ノガン科

ノガン科(ノガンか、Otididae)は、鳥類の1科である。ノガン目唯一の科だが[1]、以前はツル目に分類されていた。模式属ノガン属

ノガン科
ノガン
ノガン Otis tarda
保全状況評価
ワシントン条約附属書I類
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
上目 : 新顎上目 Neognathae
階級なし : ネオアヴェス Neoaves
: ノガン目 Otidiformes
: ノガン科 Otididae
英名
Bustard

分布

アフリカ大陸ユーラシア大陸オーストラリアパプアニューギニア

特徴

形態

体形は頑丈で、頸部は長い。

嘴は短い。後肢は長く、第1趾がない。そ嚢はないが、筋胃は頑丈で盲腸が長い。また砂を大量に摂取し、消化に役立てている。尾脂腺がない。

生態

草原サバンナステップ、半砂漠地帯に生息する。

食性は雑食で、昆虫両生類、小型爬虫類、鳥類の卵、小型哺乳類、植物の芽、果実種子などを食べる。主に地表を徘徊し採食する。

メスのみが抱卵と育雛を行う。

分類

属と科

11属27種が属す[2]。※をつけた属はショウノガン属に含める説もある。

オオノガンチュウノガンショウノガンの呼称は、体の大きさを表すだけのもので分類的に整理されていないとして、全ての和名から「オオ」「チュウ」「ショウ」を除いている書籍もある。

分類史

従来の多くの分類でツル目に含められてきた。伝統分類ではノガン亜目 Otides の唯一の科とされていた。Sibleyらは、ツル亜目ノガン下目 Otidides の唯一の科とした。

系統

ノガン目+ツル目+カッコウ目が単系統をなす可能性が高い[3]。つまり、分離元のツル目とはやや近縁である。

人間との関係

生息地では食用とされることもある。

開発や放牧による生息地の破壊、乱獲などにより生息数が減少している種もいる。また警戒心が強く人間や家畜が近づくと巣を捨てることもあり、繁殖の妨害による生息数の減少も懸念されている。

出典

  1. IOC World Bird List 2.4 Archived 2011年7月24日, at the Wayback Machine. Frank Gill, David Donsker and the IOC team
  2. IOC World Bird List 2.4 bustards Frank Gill, David Donsker and the IOC team
  3. Hackett, SJ.; et al. (2008), “A Phylogenomic Study of Birds Reveals Their Evolutionary History”, Science 320: 1763-1768

参考文献

  • 小原秀雄浦本昌紀太田英利松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社2000年、94–95、194頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ4 インド、インドシナ』、講談社、2000年、94–95、177-178頁。
  • 黒田長久監修 C.M.ペリンズA.L.A.ミドルトン編 『動物大百科7 鳥類I』、平凡社1986年、168–171頁。
  • 『世界の動物|分類と飼育 ツル目』、財団法人東京動物園協会1989年、97-113頁

外部リンク

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