ステイヤーズステークス

ステイヤーズステークスは、日本中央競馬会(JRA)が中山競馬場で施行する中央競馬重賞競走GII)である。競馬番組表での名称は「スポーツニッポン賞 ステイヤーズステークス」と表記している[1][2]

ステイヤーズステークス
第49回ステイヤーズステークス
開催国 日本の旗 日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 中山競馬場
創設 1967年10月8日
2017年の情報
距離 芝3600m
格付け GII
賞金 1着賞金6200万円
出走条件 サラ系3歳以上(国際)(特指)
負担重量 別定
出典 [1][2]

競走名の「ステイヤー(Stayer)」は、英語で「耐える者」を意味する[3]

正賞はスポーツニッポン新聞社賞[1][2]

概要

優勝レイ(2015年)
ゴール板(2015年)

距離は中山競馬場の芝内回りコースを2周する3600mで、現存する日本国内の平地競走では最長距離で行われる[4][5][注 1]。優勝馬のタイムも概ね3分40秒 - 4分程度となり、日本の競馬の競走では優勝タイムが長くかかる競走のひとつである[注 2]

1967年に創設され、1984年のグレード制導入に伴いGIII[注 3]に格付けされた[4][5]。創設当初は初秋の中山開催(1968年のみ5月開催)だったが、1972年から12月の中山開催に変更された[4][5]

1997年からGIIに格上げ、あわせて負担重量もハンデキャップから別定に改められた[4][5]ことにより、有馬記念を目指す馬にとって重要な前哨戦のひとつとなった[4][5]

1993年から外国産馬が、1997年から地方競馬所属馬が出走可能になったほか、2005年から外国馬も出走可能になった[4]

競走条件

以下の内容は、2017年現在[1][2]のもの。

出走資格:サラ系3歳以上

  • JRA所属馬
  • 地方競馬所属馬(認定馬のみ、2頭まで)
  • 外国調教馬(8頭まで、優先出走)

負担重量:別定

  • 3歳54kg、4歳以上56kg、牝馬2kg減
    • 2016年12月3日以降のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬2kg増、牝馬限定GI競走またはGII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増
    • 2016年12月2日以前のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増(2歳時の成績は除く)

賞金

2017年の1着賞金は6200万円で、以下2着2500万円、3着1600万円、4着930万円、5着620万円[1][2]

歴史

  • 1967年 - 4歳以上の馬による重賞競走「ステイヤーズステークス」として創設、中山競馬場の芝3600mで施行[4]
  • 1968年 - この年のみ、「5歳以上」の出走条件で5月に開催[6]
  • 1971年 - 馬インフルエンザの影響により開催中止。
  • 1984年 - グレード制施行によりGIII[注 3]に格付け[4]
  • 1993年 - 混合競走に指定[6]
  • 1994年 - 名称を「スポーツニッポン賞 ステイヤーズステークス」に変更。
  • 1997年
  • 2001年 - 馬齢表記を国際基準へ変更したのに伴い、競走条件を「3歳以上」に変更[6]
  • 2005年 - 国際競走に指定され、外国馬が出走可能になる[7]
  • 2007年 - 日本のパートI国昇格に伴い、格付表記をJpnIIに変更[8]
  • 2009年 - 格付表記をGII(国際格付)に変更[9]

歴代優勝馬

距離はすべて芝コース。

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

回数施行日競馬場距離優勝馬性齢タイム優勝騎手管理調教師馬主
第1回1967年10月8日中山3600mリコウ牡53:53.8横山富雄小西喜蔵鈴木富喜子
第2回1968年5月5日中山3600mニウオンワード牡43:54.5森安重勝尾形藤吉樫山純三
第3回1969年10月10日中山3600mアタックブルー牡43:51.2藤本勝彦藤本冨良白井新平
第4回1970年9月27日中山3600mコンチネンタル牡44:02.6津田昭野平富久アサヒ牧場
第5回1971年12月26日中山3600m開催中止
第6回1972年12月29日中山3600mジーガー牡44:02.0大和田稔二本柳俊夫佐伯一郎次
第7回1973年12月23日中山3600mトーヨーアサヒ牡43:49.4増沢末夫古山良司(有)トーヨークラブ
第8回1974年12月22日中山3600mエクセルラナー牡33:50.6嶋田潤藤本冨良福嶋正好
第9回1975年12月20日中山3600mトウショウロック牡43:51.9加賀武見阿部正太郎トウショウ産業(株)
第10回1976年12月25日中山3600mホッカイノーブル牡34:01.7田中清隆野平祐二石田允泉
第11回1977年12月24日中山3600mランスロット牡43:56.4柴田政人高松三太伊達秀和
第12回1978年12月23日中山3600mフジノハイハット牡33:49.2柴田政人久恒久夫小畑安雄
第13回1979年12月22日中山3600mサクラエイリュウ牡33:51.4森安重勝尾形盛次(株)さくらコマース
第14回1980年12月14日中山3600mフジノハイハット牡53:47.7柴田政人久恒久夫小畑安雄
第15回1981年12月13日中山3600mピュアーシンボリ牡53:52.7小島太野平祐二和田共弘
第16回1982年12月19日中山3600mピュアーシンボリ牡63:50.4小島太野平祐二和田共弘
第17回1983年12月18日中山3600mブライトシンボリ牡33:46.8郷原洋行野平祐二和田共弘
第18回1984年12月9日中山3600mカネクロシオ牡33:50.2蛯沢誠治成宮明光畠山伊公子
第19回1985年12月8日中山3600mホッカイペガサス牡43:53.3柴田政人野平祐二石田允泉
第20回1986年12月7日中山3600mシーナンレディー牝63:52.7蛯沢誠治清水美波樋口和弘
第21回1987年12月19日中山3600mマウントニゾン牡43:47.9嶋田功森安弘昭(有)エヌ・エフホース
第22回1988年12月11日中山3600mスルーオダイナ牡43:46.3岡部幸雄矢野進(有)社台レースホース
第23回1989年12月10日中山3600mスルーオダイナ牡53:47.3岡部幸雄矢野進(有)社台レースホース
第24回1990年12月8日中山3600mドクタースパート牡43:45.6的場均柄崎孝松岡悟
第25回1991年12月7日中山3600mメイショウビトリア牡43:44.1岡部幸雄伊藤雄二松本好雄
第26回1992年12月12日中山3600mアイルトンシンボリ牡33:47.8岡部幸雄畠山重則和田共弘
第27回1993年12月11日中山3600mアイルトンシンボリ牡43:51.4柴田政人畠山重則和田共弘
第28回1994年12月10日中山3600mエアダブリン牡33:41.6岡部幸雄伊藤雄二吉原貞敏
第29回1995年12月9日中山3600mステージチャンプ牡53:47.1蛯名正義矢野進吉田和子
第30回1996年12月7日中山3600mサージュウェルズ牡53:50.5和田竜二岩元市三林進
第31回1997年11月29日中山3600mメジロブライト牡33:48.7河内洋浅見秀一(有)メジロ牧場
第32回1998年12月5日中山3600mインターフラッグ牡53:58.8岡部幸雄工藤嘉見松岡正雄
第33回1999年12月4日中山3600mペインテドブラック牡33:46.2横山典弘鈴木康弘池谷誠一
第34回2000年12月2日中山3600mホットシークレット騸43:45.6柴田善臣後藤由之金子真人
第35回2001年12月1日中山3600mエリモブライアン牡43:43.3横山典弘清水出美山本慎一
第36回2002年11月30日中山3600mホットシークレット騸63:45.6岡部幸雄後藤由之金子真人
第37回2003年12月6日中山3600mチャクラ牡33:48.2後藤浩輝安達昭夫田所英子
第38回2004年12月4日中山3600mダイタクバートラム牡63:44.8M.デムーロ橋口弘次郎(有)太陽ファーム
第39回2005年12月3日中山3600mデルタブルース牡43:47.7O.ペリエ角居勝彦(有)サンデーレーシング
第40回2006年12月2日中山3600mアイポッパー牡63:43.4O.ペリエ清水出美(有)サンデーレーシング
第41回2007年12月1日中山3600mマキハタサイボーグ騸53:44.9吉田豊新川恵(有)槇本牧場
第42回2008年12月6日中山3600mエアジパング騸53:48.1横山典弘藤原英昭(株)ラッキーフィールド
第43回2009年12月5日中山3600mフォゲッタブル牡33:51.3C.スミヨン池江泰郎金子真人ホールディングス(株)
第44回2010年12月4日中山3600mコスモヘレノス牡33:43.4松岡正海菊川正達(有)ビッグレッドファーム
第45回2011年12月3日中山3600mマイネルキッツ牡83:50.8三浦皇成国枝栄(株)サラブレッドクラブ・ラフィアン
第46回2012年12月1日中山3600mトウカイトリック牡103:46.5北村宏司野中賢二内村正則
第47回2013年11月30日中山3600mデスペラード牡53:45.2横山典弘安達昭夫市川義美
第48回2014年12月6日中山3600mデスペラード牡63:47.8横山典弘安達昭夫市川義美
第49回2015年12月5日中山3600mアルバート牡43:45.9R.ムーア堀宣行林正道
第50回2016年12月3日中山3600mアルバート牡53:47.4R.ムーア堀宣行林正道
第51回2017年12月2日中山3600mアルバート牡63:43.0R.ムーア堀宣行林正道
第52回2018年12月1日中山3600mリッジマン牡53:45.2蛯名正義庄野靖志(有)辻牧場
第53回2019年11月30日中山3600mモンドインテロ牡73:46.1W.ビュイック手塚貴久(有)シルクレーシング
第54回2020年12月5日中山3600mオセアグレイト牡43:52.0横山典弘菊川正達IHR
第55回2021年12月4日中山3600mディバインフォース牡53:47.6田辺裕信寺島良吉田晴哉
第56回2022年12月3日中山3600mシルヴァーソニック牡63:46.3D.レーン池江泰寿(有)社台レースホース

脚注・出典

注釈

  1. 障害競走では、「中山グランドジャンプ」の4250mが日本最長。廃止された平地競走には、中山競馬場の芝4000mで行われていた「日本最長距離ステークス」や「中山四千米」があった。
  2. 障害競走で最長距離となる中山グランドジャンプの優勝タイムは、概ね4分50秒 - 5分程度。ばんえい競馬の重賞「ばんえい記念」では、優勝タイムが5分30秒 - 6分程度かかった例もある。
  3. 当時の格付表記は、JRAの独自グレード。

出典

  1. 重賞競走一覧(レース別・関東) (PDF). 日本中央競馬会. p. 44. 2016年11月28日閲覧。
  2. 平成29年第5回中山競馬番組 (PDF). 日本中央競馬会. 2016年11月28日閲覧。
  3. 2016年第5回中山競馬特別レース名解説 (PDF). 日本中央競馬会. 2016年11月28日閲覧。
  4. レースについて:ステイヤーズステークス 今週の注目レース”. 日本中央競馬会. 2016年11月28日閲覧。
  5. レースガイド(ステイヤーズS)”. netkeiba.com. 2016年11月28日閲覧。
  6. 中央競馬全重賞競走成績集【古馬関東編】
  7. 2005年の成績表参照。
  8. 第5回中山競馬成績集計表”. 日本中央競馬会. pp. 3584-3586 (2007年). 2016年11月28日閲覧。(索引番号: 33011)
  9. 2009年の成績表参照。

各回競走結果の出典

外部リンク

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