カリギュラ効果

暴君として知られるローマ皇帝カリグラをモデルにした1980年の映画『カリギュラ』に由来する。同作が過激な内容のため、アメリカではボストンなどの一部地域で公開禁止になったことで、かえって世間の話題を惹いたことにちなむ[3][4]という。ただし、海外では用いられておらず、おおむね日本固有の用語である。ちなみに、アメリカにはかつて「ボストンでは禁止」という慣用句があった。

この効果は、広告宣伝やテレビ番組でも利用されている。例えば、テレビ番組で、「ピー」などの効果音を付けて発言を聞こえなくしたり、モザイク処理をかけて映像の一部を見えなくする、Web広告で「〇〇が大事」といった言い回しを使うことが挙げられる。こうした心理的効果により、いっそう視聴者の興味をかき立てるなどである。

「カリギュラ効果」は学術的な用語ではないものの、その関心事の面白みからいくつかの実用書において紹介された事例がある[1][5][6]。なお、このような関心事は実験心理学の関心事としても成立し、心理学的な用語としては、「心理的リアクタンス」が用いられる。

• 樺, 旦純『怖いくらい人を動かせる心理トリック』三笠書房〈王様文庫〉、2003年3月。ASIN 4837961835。ISBN 4837961835。 NCID BA62423197。OCLC 167611474。全国書誌番号:20375388。
• 川島, 康平『お客をつかむウェブ心理学』同文館出版〈DO BOOKS〉、2008年7月17日。ASIN 4495580310。ISBN 4495580310。 NCID BA86626814。OCLC 675780791。全国書誌番号:21463304。
• 植木, 理恵『シロクマのことだけは考えるな！』マガジンハウス、2008年8月21日。ASIN 4838718977。ISBN 4838718977。 NCID BA87022196。OCLC 676238164。全国書誌番号:21487209。
• 菊原, 智明『トップ営業マンが使っている 買わせる営業心理術』明日香出版社〈アスカビジネス〉、2011年2月13日。ASIN 4756914373。ISBN 4756914373。 NCID BB08784437。OCLC 701704410。全国書誌番号:21898587。
• 酒井, 穣『ビジネスでいちばん大事な「心理学の教養」』中央公論新社〈中公新書ラクレ〉、2013年7月9日。ASIN 4121504623。ISBN 4121504623。 NCID BB12890915。OCLC 852779467。全国書誌番号:22293481。

• Caligula -カリギュラ- - タイトルはこの心理現象に由来
• 今田×東野のカリギュラ
• ｢あることを禁止された結果、逆にそれが気になってしまう｣という作品・現象
  • ボストンでは禁止
  • シロクマ効果
  • 見るなのタブー
  • 附子
  • 上島竜兵 - 押すなよ!押すなよ!絶対に押すなよ!
  • くしゃがら
  • まんじゅうこわい

• デジタル大辞泉『カリギュラ効果』 - コトバンク