山陽電気鉄道6000系電車

山陽電鉄では旧性能車の置き換えと阪神梅田への直通特急運行に対応する車両として、1986年から2000年までにわたり、5000系・5030系を大量増備した。以降新車導入はなかったが、老朽化が進んでいる3000系列の置き換えおよび旅客サービスの向上と柔軟な運用にも対応した汎用型車両として開発された。また、山陽電鉄における21世紀初の新型車両でもある[2]。

当初は3両編成のみだったが、2019年6月より4両編成の導入が開始された。山陽電鉄における4両編成は1990年の5000系5020・5022編成以来、29年ぶりの増備となった[4]。導入以降、3000系置き換えのため年間2～3編成ペースで増備が進められている。

姫路方にMc車が連結されるのは、完全新造車では2000系以来である。

以前の車両では、両端ともMc車、もしくは両端ともTc車の場合は神戸・大阪方が偶数（0も含む）、姫路方が奇数という付番法則であったが、本系列は両端がMc車となっているものの、姫路方の車両は神戸・大阪方の車両の番号に+100するという、阪急電鉄の付番法則に近いものに変更されている。

また、本系列の付随車のうち、6300形は集電装置・補助電源装置などを搭載するために他の形式とは異なる点が多い。百の位で「3」を付けた付随車は山陽電鉄で唯一である[14]。なお、4両編成に連結される6500形（3号車）[15]はこれら補機類を搭載しない付随車となったため、これまで通り百の位が「5」である。ただし、下二桁は他の車両と合わせており、6500～6509は欠番である。

最初に導入を開始した3両編成は2編成連結による6連での直通特急運用および網干線のワンマン運転にも対応する[5]。2編成連結時の連結順は奇数車番の編成を姫路方とするよう指定しており、先頭車の仕様の相違から車種構成は偶数車番の編成がMc1 - T - Mc2、奇数車番の編成がMc3 - T - Mc4（組成順はいずれも大阪方から）とされ[12]、Mc2とMc3の前面には貫通幌枠と電気連結栓が設けられている[12]。転落防止幌の取付けも可能[5]。Mc1とMc4の前面には幌枠・電気連結栓は設けられていない[12]。なお、6017編成は後述の4両編成と同様に両先頭車とも幌枠を装備していない[16]。

また、4両編成の先頭車は大阪方をMc1、姫路方をMc4としており、どちらも幌枠は装備しない。

• 6000系
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  6000形 6000
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  6500形 6512
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  6300形 6300
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  6100形 6100

2019年7月19日から9月8日までアニメ「忍たま乱太郎」とのコラボ企画『忍たまとおでかけ山陽沿線の段』の一環として、6002編成がラッピング車両「忍たまとおでかけ号」として運転されていた[17]。

2020年11月14日から12月18日までは明石市立天文科学館60周年を記念して6006+6007編成がラッピング車「シゴセンゴー」として運転された。

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  6002編成「忍たまとおでかけ号」
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  6006+6007編成 「明石市立天文科学館60周年記念シゴセンゴー」

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  6001編成。6001号（Mc3）の前面に貫通幌枠と電気連結栓が設けられている。
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  2編成を繋ぎ6両で直通特急の運用に入る6000系

3両編成は主に、阪急・阪神神戸三宮 - 姫路間と網干線の普通車を中心に運用されている。定期のS特急は全て4両編成なので、S特急の運用は4両編成の代走に限られる。2017年6月からは、6002+6003編成を使用して6連での阪神梅田駅までの試運転が行われ[18]、2017年9月24日より直通特急運用を開始した[19]。2018年12月25日まで6002編成と6003編成が、2019年2月26日からは6008編成と6009編成が連結して運行され、その後も5000系・5030系の6両編成不足時に本系列2編成が直通特急として運用されることがある[20]。

4両編成は阪急・阪神神戸三宮 - 姫路間の普通・S特急を主体に運用されている。

2022年4月1日現在[21]。

• 板宿駅改札前で2016年1月27日に開業のローソン山陽板宿ちか店は、店舗に6000系を模した外観を採用した[22]。
• 山陽バスが開業80周年を記念して、垂水地区で運行している路線バス5650A号(三菱ふそう・エアロスターMP38F)を、6000系を模した塗装にて運行している。ナンバーは6000系にちなんで「60-00」を取得しており、山陽バスでは極めて珍しい「神戸230」のナンバーが付けられている[23]。

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  山陽板宿駅改札前の「LAWSON+friends」山陽板宿ちか店
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  6000系を模した塗装の山陽バス

• efACE - 川崎重工業の標準型車両。本形式はこれのアルミ車体版である。

• 新型車両「6000系」を導入します (PDF) （山陽電気鉄道公式ニュースリリース）
• 山陽電気鉄道技術部車両課「山陽電車6000系車両の紹介 (PDF) 」『SUBWAY』2016年2月号、日本地下鉄協会。49-52頁。
• 山陽電気鉄道 技術部車両課「山陽電車における快適な車内環境づくり (PDF) 」『SUBWAY』2021年8月号、日本地下鉄協会。29-32頁。
• 「山陽電気鉄道6000系、新型車両を公開! 年間2 - 3編成ペースで導入」 - マイナビ鉄道ニュース

山陽電気鉄道の車両
現有車両
3000系（3000形・3050形・3100形） 5000系 5030系 6000系
過去の車両（概要）
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