The Who's Tommy
『The Who's Tommy』(ザ・フーズ・トミー)は、1992年にブロードウェイで上演されてトニー賞5部門を受賞したロック・ミュージカル。イングランドのロック・バンドのザ・フー(The Who)によって1969年に発表されて全世界で500万枚以上のセールスを記録したストーリー仕立てのアルバム『トミー』(Tommy)を、カリフォルニア州サンディエゴのラ・ホヤ・プレイハウス(La Jolla Playhouse)の芸術監督だったデス・マカヌフ(Des McAnuff)[1]がミュージカル化した。
The Who's Tommy | |
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作曲 | ピート・タウンゼント(ザ・フー) |
作詞 | ピート・タウンゼント |
原作 | ザ・フーのアルバム『トミー』(1969年) |
上演 |
1992年 ブロードウェイ 2007年3月 東京 2007年4月 大阪 |
受賞 |
トニー賞ミュージカル最優秀演出賞 トニー賞ミュージカル最優秀作曲賞 トニー賞最優秀舞台デザイン賞 トニー賞最優秀振付賞 トニー賞最優秀照明デザイン賞 |
あらすじ
先の大戦で死亡したと思われていたウォーカー大佐が、ある夜突然、妻ノーラのもとに帰還する。ノーラは夫の出征中に息子トミーを出産して育てていたが、夫が戦死したとの知らせを受けて、フランクと再婚していた。それを知った大佐は逆上してフランクを殺害[注釈 1]。その一部始終を目撃していたトミーは、あまりのショックで精神状態がおかしくなってしまう。さらに彼は、殺人について、何も見ていない、聞いていない、人に喋らないことを両親に強要され、視覚、聴覚、言語機能を失い三重苦になってしまう。
青年となったトミーは、ある時、感覚だけでピンボールを打ち、永遠にリプレイを続けることができる能力を授かる。その噂を聞いたピンボールの世界チャンピオンが、トミーに勝負を挑む。勝負に勝ったトミーは一躍有名人となり、巨万の富を得る。ノーラはその大金でトミーの治療をしようと決意。しかし、さまざまな治療法を試してみてもまったく効果がなかった。ある時、大きな鏡に飛び込んだトミーはもとの自由な身体に突然戻る。三重苦から解放され、大衆のアイドル的存在となっていくトミー。ノーラと大佐は、この人気に便乗してトミー・グッズを販売して成功をおさめる。さらに、この奇跡を知った周囲の人間がトミーを教祖に祭り上げていく。
日本版『TOMMY』
参考文献
- Townshend, Pete (2012). Who I Am. Haper. ISBN 978-0-00-747196-0