ワ州
ワ州(英語:Wa State、中国語:佤邦)はミャンマーのシャン州にある事実上の自治管区である。
旗 | |
地図 | |
首府 | パンサン |
特区主席 | パオ・ユーチャン |
面積(実際支配) | 3万平方キロ |
行政区域 | 4県、2特区 |
人口 | 55万 |
民族 | ワ族、シャン族、ラフ族、コーカン族 |
言語 | ワ語、中国語 |
通貨 | 人民元 |
ミャンマー政府による呼称はシャン州第二特区。東面と北面は中華人民共和国雲南省と接する。いわゆる「黄金の三角地帯」の中核をなし、かつてはアヘン製造を主要産業としていた。首府はパンサン。パオ・ユーチャン(鮑有祥[1])を最高司令官とするいくつかの独立勢力の集合体であるワ州連合軍に支配されており、ミャンマー中央政府の実効支配が及んでいない[2][3][4]。
中国との関係
隣接する中国とは、古くから関係が深い。現地にはワ人およびコーカン人が住んでおり、公用語は中国語からの借用語が多いワ語のほか、中国語(雲南語)がしばしば使われる。通貨は中国の人民元が使われ、ミャンマーの通貨であるチャットは用いられない[2]。
アヘン製造
タイ、ラオス、ミャンマーの国境地帯に広がる黄金の三角地帯の中核をなし、最盛期には全世界の4割前後のアヘンがワ州で生産されていた。ワ軍は農民からアヘンを税として徴収するほか買取も行い、ヘロインを精製して得た利益によって強大な武力を維持した。国連薬物犯罪事務所の調査によれば、このケシ栽培およびアヘン製造は1980年代末ごろから減少に転じ、外交圧力もあって2005年には事実上終息したとみられていたが、その後ケシに代わり栽培されていた茶、ゴム、果物の価格下落とアヘン価格上昇が重なった影響を受け2007年ごろから再び活発化している[5]。
脚注・出典
- 高野秀行. アヘン王国潜入記. 集英社文庫. p. 42. ISBN 978-4-08-746138-1. "「祥」は中国語では「シャン」の発音だが、なぜかこの字があてられる"
- 高野秀行. アヘン王国潜入記. 集英社文庫. ISBN 978-4-08-746138-1
- 不透明さ増すミャンマー情勢:2010年総選挙に向けて
- 地図にない街、ワ州潜入ルポが凄い『独裁者の教養』
- 東南アジアのケシ栽培増加の兆し 国連が警告
This article is issued from Wikipedia. The text is licensed under Creative Commons - Attribution - Sharealike. Additional terms may apply for the media files.