いわきグリーンフィールド
いわきグリーンフィールドは、福島県いわき市の21世紀の森公園にある球技場。
いわきグリーンフィールド | |
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施設情報 | |
所在地 | 福島県いわき市常磐水野谷町竜ケ沢308 |
位置 | 北緯37度1分2.3秒 東経140度51分51.7秒 |
開場 | 1995年4月 |
所有者 | いわき市 |
運用者 | いわき市公園緑地観光公社(指定管理者) |
グラウンド | 天然芝 |
ピッチサイズ | 150 x 70 m |
照明 | 4基(1500lux) |
大型映像装置 | あり |
建設費 | 約15億円 |
使用チーム、大会 | |
第50回国民体育大会 いわきFC | |
収容人員 | |
5,030人 |
概要
1995年に開催された第50回国民体育大会に向け、野球場(いわきグリーンスタジアム、高校野球・硬式の会場として使用)と共に「21世紀の森公園球技場」の仮称で整備され、ラグビーの会場として使用された[1]。こうした経緯もあり、球技場としてはこれまでラグビー場としての利用が多く、ジャパンラグビートップリーグの試合などが行われてきた。
一方、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)での利用は、1995年と1996年にJサテライトリーグの会場として3試合、2014年9月21日に福島ユナイテッドFCがJ3リーグ公式戦(グルージャ盛岡戦)を開催している[2]。また、2020年にJFLに昇格したいわきFCがホームスタジアムとして位置づけ、当初11試合ホームゲームを行う予定だったが[3]、新型コロナウィルスの蔓延により前期第1-15節の開催が延期なしの中止となったため、後期第16節以後の8試合主催のうち、6試合の開催[4]に変更された。2021年[5]は主催17試合のうち9試合を開催している。
改修工事
いわきFCは2022年にJ3リーグに参入するが、観客席がJ3ライセンスのスタジアム基準(5000席以上)を充足しておらず、諸室にも不備があることから、この時点でホームスタジアムをJヴィレッジスタジアム(広野町)に変更してライセンスを申請し[7][8]、いわきグリーンフィールドでは特例的に開催できる2試合のみを行った[2]。また、2023年からは照明設備の設置基準が適用となるが、これについてはJヴィレッジスタジアムも充足をしておらず、喫緊の対応が必要となった。
こうした経緯も踏まえ、いわき市では2021年度からいわきグリーンフィールドの改修検討に着手。2022年2月27日に改修方針を発表した[9]。具体的には、観客席を5000席に増席し、夜間照明設備・大型映像装置を新設すると共に、J2ライセンス取得に向けた暫定的な運用を見据え、ドーピング検査室や記者席など例外適用申請に必要な諸室の工事を行うこととしている。これに合わせて、グリーンフィールドがいわきFCによる利用が増加することを見据え、隣接する多目的広場を人工芝に変更の上、簡易照明塔を新設する計画としている。
施設概要
- 収容人員:5,030席
- メインスタンド1,404席・サブスタンド(メインスタンドの南北両端側)各320席=計640席は改修せず。
- 新たにバックスタンド1,200席を既存芝生席跡地に設置し、既存座席1,136席を含め2,336席に拡大
- ゴール裏スタンドのうち、北側前列に650席の座席を設置(南側は芝生席のまま)
- トイレのうちバックスタンド側2か所の既存部を洋式便座に変更。新たに屋外トイレ2か所と救護棟、南側サブスタンド奥にはサブスタンド棟として、試合後の記者会見のインタビューなどができるコーナーが設けられる
- 天然芝の張替え:これまで使用されていた天然芝は散水・排水の状態が不十分であるため、プロスポーツに耐えうるティフスポーツと呼ばれる天然芝を採用する。
- 照明塔:4基・1,500lux(調光機能あり)を南北のゴール裏後方に設置。フィールド周辺への照明の拡散防止の観点から、器具角度を変えることによって周辺への露光を50lux程度に抑えるなどの工夫を凝らしたほか、周辺の音もれ防止対策を施したスピーカーも設置する。
- 大型映像装置(南側ゴール裏スタンドに高輝度フルカラーLED600インチ):観るスポーツの環境を向上するためのもので、リプレーやビデオ判定などの公式映像なども取り込むことができるようにする。
- メインスタンド下部にJ2基準を満たすドーピングコントロールルーム、シャワー室、トイレなどの増改築、記者席などの設置を行うことで、J2以上のライセンスを充足する新スタジアムの整備・完成までの特例処置期間中の当面の対応にも充足することができるようにする[10]
改修前
- 収容人員5,600人(うちメインスタンド1725人、サブスタンド<メインスタンド両端>575人(以上座席)、バックスタンド・サイドスタンド合わせて3,300人<バックスタンド上段とゴール裏・芝生席、バックスタンド下段・ベンチ座席>)
- 照明灯なし
- スコアボード パネル式
- 駐車場 第1・650、第2・400、第3・300、臨時・500台をそれぞれ収容
- 補助グラウンドとして多目的芝生広場がある
なおいわき市議会の2022年12月定例会での一般質問で、いわき市観光スポーツ文化部長・千葉伸一郎は「J1ライセンスの取得も可能」とする見解を示した。これは、ビデオアシスタントレフリーの「レフリービューエリア」や「カメラ設置スペース」「ビデオオペレーションルーム専用駐車場」などは、改修後でも問題ないとして、新たに設備を建設する必要はないとしている[11]。
脚注
- “国民体育大会 過去大会の概要 第50回大会(平成7年・1995年開催)”. 日本スポーツ協会. 2022年11月3日閲覧。
- “日程・結果(いわきグリーンフィールド)”. J.LEAGUE Data Site. 2022年11月3日閲覧。
- いわきFC、Jヴィレッジ「4試合」 JFL・ホーム戦15試合 - 福島民友、2020年1月20日(2020年1月26日閲覧)
- 2020 公式戦 日程・結果
- 2021 公式戦 日程・結果
- “助成事業紹介【スポーツ振興くじ助成:福島県いわき市】”. 日本スポーツ協会. 2022年11月3日閲覧。
- 『いわきFC 2021年シーズンに向けた「J3クラブライセンス」申請書類を提出 〜J3でのホームスタジアムをJヴィレッジスタジアムに〜』(プレスリリース)いわきFC、2020年6月30日 。2020年7月25日閲覧。
- “いわきFC、J3ライセンス申請 ホーム競技場・Jヴィレッジ”. 福島民友. (2020年7月1日) 2022年11月3日閲覧。
- “グリーンフィールド、客席5000席に いわき市改修計画”. 福島民友. (2022年2月27日) 2022年11月3日閲覧。
- いわきグリーンフィールド改修整備事業
- いわきグリーンフィールド 例外規定でJ1ライセンス取得可能と市が見解(いわき民放)