アーロン・ブーン

アーロン・ジョン・ブーンAaron John Boone, 1973年3月9日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンディエゴ郡ラ・メサ出身の元プロ野球選手三塁手)。右投右打。MLBニューヨーク・ヤンキースの監督を務める。

アーロン・ブーン
Aaron Boone
ニューヨーク・ヤンキース 監督 #17
2020年8月7日
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 カリフォルニア州サンディエゴ郡ラ・メサ
生年月日 (1973-03-09) 1973年3月9日(50歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
205 lb =約93 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 三塁手
プロ入り 1994年 MLBドラフト3巡目
初出場 1997年6月20日
最終出場 2009年10月4日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
選手歴
監督・コーチ歴
  • ニューヨーク・ヤンキース (2018 - )

祖父のレイ・ブーン、父のボブ・ブーン、兄のブレット・ブーンも元メジャーリーグ選手。

経歴

プロ入り前

高校卒業時の1991年MLBドラフト43巡目(全体1127位)でカリフォルニア・エンゼルスからで指名されるが契約せず南カリフォルニア大学に進学。

プロ入りとレッズ時代

1994年MLBドラフト3巡目(全体72位)でシンシナティ・レッズから指名され、プロ入り。

1997年6月20日にメジャーデビュー。

1998年9月27日、レッズのシーズン最終戦で、アーロン・ブーンが三塁手、当時レッズに所属していた兄のブレット・ブーンが二塁手、ラーキン兄弟の兄バリー・ラーキン遊撃手、弟スティーブン・ラーキン一塁手で出場し、史上初の兄弟2組同時出場が実現した。

2003年には初めてオールスター に出場(兄のブレット・ブーンも相手チームで出場していた)。

ヤンキース時代

2003年7月31日にロビン・ベンチュラを放出したニューヨーク・ヤンキースがトレードで獲得。その年ヤンキースはポストシーズンに進出。地区シリーズでミネソタ・ツインズに3連勝し、ボストン・レッドソックスとのリーグチャンピオンシップに臨んだ。3勝3敗で第7戦までもつれ込み、5対5で迎えた延長11回裏、ティム・ウェイクフィールドからメジャー史上に残る劇的なサヨナラホームランを打ちリーグ優勝を決めた。

2004年2月、ヤンキースとの契約に違反してバスケットボールをして遊んでいる最中、左膝の靭帯を断裂して即刻解雇された。同年はメジャー出場なしに終わった。また球団は、ブーンの怪我と解雇をきっかけにして予てより希望していたアレックス・ロドリゲス獲得を本格的に画策し始めたとされ、実現させている。

インディアンス時代

2005年から2シーズンクリーブランド・インディアンスでプレー。

2006年は、8月以降は若手有望株のアンディ・マルテにポジションを追われる形となり、控えとしてベンチを温める機会が多くなった。またこの年、3年ぶりに二塁手として1試合プレーしている。同年オフにチームから翌年の契約オプションを破棄されFAとなった。

マーリンズ時代

フロリダ・マーリンズ時代
(2007年6月5日)

2007年フロリダ・マーリンズで、主に対左腕用の一塁手、または正三塁手ミゲル・カブレラの控えとしてプレー。69試合に出場し、限られた出場機会ながら、打率.286、5本塁打、28打点をマーク。ちなみに一塁の守備に就いたのは、メジャー昇格後、この年が初めてだった。オフにFAとなった。

ナショナルズ時代

ワシントン・ナショナルズでの現役時代
(2008年4月23日)

2007年オフにワシントン・ナショナルズと契約。

2008年6月25日、ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム戦の8回に内野安打を放ち、通算1000本安打を達成。

アストロズ時代

2008年12月18日にヒューストン・アストロズと1年契約を結んだ。

2009年はシーズン終盤に10試合出場し、13打数ノーヒットに終わった。

引退後

2010年2月23日に引退を表明し、ESPNの解説者に就任。

2017年12月4日、ヤンキースの監督に就任することが発表された[1][2]

ヤンキース監督時代

2018年3月29日にトロント・ブルージェイズとの開幕戦が行われ、6-1で勝利しシーズンが始まった[3]。9月2日に審判に暴力行為を働いたとして1試合を出場停止となった[4]。チームは、100勝・62敗でアメリカンリーグ東地区第2位と好成績を残し[5][5]、アメリカンリーグのワイルドカードゲームとなるオークランド・アスレチックス戦でもチームの指揮を執ることになったが、主力選手であるアーロン・ジャッジが手首の怪我で2か月の離脱となってしまう。10月3日に、アスレチックスに7-2で勝利し[6]ALDSに駒を進めたため、初めてのポストシーズンで勝利した監督となった。ただALDSでは3試合で1勝しかできず、ALCSには進めなかった[7]

2019年9月19日、マジック「1」としていたヤンキースはエンゼルスに快勝し、2年連続の100勝(54敗)でチームは2012年以来7年ぶり19度目のア・リーグ東地区優勝を果たした。指揮官として初の地区優勝を成し遂げたほか、通算200勝目もマーク。就任後の2シーズンでいずれも100勝以上を記録したMLB史上初の監督となった[8]

2022年オフの11月15日に全米野球記者協会(BBWAA)から2位票が1、3位票が1、計4ポイントで最優秀監督賞5位となった[9]

親子三代メジャーリーガー

祖父は1950年代デトロイト・タイガース等で主に三塁手として活躍したレイ・ブーン。父はフィラデルフィア・フィリーズカリフォルニア・エンゼルスなどで捕手として活躍したボブ・ブーン(後カンザスシティ・ロイヤルズシンシナティ・レッズで監督)。兄はシアトル・マリナーズなどで活躍したブレット・ブーン

つまり、親子孫と三世代でメジャーでプレイした最初のファミリーとなった。ブーン・ファミリーは4人全員がオールスターに出場している。

詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
1997 CIN 165249512100135101020051.245.275.265.540
1998 5820618124511322742861321515363.282.350.409.759
1999 139520472561322651421072176553028796.280.330.445.775
2000 8433129144831801213743612424110525.285.356.471.827
2001 10342738154112262141846263362918719.294.351.483.834
2002 16268560683146382262668732894564101119.241.314.439.753
2003 106446403611101931818965153303525746.273.339.469.808
NYY 5420818931481306793180321103307.254.302.418.720
'03計 16065459292158323242689623362462810413.267.327.453.780
2005 CLE 143565511611241911619360934635399216.243.299.378.677
2006 104392354508919171314654412716624.251.314.370.684
2007 FLA 69228189275411058028201421413410.286.388.423.811
2008 WSH 10425523223561316892801121812528.241.299.384.683
2009 HOU 1014130000000000000120.000.071.000.071
MLB:12年 1152432938715191017216171261645555107303936303208070774.263.326.425.751
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績



一塁(1B)二塁(2B)三塁(3B)遊撃(SS)
















































1997 CIN -10000----13112230.917-
1998 -10010.00052379777.95010000----
1999 --136862531517.958615021.000
2000 --8462154821.964213001.000
2001 --103722071917.936-
2002 --154893242042.95416243526.967
2003 -1943630141.00083621801420.945531531.857
NYY --543611167.961-
'03計 -1943630141.000137982912027.951531531.857
2005 CLE --142812991820.955-
2006 -111001.000101561861616.938-
2007 FLA 4835226534.987-1269001.000-
2008 WSH 5431317132.99710000----1632312.963-
2009 HOU 291011.000-102001.000-
MLB 10467444667.992234464114.9919516011867127169.95130295859.946
  • 各年度の太字はリーグ最高

ブーン・ファミリー通算成績




















レイ・ブーン(祖父) 1948年 - 1960年三塁手 1,3731,26015173721.275
ボブ・ブーン(父) 1972年 - 1990年捕手 2,2641,83810582638.254
ブレット・ブーン(兄) 1992年 - 2005年二塁手 1,7801,7752521,02194.266
アーロン・ブーン 1997年 - 2009年三塁手 1,1521,017126555107.263

年度別監督成績










[10]








順位/
チーム数


ポストシーズン
勝敗
2018 NYY AL 東 45歳16210062.6172 / 5ALDS敗退2勝3敗
2019 46歳16210359.6361 / 5ALCS敗退5勝4敗
2020 47歳603327.5502 / 5ALDS敗退4勝5敗
2021 48歳1629270.5683 / 5ALWC敗退0勝1敗
MLB:4年 546328218.601-11勝13敗
  • 2021年度シーズン終了時
  • WS…ワールドシリーズ、LCS…リーグチャンピオンシップシリーズ、DS…ディビジョンシリーズ。

記録

背番号

  • 17(1997年 - 2003年途中、2005年 - 2006年、2018年 - )
  • 19(2003年途中 - 同年終了)
  • 8(2007年 - 2009年)

脚注

  1. http://newyork.cbslocal.com/2017/12/04/yankees-hire-aaron-boone-official/
  2. Aaron Boone tabbed to be new manager for Yankees”. MLB. 2017年12月4日閲覧。
  3. Stanton, Yankees crush Blue Jays in opening-day drubbing”. Toronto Sun (2018年3月29日). 2018年10月4日閲覧。
  4. Aaron Boone suspended one game for bumping umpire”. MLB. 2018年9月2日閲覧。
  5. Aaron Boone”. Baseball Reference. Sports Reference LLC. 2018年10月4日閲覧。
  6. “New York Yankees rout A's to set up ALDS showdown with Boston Red Sox”. Associated Press. The Guardian. (2018年10月4日). https://www.theguardian.com/sport/2018/oct/03/yankees-athletics-al-wild-card-game-red-sox 2018年10月4日閲覧。
  7. Red Sox Eliminate Yankees From Playoffs in a Photo Finish”. New York Times (2018年10月10日). 2018年10月10日閲覧。
  8. ヤンキースが7年ぶりのア・リーグ東地区V、田中が勝利投手に”. www.afpbb.com. 2019年9月22日閲覧。
  9. Guardians’ Terry Francona wins Manager of the Year for the third time (英語). BBWAA – Baseball Writers' Association of America (2022年11月15日). 2022年11月16日閲覧。
  10. 年齢は、その年の満年齢で表記。

関連項目

外部リンク

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