中川裕 (アイヌ語研究者)
略歴
神奈川県横浜市神奈川区出身[1]。1974年、東京大学文科III類入学、1978年、東京大学文学部言語学科卒業。1981年東京大学大学院人文科学研究科言語学専修課程中途退学。東京大学文学部言語学講座助手、千葉大学文学部講師、助教授を経て1999年同学部教授、人文社会科学研究科長などを歴任する[1]。2021年、同大学名誉教授。
人物
東京大学在学中から北海道内でアイヌ語を採録[3]。アイヌ語、アイヌ文学の研究、教育に従事。
1995年、「『アイヌ語千歳方言辞典』を中心としたアイヌ語・アイヌ文化の研究」で金田一京助博士記念賞を受賞[4]。2020年、文化庁長官表彰[5]。
週刊ヤングジャンプ連載の漫画『ゴールデンカムイ』でアイヌ語・アイヌ文化の監修を行っていた[6]。アイヌに関する設定の細かい部分についても相談を受けていた[7]。
弟の中川いさみが朝日新聞に連載している漫画『コロコロ毛玉日記』に登場した。
著書
- 『アイヌ語千歳方言辞典』草風館 1995
- 『アイヌ語をフィールドワークする ーことばを訪ねて』大修館書店 1995
- 『アイヌの物語世界』平凡社ライブラリー 1997、改訂版2020
- 『アイヌ語のむこうに広がる世界』編集グループSURE (シリーズこの人に会いたかった 第5巻) 2010
- 『語り合うことばの力 ーカムイたちと生きる世界』岩波書店 2010
- 『ニューエクスプレス アイヌ語』(CD付)白水社 2013
共著・校訂・監修
- 杉村キナラブック『アイヌ民話全集. キナラブック口伝. 1』校訂 北海道出版企画センター 1990
- 『エクスプレスアイヌ語』中本ムツ子共著 白水社 1997
- 『カムイユカラでアイヌ語を学ぶ』中本ムツ子共著 白水社 2007
- 『ニューエクスプレス・スペシャル 日本語の隣人たち』監修 白水社 2009
- 『ニューエクスプレス・スペシャル 日本語の隣人たちII』監修 白水社 2013
- 『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』野田サトル挿絵・漫画 集英社新書 2019
翻訳
- チューネル・M.タクサミ,ワレーリー・D.コーサレフ『アイヌ民族の歴史と文化』熊野谷葉子訳(監修)明石書店 1998
記念論文集
- 『ひろがる北方研究の地平線 - 中川裕先生還暦記念論文集』サッポロ堂書店 藤田印刷エクセレントブックス 2017
脚注
- 中川裕先生還暦記念論文集刊行委員会 編『ひろがる北方研究の地平線:中川裕先生還暦記念論文集』サッポロ堂書店、2017年6月30日、197頁。
- 名誉教授|大学案内|国立大学法人 千葉大学|Chiba University
- アイヌ語発音講座紹介:どうしん電子版(北海道新聞)
- 金田一京助博士記念賞受賞者一覧
- 令和二年度文化庁長官表彰名簿
- 「鹿の脳みそも食べた」 人気漫画『ゴールデンカムイ』の作者のこだわりとは
- アイヌ語研究者 中川裕 研究とエンターテインメントの相互作用
外部リンク
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