教師あり学習

教師あり学習（きょうしありがくしゅう, 英: Supervised learning）とは、機械学習の手法の一つである。事前に与えられたデータをいわば「例題（＝先生からの助言）」とみなして、それをガイドに学習（＝データへの何らかのフィッティング）を行うところからこの名がある。

機械学習および データマイニング
問題 分類 クラスタリング 回帰 異常検知 相関ルール 強化学習 構造化予測 特徴量設計 表現学習 オンライン学習 半教師あり学習 教師なし学習 ランキング学習 文法獲得
教師あり学習（分類 • 回帰） 決定木 アンサンブル （バギング、ブースティング、 ランダムフォレスト） k-NN 線形回帰 単純ベイズ ニューラルネットワーク ロジスティック回帰 パーセプトロン 関連ベクトルマシン (RVM) サポートベクトルマシン (SVM)
クラスタリング BIRCH 階層的 k平均法 期待値最大化法 (EM) DBSCAN OPTICS 平均値シフト
次元削減 因子分析 CCA ICA LDA NMF PCA t-SNE
構造化予測 グラフィカルモデル ベイジアンネットワーク CRF HMM
異常検知 k-NN 局所外れ値因子法
ニューラルネットワーク オートエンコーダ ディープラーニング DeepDream 多層パーセプトロン RNN LSTM GRU 制約ボルツマンマシン SOM CNN U-Net
強化学習 Q学習 SARSA 時間差分 (TD)
理論 偏りと分散のトレードオフ 計算論的学習理論 経験損失最小化 オッカム学習 PAC学習 統計的学習 VC理論
学会・論文誌等 NIPS ICML ML JMLR ArXiv:cs.LG
全般 統計学および機械学習の評価指標

典型的なものとして分類問題と回帰問題がある。たとえば最も簡単な分類問題である二値分類問題では、訓練データ（例題）が、典型的にはベクトルとラベルの組として、${\displaystyle ({\mathbf {x} }_{1},y_{1}),({\mathbf {x} }_{2},y_{2}),...}$ のように与えられる。ここで、${\displaystyle y_{i}}$ は0または1の2値を取るラベルで、${\displaystyle {\mathbf {x} }_{i}}$ は${\displaystyle i}$ 番目のデータの座標を表す。そして「学習」とは、これらのデータに何らかの基準でもっとも合う関数関係 ${\displaystyle y=f(x)}$ を求めることである。回帰問題でもほぼ同様で、違いは ${\displaystyle y_{i}}$ が離散値の代わりに実数値を取るということである。

このような関数関係が求められれば、未知のデータ ${\displaystyle {\mathbf {x} }}$ にそれを適用して、予言 ${\displaystyle y=f({\mathbf {x} })}$ を与えることができる。分類問題であればこれを分類器、回帰問題であればこれを回帰曲線などと称する。