ビオフェルミン製薬
ビオフェルミン製薬株式会社(ビオフェルミンせいやく 、英文社名:Biofermin Pharmaceutical Co., Ltd. [1])は、日本の兵庫県神戸市中央区に本社を置く大手製薬会社。大正製薬ホールディングスの100%子会社。乳酸菌製剤の老舗[1]。胃腸薬など一般用医薬品を主に取り扱う[1]。
種類 | 株式会社 |
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市場情報 |
非上場(以下は過去のデータ) |
略称 | ビオフェルミン、K.H.L(旧社名) |
本社所在地 |
日本 〒650-0021 兵庫県神戸市中央区三宮町一丁目1番2号 三宮セントラルビル12階 |
設立 | 1917年(大正6年)2月12日 |
業種 | 医薬品 |
法人番号 | 3140001016697 |
事業内容 | 医療用医薬品・一般用医薬品・医薬部外品の研究開発・製造・販売 |
代表者 | 久乗 俊道(代表取締役社長)[2] |
資本金 | 12億2700万円 |
発行済株式総数 | 1215万4000株 |
売上高 |
132億3343万5000円 (2023年3月期)[3] |
営業利益 |
35億9721万4000円 (2023年3月期)[3] |
経常利益 |
36億7164万2000円 (2023年3月期)[3] |
純利益 |
26億5247万2000円 (2023年3月期)[3] |
純資産 |
340億6727万4000円 (2023年3月期)[3] |
総資産 |
372億9320万9000円 (2023年3月期)[3] |
従業員数 | 228人(2023年4月1日現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 | 大正製薬ホールディングス株式会社 100% |
外部リンク | https://www.biofermin.co.jp/ |
会社概要
- 1949年(昭和24年)に現在の社名に変更されたが、創業当初から一貫して、乳酸菌整腸薬「ビオフェルミン」を中心として企業経営を成り立たせている。長く「ビオフェルミン」の販売を武田薬品工業に委託しており、武田薬品グループの販売、製造会社の一社であったが、2008年(平成20年)3月以降は大正製薬の傘下に入っている[4]。
- 国内販売は2014年(平成26年)より、輸出は2016年(平成28年)より、それぞれ大正製薬に移管された[5]。国内販売に関しては大正製薬や大正富山医薬品(現・大正ファーマ)からの販売権付与により武田薬品工業が引き続き販売を行ってきたが、OTC医薬品・指定医薬部外品に関しては2017年(平成29年)10月から大正製薬での販売に移行し、医療用の医薬品の販売に関しては、大正製薬を通じて武田薬品工業へ卸して武田グループとの繋がりを保っていたが、2020年末に大正製薬が武田薬品工業を介さず、直接医薬品卸等へ販売することとなった[6][7]。
- これにより、創業以来続いていた武田薬品工業及び武田グループとの関係に終止符が打たれた。
- 2021年7月30日付で、株式交換により大正製薬ホールディングスの完全子会社となった[8]。
沿革
- 1917年(大正6年)2月12日 - 神戸市中央区北長狭通五丁目に資本金10万円で「株式会社神戸衛生実験所」として会社設立。乳酸菌整腸薬「ビオフェルミン」を発売。販売を武田長兵衛商店(現:武田薬品工業株式会社)に委託。
- 1919年(大正8年)5月 - 神戸市長田区二番町二丁目1番地に社屋及び工場を移転。
- 1941年(昭和16年) - 東京都中央区日本橋本町に「東京出張所」を開設。
- 1949年(昭和24年)3月22日 - 商号を「株式会社神戸衛生実験所」から「ビオフェルミン製薬株式会社」に変更。
- 1949年(昭和24年)7月 - 神戸証券取引所(1967年に廃止)に株式を上場。資本金1,000万円。
- 1961年(昭和36年)10月 - 大阪証券取引所第2部に上場。資本金1億5,000万円。
- 1964年(昭和39年)4月 - 医療用向け、ビフィズス菌の有用性に着目し、乳酸菌とビフィズス菌を配合した整腸薬「ビオスミン」を発売。
- 1966年(昭和41年)4月 - 従来の「ビオフェルミン」に、さらに別種の乳酸菌を加えた一般用向け、乳酸菌整腸薬「新ビオフェルミン」を発売。
- 1967年(昭和42年)10月31日 - 神戸証券取引所が解散。
- 1968年(昭和43年) - 戦前(第二次世界大戦前)から3代目の屋外看板としてビオフェルミンの広告を掲げていた神戸タワーが解体され、一つの時代が幕を下ろす[9]。
- 1970年(昭和45年) - 錠剤と同じ効き目の一般用向け、乳酸菌整腸薬「新ビオフェルミン末」を発売。
- 1974年(昭和49年)5月 - 医療用向け「ビオフェルミンR散」を発売。
- 1976年(昭和51年)10月 - 医療用向け「ビオフェルミンR錠」を発売。
- 1981年(昭和56年)11月 - 医療用向け、3種アミノ酸の配合による排尿障害改善剤「プロハルンカプセル」を発売。
- 1982年(昭和57年)3月 - 東京出張所を大和江戸橋ビル(現:武田江戸橋ビル)に移転。
- 1983年(昭和58年)6月 - 一般用向け、生薬・乳酸菌配合のおなかにやさしく飲みやすい細粒の下痢止め薬「ビオフェルミン止瀉薬」を発売。
- 1984年(昭和59年)6月 - 一般用向け、乳酸菌整腸薬「新ビオフェルミン末 <分包>」を発売。
- 1984年(昭和59年)8月 - 東京出張所を東京営業所に昇格。
- 1987年(昭和62年)5月11日 - 従来の「新ビオフェルミン」に替えて、ビフィズス菌を含む3種乳酸菌配合一般用向け、乳酸菌整腸薬「新ビオフェルミンS細粒・錠」を発売。
- 1992年(平成4年)7月 - 一般用向け、3種消化酵素と4種健胃生薬とアカメガシワエキスと乳酸菌配合の胃腸薬「ビオフェルミン健胃消化薬錠」を発売。
- 1995年(平成7年)1月17日 - 阪神・淡路大震災により被災し、旧本社および工場が倒壊等の大被害を受ける。
- 1996年(平成8年)3月 - 新本社社屋が神戸市長田区三番町五丁目5番地に落成、神戸工場(兵庫県神戸市西区井吹台東町七丁目3番4)新設。
- 1997年(平成9年)7月 - 一般用向け、ピコスルファートナトリウムと乳酸菌配合の便秘薬「ビオピコ錠」を発売。
- 1999年(平成11年) - 東京営業所を東京支店(現:東日本支店)に昇格。ホームページ開設。
- 2002年(平成14年)2月12日 - 創業85周年を機に、CIを導入し、新しいシンボルマークを制定する。
- 2003年(平成15年)5月 - 錠剤タイプの一般用向け、シャクヤクエキスとビフィズス菌配合の下痢止め薬「ビオフェルミン下痢止め」を発売。
- 2003年(平成15年)9月1日 - 大阪証券取引所第1部銘柄に指定替え上場変更。医療用向け「ビオフェルミン錠剤」を発売。T-ZONEキャピタル(現在はSFCGに合併)が筆頭株主となる。
- 2005年(平成17年)1月 - 「新ビオフェルミンS細粒・錠」が、医薬品から医薬部外品へ移行。
- 2006年(平成18年)2月 - 一般用向け、ビタミンCとビフィズス菌配合整腸薬「ビオフェルミンVC」発売。
- 2007年(平成19年)11月 - 神戸工場に研究管理棟を完成[注 1]。
- 2008年(平成20年)3月 - 乳酸菌配合の便秘薬「ビオフェルミン便秘薬」発売。大正製薬株式会社が株式公開買い付け(TOB)による子会社化を発表。会社側及び筆頭株主(TZCS)もこれに賛同。3月にTOBが成立、大正製薬株式会社は56.93%の株式を取得し子会社化。
- 2013年(平成25年)
- 2014年(平成26年)
- 2016年(平成28年)1月1日 - 2013年7月の独占的販売権許諾契約に基づき、当社が大正製薬株式会社に対して輸入取引に関する独占的販売権を付与。
- 2017年(平成29年)10月1日 - 大正製薬株式会社と武田薬品工業株式会社の両社合意によって9月30日を以って武田薬品工業株式会社への販売権付与による契約が終了したことに伴い、OTC医薬品・指定医薬部外品の取引を大正製薬株式会社を通じた販売に切替[10]。
- 2018年(平成30年)
- 2019年(令和元年)
- 2021年(令和3年)
主要製品
医療用医薬品
- ビオフェルミン配合散
- ビオフェルミン錠剤
- ビオフェルミンR散
- ビオフェルミンR錠
- ビオスミン配合散
一般用医薬品
- 新ビオフェルミンS錠【指定医薬部外品】
- 新ビオフェルミンS細粒【指定医薬部外品】
- 新ビオフェルミンSプラス錠【指定医薬部外品】
- 新ビオフェルミンSプラス細粒【指定医薬部外品】
- ビオフェルミン止瀉薬【第2類医薬品】
- ビオフェルミン下痢止め【第2類医薬品】
- ビオフェルミンぽっこり整腸チュアブルa【第3類医薬品】
- ビオフェルミンVC【第3類医薬品】
- ビオフェルミン酸化マグネシウム便秘薬【第3類医薬品】
動物用医薬品
- 動物用ビオフェルミン
過去に存在した製品
- ビオフェルミン(創業時からの薬品、元々は一般用向け薬で創業当時から1966年まで販売)
- ビオビタミン末
- ビオビタミン錠
- プロハルンカプセル(医療用医薬品)
- ビオフェルミン末(動物用医薬品)
- 新ビオフェルミン
- 新ビオフェルミン末
- 新ビオフェルミン末 <分包>
- ボンヴォックス(のど薬)
- ビオピコ錠(便秘薬)
- ビオフェルミン健胃消化薬錠【第3類医薬品】
- ビオフェルミン便秘薬【第2類医薬品】
提供スポンサー
現在
- 情報ライブ ミヤネ屋(読売テレビ制作・日本テレビ系) - 木曜日のネットスポンサー。
- ゴゴスマ -GO GO!Smile!-(CBCテレビ制作・TBSテレビ系列) - 木曜日のテレビスポンサー。
過去
- つるやオープンゴルフトーナメント(毎日放送製作・TBS系) - 1994年4月、第1回のみ。
- みのもんたの朝ズバッ!(TBS系) - 提供番組だったが、司会者・みのもんたの失言によってスポンサーから降板。
- 中居正広の金曜日のスマたちへ(TBS系)
- ノックは無用!(関西テレビ) - 関西ローカルのみ。
- スーパーモーニング(テレビ朝日系)
- 世界まる見え!テレビ特捜部(日本テレビ系)
- 満開!ピープルテレビ(ABC制作・テレビ朝日系)
- 新婚さんいらっしゃい!(ABC制作・テレビ朝日系) - 2005年10月2日から2010年3月28日まで(30秒だが、企業名クレジット読み扱い。)
- たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学(ABC制作・テレビ朝日系)
武田薬品グループとしての一社提供テレビ番組
- ラブラブショー(フジテレビ系)
- アイ・アイゲーム(フジテレビ系)
- TVプレイバック(フジテレビ系)
- ゴールデン洋画劇場(フジテレビ系)
- さんまのからくりTV(TBS系)
- さんまのSUPERからくりTV(TBS系)
- テレビドクター(読売テレビ) - 関西ローカルのみ協賛スポンサー。
- サンデー・ドクター(読売テレビ) - 同上。
- おはよう!ドクター(現在放送中、読売テレビ) - 同上。
広告・CM
ラジオではスポンサー番組はないが、MBSラジオ・ABCラジオ・FM大阪・Kiss FM KOBE・ラジオ関西・TBSラジオ・文化放送・ニッポン放送でスポットCMとしてよく流れている。
現在
特記事項
脚注
注釈
- 2003年(平成15年)までこの地にはヴィッセル神戸の練習場「いぶきの森球技場(旧)」があった。
出典
- 講談社『日本の企業がわかる事典 2014-2015』. “ビオフェルミン製薬”. コトバンク. 2020年2月27日閲覧。
- “会社概要”. 公式ウェブサイト. ビオフェルミン製薬株式会社. 2020年2月27日閲覧。
- ビオフェルミン製薬株式会社 第137期決算公告
- ウィキニュースに関連記事があります。ビオフェルミン、大正製薬がTOBで子会社化へ
- “ビオフェルミン、大正製薬に製品の販売・輸出契約を武田薬から移管”. ロイター・ジャパン 2013年7月31日閲覧。
- “当社医療用医薬品の販売に関する大正製薬株式会社と武田薬品工業株式会社との契約終了のお知らせ”. ビオフェルミン製薬株式会社 IR情報 お知らせ 2020年8月31日閲覧。
- “大正製薬株式会社-武田薬品工業株式会社間におけるビオフェルミン製薬株式会社 医療用医薬品の販売に関する契約終了のお知らせ”. 大正製薬ホールディングス ニュースリリース 2020年8月31日閲覧。
- “大正製薬ホールディングス株式会社によるビオフェルミン製薬株式会社の完全子会社化に関する株式交換契約締結のお知らせ”. 大正製薬ホールディングス、ビオフェルミン製薬 2021年5月21日閲覧。
- 神戸市立中央図書館 (2010年11月11日更新). “KOBEの本棚 第60号 ‐神戸ふるさと文庫だより‐”. 2015年8月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年8月24日閲覧。
- (PDF)『大正製薬株式会社-武田薬品工業株式会社間におけるビオフェルミン製薬株式会社 一般用医薬品・医薬部外品の販売に関する契約終了のお知らせ』(プレスリリース)大正製薬ホールディングス株式会社、2017年1月31日 。2017年10月2日閲覧。
- “北谷脩”. relocation-personnel.com. 異動ニュース. 2020年2月27日閲覧。
- ビオフェルミン製薬「~ビオフェルミン王国~開国 - プレスリリース」『PR TIMES』株式会社 PR TIMES、2019年11月1日。2020年2月27日閲覧。
- “お知らせ”. ビオフェルミン王国(公式ウェブサイト). ビオフェルミン製薬. 2020年2月27日閲覧。
- CM 「家族にひとつ篇」 2020年2月27日閲覧。
- ビオフェルミン製薬「「ビオフェルミンVC」のCMタレントに女優・松岡茉優さん決定! 2月27日より新CMオンエア開始 - プレスリリース」『PR TIMES』株式会社 PR TIMES、2020年2月27日。2020年2月27日閲覧。
- ビオフェルミン製薬「人気声優吹き替えの腸キュン動画キャンペーン Twitter限定!「ビオフェルミンVC」の特別バージョンCM - プレスリリース」『PR TIMES』株式会社 PR TIMES、2020年2月27日。2020年2月27日閲覧。
- 乗りものニュース編集部 (2018年11月6日). “「グラウンド整備カー」で甲子園球場を整備! 阪神園芸の仕事を体験”. 乗りものニュース. 株式会社メディア・ヴァーグ. 2020年2月27日閲覧。
- 神山千寿子 (2017年11月2日). “整備カーでグラウンド整備を体験…CSの緊張再び? 11月18日”. response. 株式会社イード. 2020年2月27日閲覧。
- あおい (2018年8月5日). “ビオフェルミン製薬の「ビオフェルミン号」”. デザインフォワード. massam-forward. 2020年2月27日閲覧。
- “グラウンド整備カー - 甲子園グッズ”. 公式ウェブサイト. 阪神甲子園球場. 2020年2月27日閲覧。 “甲子園球場を支え続ける名車をミニチュアで再現 プルバック機能付き”
関連項目
外部リンク
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