ビーグル号航海記

ビーグル号航海記』(びーぐるごうこうかいき: The Voyage of the Beagle、1839年初版, 1845増補改訂版)は、チャールズ・ダーウィン(1809-1882)の旅行記。若きフィッツロイ艦長率いる軍艦「ビーグル号」の2度目の航海に若い博物学者として参加。1931年から1936年の5年間かけての世界一周で見た南米や太平洋の島の地形・地質・気候・生物・人物などについて幅広く記述している。その中で生物の適応放散、種の消長の理由、アンデス山脈の隆起やサンゴ礁の沈降について考察している。さらに当時の原住民の暮らしの一端や、西欧からの入植状況についても感想を交えながら紹介している[1]

ビーグル号の世界一周航路
フエゴ人に迎えられるビーグル号

内容

主に以下のような内容をふくむ[1]

ダーウィンフィンチ
  • 第十七章 ガラパゴス諸島[18] 9月15日、ダーウィンフィンチ類、おおきなカメ海産のトカゲ陸産のトカゲ、各島の種、または品種の差異、獲得性として人をおそれること、など
  • 第十八章 タヒチとニュージーランド[19] 10月20日、住民の道徳の状態、「ヨーロッパで、これほど陽気な幸福そうな顔をした群集を、この半数も集めることは困難であろう」(タヒチ)。野生化したイギリス産の雑草、ニュージーランド婦人の葬式、など
  • 第十九章 オーストラリア[20] 1836年1月12日、原住民が次第に絶滅してゆくこと、社会状態、ヴァン・ディーメンズ・ランド(タスマニア)不愉快な国土の様子、など
  • 第二十章 キーリング島―さんご礁の形成[21] 4月1日、さんご礁を形成するさんご虫の生息し得る深さ、裾礁が堡礁へ、さらに環礁への移りゆき、沈降と隆起との地図、など
  • 第二十一章 モーリシャスよりイギリスへ[22] 4月29日、火山弾、熱帯風光の華麗、10月2日 イギリスへ帰着、など
  • 索引[23]

主な訳書

  • 『ビーグル号航海記』 上・中・下 チャールズ・ダーウィン著 島地威雄訳、1961, 岩波文庫
  • 『ダーウィン先生地球航海記』 1~5巻 荒俣宏訳・内田春菊さし絵、1995, 平凡社

脚注

  1. 島地威雄 1961
  2. Online p.10
  3. Online p.28
  4. Online p.48
  5. Online p.72
  6. Online p.90
  7. Online p.115
  8. Online p.132
  9. Online p.151
  10. Online p.186
  11. Online p.213
  12. Online p.240
  13. Online p.261
  14. Online p.282
  15. Online p.300
  16. Online p.322
  17. Online p.346
  18. Online p.381
  19. Online p.411
  20. Online p.440
  21. Online p.461
  22. Online p.492
  23. Online p.516

外部リンク

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