平成15年台風第6号

平成15年台風第6号(へいせい15ねんたいふうだい6ごう、アジア名:Soudelor[1])は、2003年6月に発生し、台湾フィリピン韓国などに被害を出し、日本にも接近した台風である[2]

台風第6号 (Soudelor)
カテゴリー4の タイフーンSSHWS
衛星画像(6月18日)
衛星画像(6月18日)
発生期間 2003年6月13日6時 - 6月19日15時(UTC)
寿命 153時間
最低気圧 955 hPa
最大風速
(日気象庁解析)
80 knot (40 m/s)
プロジェクト : 気象と気候/災害

概要

進路図

2003年6月12日9時(JST)にパラオ島の北東海上で熱帯低気圧が発生し、西北西に進みながら発達して、13日15時にフィリピンの東海上で台風6号となり、アジア名「ソウデロア(Soudelor)」と命名された[3]。また、フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)はこの台風について、フィリピン名「エゲイ(Egay)」と命名した。台風は西に進路を変えた後、勢力を維持してルソン島の東海上を北北西に進んだ。その後発達して強い勢力となり、8日5時半頃に西表島を通過して東シナ海を北北東に進んだ。そして18日15時に最も発達した後は、徐々に勢力を弱めて19日13時頃に対馬を通過。その後は日本海を北東に進み,20日0時に隠岐諸島の北北東で温帯低気圧に変わった。温帯低気圧は同日に北日本を通過して、24日15時に日本のはるか東の海上で消滅した[3]

気象記録

6月17日から21日にかけて、この台風と梅雨前線の影響で九州地方で総降水量300mmを超える大雨となった。

主な日降水量は、18日には高知県土佐清水市で173mm、熊本県上村白髪岳で123mm、長崎県福江市で112mm、宮崎県えびの市で110mmとなり、19日には徳島県東祖谷山村京上で156mm、えびの市で122mm、鹿児島県高山町甫与志岳で106mm、高知県池川町で102mmなどに達した[3]。また、21日には北海道浜中町榊町で173mmなど、四国や北海道で大雨になった[3]

18日には、石垣島で最大風速25.7m/s(最大瞬間風速40.8m/s)、西表島で最大風速30.4m/s(最大瞬間風速56.6m/s)、19日には、福江島で最大風速20.9m/s(最大瞬間風速41.2m/s)、長崎県厳原町で最大風速20.3m/s(最大瞬間風速35.6m/s)、福島県西郷村で最大風速20.9m/s(最大瞬間風速40.6m/s)、広島県広島市で最大風速20.7m/s(最大瞬間風速33.6m/s)などの暴風を観測した[3]

影響

日本

この台風と前線の影響で、沖縄地方や日本海側の各地で、強風による交通機関の障害や農作物への被害が相次いだ。また、九州地方を中心に強風による負傷者も多く発生した。大雨による被害は、がけ崩れ等の土砂災害が九州地方や四国地方などで発生し、北海道では道路の損壊が発生した[3]

この台風による災害は、後に政府により局地激甚災害に指定された。

日本以外

脚注

  1. デジタル台風:台風200306号(SOUDELOR)- 総合情報(気圧・経路図) - 国立情報学研究所北本朝展
  2. 気象庁|台風経路図2003年”. www.data.jma.go.jp. 2020年7月23日閲覧。
  3. 2003年の大雨”. 日本気象学会. 2020年5月8日閲覧。

外部リンク


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