孤高のストレンジャー
『孤高のストレンジャー』(原題:Stranger in Us All)は、リッチー・ブラックモア率いるハードロック・バンド、レインボーが1995年に発表したスタジオ・アルバム。『ストリート・オブ・ドリームス』(1983年)以来となるレインボー名義の新作だが、ブラックモア以外は新メンバーである。
『孤高のストレンジャー』 | ||||
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リッチー・ブラックモアズ・レインボー の スタジオ・アルバム<meta itemprop='albumReleaseType' content='アルバム' /> | ||||
リリース | ||||
録音 | アメリカ合衆国マサチューセッツ州ノース・ブルックフィールド Long View Farm Studios | |||
ジャンル | ハードロック | |||
時間 | ||||
レーベル | RCA/BMG | |||
プロデュース | リッチー・ブラックモア、パット・リーガン | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
レインボー アルバム 年表 | ||||
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背景
リッチー・ブラックモアは2度目のディープ・パープル脱退の後、ソロ・プロジェクトに着手。当初の発表では「Moon」というバンド名だったが、その後「Rainbow Moon」に変更され[8]、最終的にはレコード会社の判断によりレインボー名義となった[9]。
過去にミッドナイト・ブルーやプレイング・マンティスで活動したドゥギー・ホワイトが、ボーカリストとして参加。ホワイトによれば、当初はブライアン・アダムス風のスタイルのボーカリストが起用されていたが、そのボーカリストはブラックモアの音楽も、ジャムを通じてアイディアを得る手法も理解できていなかったことが問題となり[9]、最終的にホワイトが加入。ホワイトは最初の2日間のリハーサルで、ブラックモアと3曲を共作したという[9]。
後にブラックモアと共にブラックモアズ・ナイトを結成するキャンディス・ナイトが、バックグラウンド・ボーカルに加えて4曲のソングライティングに貢献した[10]。「アリエル」はブラックモアズ・ナイトのライヴでも演奏され、映像作品『パリス・ムーン』には2006年のパリ公演における演奏が収録された。
「ホール・オブ・ザ・マウンテン・キング」は、エドヴァルド・グリーグの『ペール・ギュント』からの「山の魔王の宮殿にて」をアレンジしたもので、同じ『ペール・ギュント』からの「朝」も引用されている[8]。「スティル・アイム・サッド」はヤードバーズのカヴァーで、レインボーの1975年のアルバム『銀嶺の覇者』にインストゥルメンタルとして収録され、その後のライヴではロニー・ジェイムス・ディオのボーカルをフィーチャーして演奏されていた[8]。
反響・評価
本作は英米では大きな成功を収められなかったが、ヨーロッパの一部の国や日本では大ヒットを記録。フィンランドのアルバム・チャートでは6位に達し、6週連続でトップ40入りした[1]。日本ではオリコンチャートで7位に達し[2]、1995年9月度に日本レコード協会によってゴールド・アルバムに認定された[11]。スウェーデンでは2週連続で8位となり、レインボーのアルバムとしては4作目のトップ10ヒットとなった[3]。
ブレット・アダムスはオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け、「ホワイトは真っ当で極めて有能なハードロック・ボーカリストだが、ロニー・ジェイムス・ディオ、グラハム・ボネット、ジョー・リン・ターナーほど突出していない」と評した[12]。ただし、アダムスは「ハンティング・ヒューマンズ(インセイシャブル)」と「ブラック・マスカレード」の2曲について「かつてのレインボーのエナジー、ドラマ、ダイナミクスを再現しているという意味で突出した2曲」と評している[12]。
収録曲
特記なき楽曲はリッチー・ブラックモアとドゥギー・ホワイトの共作。
- ウルフ・トゥ・ザ・ムーン - "Wolf to the Moon" (Ritchie Blackmore, Doogie White, Candice Night) – 4:16
- コールド・ハーテッド・ウーマン - "Cold Hearted Woman" – 4:31
- ハンティング・ヒューマンズ(インセイシャブル) - "Hunting Humans (Insatiable)" – 5:45
- スタンド・アンド・ファイト - "Stand and Fight" – 5:22
- アリエル - "Ariel" (R. Blackmore, C. Night) – 5:39
- トゥー・レイト・フォー・ティアーズ - "Too Late for Tears" (R. Blackmore, D. White, Pat Regan) – 4:56
- ブラック・マスカレード - "Black Masquerade" (R. Blackmore, Paul Morris, D. White, C. Night) – 5:35
- サイレンス - "Silence" – 4:04
- ホール・オブ・ザ・マウンテン・キング - "Hall of the Mountain King" (Edvard Grieg, C. Night / arr. by R. Blackmore) – 5:34
- スティル・アイム・サッド - "Still I'm Sad" (Paul Samwell-Smith, Jim McCarty) – 5:22
日本盤ボーナス・トラック
- エモーショナル・クライム - "Emotional Crime" (R. Blackmore, D. White, P. Regan) – 3:50
参加ミュージシャン
- リッチー・ブラックモア - ギター
- ドゥギー・ホワイト - ボーカル、バックグラウンド・ボーカル
- ポール・モリス - キーボード
- グレッグ・スミス - ベース、バックグラウンド・ボーカル
- ジョン・オライリィ - ドラムス
アディショナル・ミュージシャン
- キャンディス・ナイト - バックグラウンド・ボーカル
- ミッチ・ワイス - ハーモニカ
脚注
- finnishcharts.com - Ritchie Blackmore's Rainbow - Stranger In Us All
- ORICON STYLE
- swedishcharts.com - Ritchie Blackmore's Rainbow - Stranger In Us All
- Offizielle Deutsche Charts
- norwegiancharts.com - Ritchie Blackmore's Rainbow - Stranger In Us All
- Ritchie Blackmore's Rainbow - Stranger In Us All - hitparade.ch
- dutchcharts.nl - Ritchie Blackmore's Rainbow - Stranger In Us All
- 日本初回盤(BVCP-862)ライナーノーツ(酒井康、1995年7月14日)
- “Interview with DOOGIE WHITE”. DMME.net (2002年3月). 2023年2月2日閲覧。
- Candice Night Biography | Ritchie Blackmore & Blackmore's Night - 2014年7月19日閲覧
- THE RECORD No.432 (.pdf format) p.5 - 2014年7月19日閲覧
- Stranger in Us All - Ritchie Blackmore's Rainbow | AllMusic - Review by Bret Adams