クーマエ

クーマエラテン語: Cumae)は、現在のイタリアナポリ北西に築かれた古代ギリシャ人(エウボイア島出身)による植民市イタリア半島に初めて建設された古代ギリシャ植民市である[1]

クーマエのアクロポリス
イタリアのギリシャ植民市

クマエクマエークーマイ等とも表記される。ウェルギリウスの『アエネーイス』に登場する「クマエシビュラ巫女)」でも有名。

この都市で使われた西方ギリシア文字[2](クマエ文字)からは、古イタリア文字(さらにはラテン文字など)が派生した。

名称

古代ギリシャ語では Κύμη / KumēΚύμαι / KumaiΚύμα / Kuma と記された。クマエクマエークーマイ等ともカナ転記される。

現在のイタリアにおいて当地はクーマイタリア語: Cuma)と呼ばれる。

地理

行政上は、カンパニア州ナポリ県北西部に位置し、バーコリポッツオーリの自治体(コムーネ)にまたがる。

歴史・文化

ティレニア海に面したこの都市は、エウボイア島のギリシャ人によって建設された。

クマエ文字

エウボイアの人々は、西方ギリシア文字を使い、クマエでも同じ文字が用いられた。この系統のギリシャ文字からは、古イタリア文字エトルリア文字古ラテン文字など)が派生したことが特筆され、特に「エウボイア文字」(Euboean alphabet)、「クマエ文字」(Cumaean alphabet) とも呼ばれる。

クマエ文字

脚注

  1. 紀元前8世紀のシシリア島への植民の後。
  2. 標準的なギリシャ文字(東方ギリシャ文字)とは異なる字形を持つ。

関連項目

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