メキシカーナ航空801便墜落事故

801便はシカゴ・オヘア国際空港からベニート・フアレス国際空港へ向かう国際定期旅客便だった[2]。乗客の多くはアメリカ人観光客だった[3]。

現地時間17時20分頃、801便はベニート・フアレス国際空港の滑走路23LへILS進入を行っていた[2][4]。機体は突然高度を失い始め[5]、滑走路から1.5km地点で前方部と前脚が鉄道用の盛り土に激突し、浮かび上がった[2][6]。パイロットはエンジン出力を上げたが801便は制御不能に陥り、滑走路手前の沼地に墜落した[1][4][6]。衝撃により機体は3つに分断され、複数の乗客が機外に投げ出された[1]。

乗員乗客118人中26人が死亡し、91人が負傷した[4]。うち重傷者5人を含む56人が病院に搬送され、1人がその後死亡した[6]。生存者の1人である客室乗務員の女性は1986年に発生したメキシカーナ航空940便墜落事故に巻き込まれ死亡した[7]。

残骸から、ギアが降ろされた状態で、フラップが30度に設定され、水平尾翼は10.25度の機首上げ位置に設定されていたことが判明した[2]。

フライトデータレコーダー（FDR）は回収され、ワシントンに送られた[1]。しかし、事故の2日前に技術者が正規の手順に従って設置しなかったためデータは記録されていなかった[2][4][5]。また、同じ技術者がコックピットボイスレコーダー（CVR）を取り外した後、代わりの物を設置していなかったためCVRは未搭載の状態だった[2][4]。そのため事故原因は特定できなかった[2][4]。