井野正揮

広島県出身[3][注釈 1]。牛馬商・井野京一の息子として生まれた[4]。小学校入学直前に北海道上川郡に移住[4]。1931年（昭和6年）美瑛尋常高等小学校卒[2]。20歳で徴兵され野砲兵第7連隊に所属し、衛生兵として満洲、中国を転戦し、陸軍軍曹で終戦を迎えた[5]。

戦後、厚生事務官となり[2][6]、国立八雲病院勤務[6]、国立登別病院庶務課長、同事務長を歴任[2][6]。日本社会党に入党し、1951年（昭和26年）北海道議会議員となり4期在任した[2][6][7]。

1967年（昭和42年）の第31回衆議院議員総選挙において北海道4区から日本社会党公認で立候補したが落選[8]。次の1969年（昭和45年）第32回衆議院議員総選挙で当選した[8]。衆議院議員は1期務めた[2]。1968年（昭和43年）9月27日の『文藝春秋』に、登別開拓農業組合長として金銭の不正があるとの記事が掲載された[9]。事実無根として文藝春秋を東京地方検察庁に告訴したが、井野の秘書が逮捕され、井野本人も東京地方裁判所に起訴されため、1972年（昭和47年）第33回衆議院議員総選挙には出馬しなかった[9]。

その後、裁判で地元と東京を往復する以外は、公的な場に出席することはなかった[10]。1977年、東京地裁の判決前に脳溢血のため国立登別病院で死去した[3][11]。同年6月21日、葬儀が登別商工会館で執り行われ[12]、葬儀委員長を田村仙一郎登別市長が務めた[13]。

• 長男 井野厚（登別市議会議員、北海道議会議員）[13]

• 衆議院・参議院『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
• 『朝日選挙大観』朝日新聞社、1997年。
• 月刊クォリティ編集部編『ペンで書く墓碑銘 1970-1980年代 1』〈くま文庫19〉太陽、2009年。
• 『「現代物故者事典」総索引 : 昭和元年～平成23年 1 (政治・経済・社会篇)』日外アソシエーツ株式会社、2012年。

旧北海道4区選出衆議院議員(1947年 - 1993年)

定数5

第23回 岡田春夫 北二郎 三好竹勇 山中日露史 松浦栄 第24回 岡田春夫 北二郎 小平忠 柄沢とし子 篠田弘作 第25回 岡田春夫 渡辺惣蔵 篠田弘作 山中日露史 南条徳男 第26回 小平忠 岡田春夫 篠田弘作 山中日露史 南条徳男 第27回 渡辺惣蔵 小平忠 南条徳男 岡田春夫 篠田弘作 第28回 篠田弘作 岡田春夫 南条徳男 山中日露史 小平忠 第29回 南条徳男 岡田春夫 渡辺惣蔵 篠田弘作 山中日露史 第30回 篠田弘作 小平忠 岡田春夫 南条徳男 山中日露史 第31回 南条徳男 岡田春夫 篠田弘作 渡辺惣蔵 小平忠 第32回 小平忠 篠田弘作 南条徳男 井野正揮 相沢武彦 第33回 三枝三郎 岡田春夫 篠田弘作 渡辺惣蔵 小平忠 第34回 小平忠 岡田春夫 篠田弘作 池端清一 野村光雄 第35回 岡田春夫 三枝三郎 小平忠 渡辺省一 高橋辰夫 第36回 池端清一 三枝三郎 高橋辰夫 渡辺省一 岡田春夫 第37回 小平忠 池端清一 岡田春夫 渡辺省一 高橋辰夫 第38回 高橋辰夫 鳩山由紀夫 池端清一 中沢健次 渡辺省一 第39回 池端清一 中沢健次 鳩山由紀夫 小平忠正 渡辺省一 第40回 鳩山由紀夫 高橋辰夫 池端清一 渡辺省一 小平忠正