エスカールなんば

エスカールなんばは、大阪府大阪市中央区千日前二丁目に立地する専門店ビルである。

エスカールなんば
ESCALE NANBA
地図
地図
店舗概要
所在地 542-0074
大阪府大阪市中央区千日前二丁目10番1号
座標 北緯34度40分0.1秒 東経135度30分9.4秒
開業日 2001年平成13年)5月1日
正式名称 エスカールなんば
施設所有者 株式会社松原興産
延床面積 37,420 m²
商業施設面積 19,696 m²
中核店舗 ビックカメラなんば店
営業時間 10:00 - 21:00(ビックカメラなんば店)
前身 大阪楽天地

大阪歌舞伎座

千日デパート

プランタンなんば

カテプリなんば
最寄駅 難波駅(なんば駅)
大阪難波駅
日本橋駅

概要

大阪楽天地、大阪歌舞伎座、千日デパート時代

プランタンなんば、カテプリなんば時代

千日デパートが1972年に火災を起こし、閉店してから9年後の1981年にダイエーオ・プランタン・ジャポンとともに出店を表明した。ダイエーが地下1階と地下2階を、プランタンが残りのフロアを使う計画であった。ところが、小売市場を中心とした地元業者がダイエーの出店を強く反対し、進出に大幅な遅れの恐れもあったことからダイエーが出店を辞退。店舗面積を縮小した上でプランタンが食品売場も兼務する形で承認された[1]

1984年1月14日に「プランタンなんば」が日本におけるプランタンの3号店として開業した。投資額は約120億円。かつて千日デパートで営業していた専門店を入れることとなり、専門店街は「エスカールなんば」とした[2]

当初、ダイエーが所有者から賃貸していたが1993年にダイエー所有のビルとなる。

プランタンなんばは、地下1階 - 7階まで。店舗面積16,000で93のテナントが入居した。全フロアとも顧客対象を20代前後に絞り、ハイテク・ハイタッチ感覚を全面に出した異色百貨店で、CATV局タレントショップも入居し開業当初の年間売上目標である160億円を目指した[3]

しかし、プランタンとともに他のテナントも売上が伸びず、1985年3月に当店をダイエー直営店にすることが決まった。独立店であるため[4]、地元との話し合いを重ねた上で了承を貰い大阪商工会議所で開かれた事前商業活動調整協議会でも認可された[5]

ダイエー直営に合わせ、同年9月9日に顧客層の見直しとインショップの導入、衣料品の拡大、主力PBの導入、食料品・楽器売場の縮小などの改装行った上で開店した。改装投資額は10億円[6]。最盛期となった1990年2月期の売上高は122億円だった。

2000年3月21日に、プランタンの名称の使用許諾契約が満了するのに伴い、プランタンからカテプリに業態転換[7]し営業を継続した。ところが、2000年2月期の売上高は最盛期の半分以下である60億円にまで落ち込んだことや2001年2月期の売上高が営業赤字の見込みが出てしまったため、2000年12月31日に完全閉店した[8]

エスカールなんば(ダイエー所有、松原興産所有)時代

2001年5月1日、ダイエーは自社のテナントをすべて撤退させ、専門店で使用されてきた「エスカールなんば」を名称にし、ビル自体の経営を開始。2001年5月10日には、ビックカメラが関西進出1号店を開業させた。

2004年1月29日、ダイエーが株式会社松原興産にビルを売却(買収額は不明)したと発表。2001年10月から地下1・2階には同社の運営するパチンコ店「キョーイチ」が入居していたが、2012年2月19日に一旦閉店し、改装工事を経てリニューアルオープンする。

フロア構成

フロア概要
RF 閉鎖中
9F GRAND-BACKなんば店
8F ビックカメラアウトレット・キャンドゥ
7F ビックカメラなんば店
6F
5F
4F
3F
2F
1F ビックカメラなんば店・専門店
B1F キョーイチなんば店 地下1階
B2F キョーイチなんば店 地下2階
B3F 駐車場

沿革

  • 1914年大正13年)5月 - 大阪楽天地開業。
  • 1930年昭和5年)9月 - 大阪楽天地廃業。
  • 1932年(昭和7年)9月28日 - 大阪歌舞伎座開業。
  • 1958年(昭和33年)12月1日 - 大阪歌舞伎座を改装し千日デパート開業。
  • 1972年(昭和47年)5月13日 - 千日デパート火災発生。火災の翌日から千日デパートは全館閉店状態となる。
  • 1980年(昭和55年)1月14日 - 千日デパートビルの取り壊しが決まり、翌月から解体工事が始まる。同時に施主の日本ドリーム観光から新ビルの概要が発表される。計画では大手業者をキーテナントとする商業施設で8階から9階建て、地下3階、駐車場110台分を備え、建築面積3,630平方メートル、延床面積34,320平方メートルとされた。
  • 1981年(昭和56年)4月 - 千日デパートビル解体工事完了。
  • 1982年(昭和57年)6月20日 - 新ビル起工。
  • 1983年(昭和58年)9月 - 新ビル竣工。
  • 1984年(昭和59年)
    • 1月13日 - エスカール (ESCALE) ビル開業。
    • 1月14日 - キーテナント「プランタンなんば」開業。
  • 1993年平成5年) - 日本ドリーム観光がダイエーに吸収合併される。それに伴いエスカールビルはダイエーの所有になる。
  • 2000年(平成12年)
    • 3月21日 - ダイエーと仏Au Printemps S.A.社の間で締結されていた名称使用許諾契約が満了したことにより、キーテナント「プランタンなんば」は「カテプリなんば (Qualite Prix)」へ名称を変更した。
    • 12月31日 - カテプリなんば閉店。
  • 2001年(平成13年)
    • 5月1日 - ビルと商業施設の名称を「エスカールなんば」に変更。
    • 5月10日 - 新たにキーテナント「ビックカメラなんば店」が入店。
  • 2004年(平成16年)1月29日 - ダイエーが「エスカールなんばビル」を松原興産に売却。

脚注

注釈

    出典

    1. 日経流通新聞 1983年2月28日 『オ・プランタン千日前進出 売場35%削減で地元側と妥協図る』より
    2. 日経流通新聞 1984年1月19日 『プランタンなんば開店』より
    3. 日経流通新聞 1983年9月29日 『プランタンなんば、ハイテクを全面に CATV局も』より
    4. 日経流通新聞 1985年3月18日 『プランタン対策固まる ダイエーの3店舗直営化問題 地元根回し、合理化急ぐ』より
    5. 日経流通新聞 1985年4月1日 『プランタンなんば、ダイエー直営に 事前商調協で了承』より
    6. 日経流通新聞 1985年9月9日 『プランタンなんば全面改装 衣料品売り場を強化』より
    7. 日経流通新聞 2000年1月11日 『札幌・大阪のプランタン、店名をカテプリに 3月から』より
    8. 日経流通新聞 2000年10月17日 『「カテプリなんば」閉鎖 売り上げ回復難航 賃貸ビルとして存続へ』より

    関連項目

    外部リンク

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