像 (圏論)

CC における が与えられたとき,f(ぞう,: image)は単射 であって以下の普遍性を満たすものである[1]

  • f = hg なる射 が存在する。
  • 任意の対象 Z と射 と単射 であって f = lk なるものに対し h = lm なる射 が存在する。
像の普遍性
像の普遍性

注意:

  • そのような分解が存在するとは限らない。
  • gh の単射性(左可逆)により一意である。
  • m は単射である。
  • h = lm は(l の単射性より) m が一意であることを含んでいる。

f の像はしばしば im f あるいは Im(f) と記される。

集合の圏において射 の像は通常の から Y への包含である。群の圏アーベル群の圏や(左または右)加群の圏など多くの具体圏において、射の像は集合の圏における対応する射の像である。

零対象とすべての射に対して余核を持つ任意の正規圏において、射 f の像は

im f = ker coker f

と表せる。アーベル圏(これはとくに双正規である)において f が単射ならば f = ker coker f であり、したがって f = im f である。

脚注

  1. Mitchell 1965, p. 12, Section I.10.

参考文献

  • Mitchell, Barry (1965), Theory of categories, Pure and applied mathematics, 17, Academic Press, ISBN 978-0-124-99250-4, MR0202787

関連項目

This article is issued from Wikipedia. The text is licensed under Creative Commons - Attribution - Sharealike. Additional terms may apply for the media files.