チェリー・ボンブ

チェリー・ボンブ (Cherry Bomb)」は、1976年メンバー全員が女性のバンドであったザ・ランナウェイズが、デビュー・アルバムとなった『悩殺爆弾〜禁断のロックン・ロール・クイーン』(原題は、セルフタイトルの『The Runaways』)から切り出した、パンクの影響を受けたハードロックシングル曲である。日本では、当初は「悩殺爆弾」という曲名でシングルがリリースされた[1]。後年には「チェリー・ボム」として言及されるようになった[2]

チェリー・ボンブ
ザ・ランナウェイズシングル
初出アルバム『悩殺爆弾〜禁断のロックン・ロール・クイーン
B面 ブラックメイル
リリース
ジャンル ハードロック
パンク・ロック
時間
レーベル マーキュリー
作詞・作曲 ジョーン・ジェットキム・フォーリー
プロデュース キム・フォーリー
ザ・ランナウェイズ シングル 年表
"Cherry Bomb"
(1976)
"Rock & Roll"
(1976)

「チェリー・ボンブ」は、VH1が選んだ「最も偉大なハードロック曲100 (100 Greatest Hard Rock Songs)」において52位にランクされた[3]アメリカ合衆国では、『ビルボード』誌の「Bubbling Under Hot 100」(もう少しで100位以内に入りそうな楽曲のチャート)で106位となった。

歌手でギタリストでもあるジョーン・ジェットが、当時このバンドのマネージャーだったキム・フォーリーと共作したものである。2005年ドキュメンタリーEdgeplay: A Film About the Runaways』で、フォーリーと、リード・シンガーだったチェリー・カーリーが証言したところによると、「チェリー・ボンブ」は、カーリーがバンドのメンバーとしてオーディションを受けた際に、彼女が歌いたいと選んでいた曲をメンバーたちが演奏できず、彼女をオーディションするだけのために短時間で書かれた曲だったという。

ジェットは、自身のバンドであるザ・ブラックハーツとともに、1984年のアルバム『誘惑のブラックハート (Glorious Results of a Misspent Youth)』で、この曲を再録音した。チェリー・カーリーも、双子の姉妹であるマリー・カーリーとともにこの曲を再録音し、1997年に再リリースされたバージョンのアルバム『Messin' with the Boys』に収録した。

チャート

チャート(1976年) 最高位
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ビルボード』誌 Bubbling Under Hot 100[4] 106

大衆文化の中で

ザ・ランナウェイズのバージョンの「チェリー・ボンブ」は、テレビ映画Dawn: Portrait of a Teenage Runaway』(1976年)や、『Dazed and Confused』(1993年)で使用され、後者のサウンドトラック・アルバムにも収録された[5]

「チェリー・ボンブ」は、ジェットとカーリーによって再録音され、2010年ビデオ・ゲームGuitar Hero: Warriors of Rock』に、プレイ可能な楽曲のひとつとして収録された[6]

ジョーン・ジェット&ザ・ブラックハーツによる1984年のカバー・バージョンは、2012年のゲーム『ロリポップチェーンソー』で、メイン・メニューのテーマ曲となった。

2006年の映画RV』には、ジョジョ・レヴェスクが「チェリー・ボンブ」のリフレインを歌う場面がある。ジョジョ名義で歌手として活動しているレヴェスクは、ユーモラスな効果を出すために、この曲を下手に歌うよう練習をしなければならなかった。

「チェリー・ボンブ」は、伝記映画『ランナウェイズ』(2010年)でそれぞれカーリーとジェットを演じたダコタ・ファニングクリステン・スチュワートによってもカバーされた[7]

ジョーン・ジェットは、L7をバックに演奏したライブ・バージョンを、チャリティ・アルバム『Spirit of '73: Rock for Choice』に収録した[8]

カーリーは、2013年に放映された『ウェアハウス13 〜秘密の倉庫 事件ファイル〜』のシーズン4のエピソード「脱獄 (Runaway)」で、出演者のアリソン・スカグリオッティと一緒に「チェリー・ボンブ」を演奏した。

マーベル・スタジオ2014年の映画ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』では、最後にクライマックスの戦いの場面が始まるところで、この曲が流れる。この曲は、この映画のサウンドトラック・アルバムにも収録された[9]

ブラックアーツのバージョンは、Netflixのシリーズ『Chilling Adventures of Sabrina』の第2シーズンのスポット広告に使用された。

この曲はまた、『ザ・シンプソンズ』のシーズン30、エピソード18でも使用された。

脚注

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