トマーシュ・スクラビー

スクラビーは1982年にスパルタ・プラハで選手キャリアをスタートさせた。

1990年にイタリア・セリエAの古豪ジェノアへ移籍。一年目からウルグアイ出身のカルロス・アギレラと相性の良さを見せ、1990-91シーズンには2人がそれぞれ15得点を挙げる活躍でクラブをリーグ4位へ導いた。

1991-92シーズンのUEFAカップではレアル・オビエド、ディナモ・ブカレスト、ステアウア・ブカレスト、リヴァプールを下し準決勝進出に貢献した。これらの記録はクラブの近年の歴史において最良の成績となっている。1994-95シーズン、リーズ・ユナィテッドFCとの交渉が進むも契約がまとまらず、チームが獲得を目指していたクリンスマンの獲得もならなかったことで残留[2]、同シーズンも通算12ゴールを決める活躍を見た。リーグ最終節のトリノ戦でゴールを決め、勝利をもたらし、セリエA残留をかけたプレーオフに持ち込む。プレーオフでも1得点を挙げたが、チームは1-1からのPK戦でパドバに敗れ[3]、セリエBに降格した。

スクラビーはジェノアで5シーズン半を過ごし、セリエAでは9ゴールとなった1993-94シーズンを除き毎年2桁ゴールを記録、リーグ通算164試合に出場し59得点を記録した。1995年のセリエB降格後もチームに残留したが、シーズン途中にポルトガルのスポルティングCPなどを渡り歩き1997年に現役を引退した。

チェコスロバキア代表としては、1985年に代表デビューを飾った。1990年のFIFAワールドカップ・イタリア大会では決勝トーナメント1回戦のコスタリカのハットトリック（ヘディングのみでのゴールだけのハットトリックは、ワールドカップ史上初である）[4]を含む5得点（サルヴァトーレ・スキラッチに次ぐ得点ランキング2位）を挙げる活躍を見せベスト8進出に貢献。1993年までに国際Aマッチ43試合に出場し14得点を記録した。その後、チェコ代表としてもプレーをし、6試合に出場3得点を記録した[5] 。

現役引退後はイタリアのジェノバに在住し、地元テレビ局のサッカー解説者として活躍をしている。

• ジェノアでの最後のシーズンとなった1994-95シーズンにはアジア人初のセリエA選手となった三浦知良とチームメイトとなった。1994年12月4日に行われた第12節、UCサンプドリアとのダービーマッチではポストプレーから三浦のセリエA初得点をアシストした[6]。

• トマーシュ・スクラビー - チェコサッカー協会（チェコ語）
• トマーシュ・スクラビー – FIFA主催大会成績

チェコスロバキア代表 - 1990 FIFAワールドカップ
1 ステイスカル 2 ベーリク 3 カドレツ 4 ハシェク 5 コツィアン 6 ストラカ 7 ビーレク 8 ホヴァネツ 9 クビーク 10 スクラビー 11 モラフチク 12 フィーベル 13 ネメツ 14 ヴァイス 15 キニエル 16 ヒーラヴィー 17 クノフリーチェク 18 ルホヴィー 19 グリガ 20 ネメチェク 21 ミクロシュコ 22 パルーフ 監督 ヴェングロシュ