手権優勝などにその実績が代表される[5][6]

沿革

1972年設立。それまで狛江市内に都立高校がなかったことから、1960年代より狛江市長や市議会に市内に高校設立の陳情や要望が多く寄せられ、開設の運びとなった。1973年度より授業が開始されたが、校舎の竣工が間に合わず、入学式および1学期の授業は東京都立世田谷工業高等学校で行うこととなった[7]

なお、以下に示す年表は、特記なき限りこの学校の公式ホームページを出典とする[8]

  • 1972年10月26日 - 東京都条例第114号により東京都立狛江高等学校が東京都狛江市和泉2847番地2号に設置される。
  • 1973年
    • 4月8日 - 第一回入学式を都立世田谷工業高校で挙行[7]
    • 8月28日 - 世田谷工業高校内仮校舎から狛江市新校舎に移転。
    • 8月31日 - 校舎棟、体育館棟、プール棟完成。
  • 1974年10月26日 - 開校記念式典を挙行。
  • 1990年6月1日 - 東京都教育委員会から「東京都国際理解教育推進校」の委嘱を受ける。
  • 1993年4月1日 - 普通課程に国際コース2学級、自然科学コース1学級が設置される。
  • 1996年3月31日 - 校舎の大規模修繕工事完了。
  • 2005年4月1日 - コース制が廃止され、普通科8学級となる。
  • 2008年7月31日 - 旧体育館棟が解体され、新体育館棟が完成する。
  • 2009年11月9日 - 新体育館棟の隣にサブアリーナが完成する。
  • 2018年4月1日 - 東京都教育委員会より進学指導研究校、国際交流リーディング校に指定される。
  • 2020年4月1日 - 東京都教育委員会より進学指導研究校アソシエイト、文化部活動推進校に指定される。

教育

前述した通り、国際理解教育に力を入れていることから、東京都教育委員会より国際交流リーディング校に指定されている[8]。また、希望者は中国語をはじめとする第二外国語を学ぶことができる。

土曜日授業や勉強合宿の実施、受験対策の講習・補習も多く取り組んでおり、近年では国公立大学に10名以上、早慶MARCHに多数合格者を輩出している[9]

象徴

制服

現行の制服ブレザーで、夏服と冬服が用意されている。女子生徒はスカートスラックスから選択できる[10]

校章

飯田繁によるデザインで、イチョウ(公孫樹)をモチーフにしたもの[10]。開校前この地は和泉多摩川緑地の一部をなしていて、一帯には池とバラ園があった[7]。本校正門付近のイチョウ並木は、その池の周りに植えられていたものである[7]。なお、狛江市の市の木もイチョウで、各地に植えられている。

校歌

1974年5月制定。作詞は国文学者坊城俊民、作曲は英文学者で元武蔵大学教授の田崎篤次郎[10]

歌詞には、万葉集の中に狛江市近辺のこととして「多摩川に曝す手作さらさらに 何そこの児のここだ愛しき」[注 1]と詠われていることを踏まえ、「高麗人の伝へし技を受け継ぎてあづま乙女は布さらしけり」という反歌が挿まれている[10]

この2人による校歌としては他に、「都立九中・二十四中合併記念校歌」(東京都立第九中學校(現:東京都立北園高等学校)第二校歌)、「上板橋第二中学校校歌」などがある[11]

学校行事

  • 修学旅行 - 前述の通り例年韓国や台湾へ旅行する[12]
  • 公孫樹祭 - この学校の体育祭と文化祭の総称である。なお、体育祭と文化祭は別々に開催される[12]
    • 体育祭 - 毎年6月に開催される体育行事であり、赤、青、黄、緑の四つのチームに分かれて競い合う。各団の応援合戦では衣装や振り付けに凝ったパフォーマンスを披露する。
    • 文化祭 - 毎年9月に開催される文化行事であり、各クラスが模擬店や演劇、アトラクションなどを企画する。また、体育館や格技棟ではダンス部、吹奏楽部、軽音楽部、合唱部などによる公演も行われる。
  • ロードレース
  • 合唱祭
  • 球技大会

部活動

運動部18個、文化部13個の合計31個の部活が存在する[2]

運動部

  • 男子硬式テニス部
  • 女子硬式テニス
  • ソフトテニス部
  • 陸上競技部
  • 剣道部
  • 女子サッカー部
  • 男子バレーボール部
  • 女子バレーボール部
  • 男子バスケットボール部
  • 女子バスケットボール部
  • バドミントン部
  • 卓球部
  • 水泳部
  • ラグビー部
  • 硬式野球部 - 2021年選抜高校野球大会21世紀枠の東京都推薦校に選出された[4]
  • 男子サッカー部 - 関東高校サッカー東京都予選 2018年東京都ベスト4。
  • ダンス部 - 日本高校ダンス部選手権2015年優勝、2016年、2017年入賞、2018年準優勝。日本ダンス大会第5回優勝。

文化部

  • 美術部
  • サイエンス部
  • 軽音楽部
  • 合唱部
  • 漫画研究部
  • パソコン部
  • 英語研究部
  • 茶道部
  • 華道部
  • 弦楽合奏部
  • 吹奏楽部
  • JRC部
  • 筝曲部 - 全国大会に出場する実力がある。

著名な関係者

出身者

教職員

交通

脚注

注釈

  1. 狛江市中和泉にはこの歌が刻まれた玉川碑が存在する。

出典

  1. 東京都立狛江高等学校: 令和四年学校案内”. www.metro.ed.jp. 東京都. 2022年6月5日閲覧。
  2. 東京都立狛江高等学校: 特色”. www.metro.ed.jp. 東京都教育委員会. 2022年6月5日閲覧。
  3. 昨年夏・秋と2季連続8強に進出した都狛江。”ごく普通の都立”の可能性を引き出した指導とは?(上原伸一) - 個人”. Yahoo!ニュース. 2022年6月5日閲覧。
  4. 狛江高校野球部OB会 (2021年2月4日). 狛江高校野球部の歴史”. 狛江高校野球部OB会. 2022年6月5日閲覧。
  5. 都立狛江、宝仙学園女子部がV 高校ダンス部選手権新人戦東日本大会ビッグクラス”. 産経ニュース. 2022年6月5日閲覧。
  6. 東京都立狛江高等学校: 部活動・生徒会”. www.metro.ed.jp. 東京都教育委員会. 2022年6月5日閲覧。
  7. 狛江に高校を”. www.city.komae.tokyo.jp. ぎょうせい時模様. 狛江市 (2001年10月19日). 2022年7月23日閲覧。
  8. 東京都立狛江高等学校: 沿革”. www.metro.ed.jp. 東京都教育委員会. 2022年6月5日閲覧。
  9. 学校からのメッセージ | 東京都立狛江高等学校”. www.metro.ed.jp. 2022年6月5日閲覧。
  10. 東京都立狛江高等学校: 制服・校章・校歌”. www.metro.ed.jp. 東京都教育委員会. 2022年6月5日閲覧。
  11. 九曜会/校歌”. www.kuyo.jp. 2022年6月5日閲覧。
  12. 東京都立狛江高等学校: 学校行事”. www.metro.ed.jp. 東京都教育委員会. 2022年6月5日閲覧。

関連項目

外部リンク

This article is issued from Wikipedia. The text is licensed under Creative Commons - Attribution - Sharealike. Additional terms may apply for the media files.